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    レジリエンスの健康回復機能過程に関する研究 : 個人内要因との関連性

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    レジリエンスとは困難な出来事を経験しても個人を精神的健康へと導く心理的特性である。レジリエンスは困難な状況から適応を回復する過程だけでなく、適応を回復した結果においても重視するため、研究者によって定義が曖昧である。本研究の目的は、レジリエンスの概念を個人内要因との関連性から検討することである。レジリエンス尺度を目的変数、ハーデイネス尺度、ストレス対処方略尺度(TAC-24)、首尾一貫性(SOC)尺度を説明変数として重回帰分析を適用した。その結果、レジリエンスはハーディネスとSOCとの間に関連性を示し、ストレス対処方略とは関連しなかった。しかし、レジリエンスの下位尺度を検討してみると、他者からの支援の認知は、SOC尺度の処理可能感と正の関連性を示し、またストレス対処方略尺度の気晴らし、カタルシスとも関連性を示した。コミュニケーション能力は、ハーディネス尺度のコントロールやストレス対処方略尺度の気晴らしなどと関連性を示した。肯定的思考は、特にSOC尺度の有意味感と正の関連性を示し、自己制御は把握可能感と正の関連性を示した。これらの結果から、レジリエンスは困難な状況に陥った時、問題のみに焦点を当てて対処していくだけでなく、情動の調整も図りながら柔軟に対処方略を選択することにより精神的回復を促進すると考えることができる

    “子どものレジリエンス”の概念分析

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    心理学的レジリエンスは認知課題時のデフォルトモードネットワーク内の機能的結合性の動的変化と相関する

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    京都大学新制・課程博士博士(医学)甲第23069号医博第4696号新制||医||1049(附属図書館)京都大学大学院医学研究科医学専攻(主査)教授 髙橋 良輔, 教授 林 康紀, 教授 渡邉 大学位規則第4条第1項該当Doctor of Medical ScienceKyoto UniversityDFA

    貧困環境における児童労働のリスク経験とレジリエンスに関する研究-インドネシア児童労働者の逆境力-

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    児童労働は、子どもから学校へ通う権利を奪い、子どもの健康を害する。また世代間にわたる貧困の連鎖を促進するものであり、決して許されるべきものではない。しかしながら、現状が当面変えられない状況が続く以上、インドネシア政府ならびに支援団体であるNGOは児童労働経験者のレジリエンス育成を行うことで、子供たちへの発達的教育的介入も可能となる。本研究は以下を目的とする質問紙調査を実施した。すなわち、児童労働経験者と児童労働未経験者を比較し、双方のレジリエンスの差に影響があると考えられる自尊感情要因、および環境要因の相互関連を明らかにすることを目的とする調査研究を組んだ。過去の過酷な児童労働経験や家庭環境が与えるレジリエンスの増減とそれに関連する要因の比較を行い、現状の把握・分析と課題の抽出を行う質問紙調査をバリ島の児童を対象に実施した。調査の結果、児童労働を経験し、自尊感情が高い子どもほどレジリエンスも高くなることを示唆している

    The Effects of Environmental-Factors and Personal-Factors on the Resilience.

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    近年,世界各地で多くの自然災害が起こっている。それは我が国においても同様であり,とりわけ2011年の東日本大震災などは記憶にあたらしい。このような災害で多くの人々が被害・犠牲となり,重大なストレスやトラウマにもなりうる状況においても,多くの人が心理的に立ち直り,現実に適応しようとしている。レジリエンスという概念は,この違いを説明し得る現象の一つである。 本研究の仮説とて,以下の3つをあげる。(1)レジリエンシーは精神的健康の変化にプラスに影響しているだろう。(2)ソーシャル・サポートは精神的健康の変化にプラスに影響しているだろう。(3)レジリエンシーとソーシャル・サポートは相互作用しているだろう。そしてその相互作用は精神的健康の変化にプラスに影響しているだろう。これらの仮説について検証していくこととする

    On the construct of ego-resiliency : An overview of self-report measures

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    Ego-resiliency has been received much attention in the field of clinical psychology. However, the dimensionality of the Ego-resiliency scale is not clear enough. In the European and American studies, the Ego-resiliency scale has been reported to have single-factor or two to four factors. It has been pointed out that there is a difference between Resilience and Ego-resiliency overseas; thus the two terms must be distinguished when used (Luthar, 2000). In Japan, the definition of the difference between Resilience and Ego-resiliency remains unclear and research on the scale development of Resilience sololy depend on individual characteristics. In addition to this, the condition that is the premise of Resilience is characterized not only by the "difficult or phenomenal situation", "the risk that is thought to bring serious consequences" or "the serious adversity", but rather by the stress level experienced on a daily basis.Ego-resiliency 尺度の構成概念についての議論は未だ続いており,次元性についても未だ明確となっていない。研究者によりEgo-resiliency の個人差測定に用いられる尺度の構成概念は単一因子, 2因子, 3因子, 4因子と様々な報告がなされている。また,海外においては,Resilience とEgo-resiliency の違いや両者を区別して使用することが指摘されているが (Luthar, 2000),我が国においては,Resilience と Ego-resiliency の両者の違いの定義が曖昧なままResilience を個人特性として扱いその測定のための尺度開発の研究が進められている現状がある。また,Resilience の前提となるレジリエントな状況の範囲が,『困難あるいは驚異的な状況』,『深刻な結果をもたらすと考えられるリスク』,『重大な逆境』から,日常的に経験しうるストレスレベルに拡大解釈されてきているという特徴もみられる

    Exploring the Resilience among Japan Self Defense forces personnel who engaged in disaster relief activities in Great East Japan Earthquake

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    博士(看護学) 甲第30号 (主論文の要旨、審査結果の要旨)博士(看護学)東京女子医科大
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