17 research outputs found

    マルチコンパートメント解析における解の信頼限界について(A. 理学)

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    マルチコンパートメント解析における代謝回転率の信頼限界を求める方法について, 再検討した。実験が最低5回くり返して行える場合には, スチューデント分布を利用した一般的方法が適用できるが, 1回の実験のみの場合には, 理論的根拠の明確な方法が適用できないことが明らかとなった。1回の実験の場合には, データのばらつきを反映した「相対偏差」を導入することにより, 求めた代謝回転率の分布の巾を知ることができ, モデル実験により, くり返し実験によって求めた代謝回転率の標準偏差と, それぞれの実験の「相対偏差」とは, ほぼ対応していることが明らかとなった

    マルチコンパートメント解析の非定常系への適用(A. 理学)

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    マルチコンパートメント解析を非定常系へ適用した場合, データと定常系の近似モデルとの間に系統的なずれが確認でき, このことから, 系の状態が判定できることが明らかとなった。この他, 2つのコンパートメントを1つとみなして解析した場合, 可逆系に適用した場合について検討した

    アフリカツメガエル卵母細胞を用いるタンパク質生合成のための簡易微量注入法(農芸化学部門)

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    アフリカツメガエル卵母細胞へのRNA, DNA等の細胞成分注入用の簡易な微量注入装置を考案, 試作した。この装置を用い特に植物性mRNAをアフリカツメガエル卵母細胞へ注入しタンパク質生合成を行わせた。その結果, tobacco mosaic virus RNA, brome mosaic virus RNA, イネglutelin前駆体mRNA, エンドウriburose 1,5 bis-phosphate carboxylase mRNAが忠実に翻訳され, 対応するpolypeptideが形成されることをsodium dodecyl sulfate polyacrylamide gel電気泳動(SDS-PAGE)による分子量の測定と免疫学的方法を組合わせることにより確認した。A simplified and convenient microinjection system to inject cell components such as DNA and RNA into Xenopus oocytes was devised and constructed. By use of this system, RNAs of plants were injected into Xenopus oocytes, then their protein syntheses were examined. Tobacco mosaic virus RNA, brome mosaic virus RNA, rice glutelin precusor mRNA, and pea Riburose 1,5bisphosphate carboxylase mRNA were faithfully translated. The nature of the synthesized polypeptide was confirmed by fluorography using sodium dodecyl sulfate polyacrylamide gel electrophoresis (SDS-PAGE) and immunoelctrophoresis

    直接探索法によるマルチコンパートメント解析(A. 理学)

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    直接探索法によるマルチコンパートメント解析の手法を開発し, それが, いくつかのコンパートメントが混合している場合の分離や, 開放系の解析に有効なことを, モデル実験によって示した

    レタスの二品種 (New York 515,Grand Rapids) の種子発芽に対する赤色光, 温度, 植物ホルモンの効果(A. 理学)

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    レタスの2品種, New York 515およびGrand Rapidsについて, ジベレリン(GA), カイネチン(KIN), アブシジン酸(ABA)の種子発芽に対する効果を, 15°∿35℃, 明暗両条件下で調べた。(1) New York 515は, 低温域(20℃以下)での暗発芽効果が高く, またKINに対する感受性が高い。一方, Grand Rapidsは, 低温域での暗発芽効果が低く, 光又はGAに対する依存性が高い。また, Grand RapidsのKINに対する感受性は, New York 515に比べて低い。(2)赤色光とGAとは, 互いに相加作用的な効果を示した。すなわちGAの作用は暗黒下でのみ観察され, 赤色光下では, ほとんどその作用が認められなかった。したがって, 赤色光とGAとはその作用点が比較的近いものと考えられる。(3) KINは赤色光(またはGA)と相乗作用的な効果を示した。すなわち, KINは赤色光またはGAで飽和した効果をさらに高める作用を示し, その作用はとくに高温(35℃)で著しかった。したがって, KINと赤色光またはGAとの作用点は異なるものと考えられる。(4) ABAは, 種子発芽のみでなく, 胚軸の伸長を強く抑制した。発芽抑制作用は低温では弱く, とくにNew York 515では, 10°, 15℃での発芽抑制効果を全く示さなかった。高濃度のABA (4・10^M)による発芽抑制作用は, GAによっては回復できず, KINによって見かけ上回復した。(5) Khan, A. A.の報告と比較すると, 部分的には同様の結果が得られたが, KINが単独で大きな発芽促進効果を示した点が異なり, したがって, KINがABAによる発芽抑制作用を解除する点にのみ作用するとしたKhan, A. A.の結論は, 一般化できる現象ではないことが明らかとなった

    タイの珪藻(A. 理学)

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    1987年にタイの西部(メナム河沿い)において採集した淡水の試料中に78種(変種を含む)の珪藻の種類が確認できた珪藻の全種類をアルファベット順にリストを作成し,1∿7の図版に写真で示した

    Metabolic Flow Simulator の試作(A. 理学)

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    複雑な代謝系内のトレーサー分布を, 代謝物の元素位置ごとに計算できるプログラム(simulator)を試作した。このプログラムを用いて, Calvin回路によっては, 生成する糖分子内のトレーサー分布を十分説明することができないことを, 再確認することができた

    奈良市の廃水別放流出口の付着藻類(第 4 報)(A. 理学)

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    今回は夏期4ケ月に渡り, 月1回の調査を行ない, その変動を調べた。また放流出口より下流へ約20米の所で, 4水系が合流してよく混ざり合う地点St 02(この地点は奈良市の生態系調査で決められた)の調査資料をも取り上げ, 比較検討した。出現した種類数は23属72種である。そのほかに同一種から複数の変種を区別できたものが35変種あり, 合わせて107種ほどの珪藻が1985年のこの4水系中に生存していたことを確認した。種類数についてはSt 02が加わったので昨年(1984)より少し増加したが, 変動はなく, むしろ種類の入れ変りが目立った。4水系のうちB系統(清美事業が行なっている調整池)の出口では相変らず付着物(汚泥)が赤褐色を呈し, 珪藻の出現種も平均10種程度で当初に比べてかなり減少している

    奈良県高瀬川の改修工事に伴なう付着珪藻の年次的変化(第 1 報)(A. 理学)

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    高瀬川は奈良市南東部の天理市とその市境の南側を, 国道25号線沿いに西下し, 小さな何本かの支流を集めて佐保川に合流している。奈良市米谷町の清美事業(家庭ゴミ焼却灰の埋立てと汚水処理施設の建設等)に引続いて第2の予定地とされている区域である。そのためこの河川の生態調査は約10年前から, 継続して行なわれてきたが, その中で風水害の大きかった昭和59年から5年間の付着珪藻の変化を見たものである

    奈良市の廃水別放流出口の付着藻類(第 5 報)(A. 理学)

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    この研究報告も第5報を数えるが, 今回は一年間を通してStA, B, C, Dに出現した珪藻の種類が, 下流に行くに従ってどのような変化をきたすのかを, 下流の4地点St1∿St4を加えて(ナメン谷川, 米谷川, トヨ谷川が含まれる。)調査資料を比較検討したいと考えている。(各Stの調査地点は図1に示した。)上記の8Stにおいて出現した珪藻の種類数は24属147種(変種を含む)を数えた。ここで注目すべき点は, 調整池よりの放流水中(StB)に汽水性の種類が現われたことである。ゴミの焼却灰埋立地よりの排水のため, 浄化処理をされていても塩類の濃度が高いものと想像される。しかし, 海水とは全く無縁の山地の調整池に汽水種が出現することは興味深い事である
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