奈良市の廃水別放流出口の付着藻類(第 4 報)(A. 理学)

Abstract

今回は夏期4ケ月に渡り, 月1回の調査を行ない, その変動を調べた。また放流出口より下流へ約20米の所で, 4水系が合流してよく混ざり合う地点St 02(この地点は奈良市の生態系調査で決められた)の調査資料をも取り上げ, 比較検討した。出現した種類数は23属72種である。そのほかに同一種から複数の変種を区別できたものが35変種あり, 合わせて107種ほどの珪藻が1985年のこの4水系中に生存していたことを確認した。種類数についてはSt 02が加わったので昨年(1984)より少し増加したが, 変動はなく, むしろ種類の入れ変りが目立った。4水系のうちB系統(清美事業が行なっている調整池)の出口では相変らず付着物(汚泥)が赤褐色を呈し, 珪藻の出現種も平均10種程度で当初に比べてかなり減少している

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