奈良市の廃水別放流出口の付着藻類(第 5 報)(A. 理学)

Abstract

この研究報告も第5報を数えるが, 今回は一年間を通してStA, B, C, Dに出現した珪藻の種類が, 下流に行くに従ってどのような変化をきたすのかを, 下流の4地点St1∿St4を加えて(ナメン谷川, 米谷川, トヨ谷川が含まれる。)調査資料を比較検討したいと考えている。(各Stの調査地点は図1に示した。)上記の8Stにおいて出現した珪藻の種類数は24属147種(変種を含む)を数えた。ここで注目すべき点は, 調整池よりの放流水中(StB)に汽水性の種類が現われたことである。ゴミの焼却灰埋立地よりの排水のため, 浄化処理をされていても塩類の濃度が高いものと想像される。しかし, 海水とは全く無縁の山地の調整池に汽水種が出現することは興味深い事である

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