22 research outputs found

    女子尿道細網肉腫の1例

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    83歳の女子で排尿困難を主訴として当科受診,外尿道口部に直径約3cmの腫瘤を認め,生検にて細網肉腫と判明。胸部X線写真およびリンパ管造影にて転移所見なし。入院後全身状態が悪化し, 14日目にたまたま右下腹部の激痛と腹部膨満を訴え,発熱と白血球増多を認めたため虫垂穿孔による汎発性腹膜炎の疑いにて開腹符を施行した。虫垂および上部消化管に異常なく子宮底中央部より膿汁が腹膜腔内に流出するのが認められた。子宮膿瘍穿孔による腹膜炎の診断のもとに,同部を切除縫合し腹膜腔内にドレーンを設置し手術を終えた。術中,傍大動脈および腸間膜リンパ節を観察する機会が与えられたが, とくに異常を認めなかった。術後経過は悪く嚥下性肺炎のため死亡した。剖検はおこなわれなかった。女子尿道の悪性リンパ題症例の報告は原発性にしろ転移性にしろ非常に少ない。われわれの症例は剖検できなかったので,厳密にいうと臨床検査や手術時観察の到達しうる以外の部位に原発巣が絶無であるとはいえないが,臨床所見からすると,あきらかに原発性細網肉腫症例と考えられる。本文の要旨は第87回日本泌尿器科学会関西地方会にて発表した。Primary reticulum cell sarcoma of the urethra seen in an 83-year-old woman is described

    前立腺肥大症手術最近7年間の統計的観察

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    1952年より1958年までの7年間に京大泌尿器 科を訪れた13, 532名の外来患者のうち前立腺肥 大症患者は341名(2.5%)で, このうち入院せ る115名は, 同期間中60才以上男子入院患者241 名の48%をしめていて本症が重要な老人性泌尿 器疾患であることを示すこの115名について みると, 年令は51~82才.平均67才;症状発現 より入院までの期間は1~2年が最も多く;合 併症としては12例に膀胱結石をみとめ, 全身的 には動脈硬化症, EKG上冠不全を示すものが 注月された.残尿量は0~1140cc, 平均330cc であつた.このうち手術的療法を行なつたのは 91例で, 1953年以降は原則として全例に恥骨後 前立腺摘出術を行なつてき一ているが.その81例 についてみると, 手術所要時間は49分~252 =分, 平均122分;カテーテル留置期間は平均13. 7日;摘出腺腫重量平均459, 最大2509であつ た.術後, 摘出組織標本で期待しなかつたガン を6例(7.4%)に発見した.手術創が多少と も膨開し尿漏出をきたせるもの43例, 術後膀胱 結石発生例2例, 恥骨k炎1例, 血清肝炎1例 等を経験したが, 尿道狭窄, 失禁例等はなく手 術効果は概して優秀であつた.手術時死亡はな く, 術後死亡は9例を経験し, うち5例は心血 管系の障害に基因するもので老人外科の立場か ら注意を要する

    異所性尿管瘤に伴い憩室様拡張を示した女児wide urethra の1例

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    先天的女子尿道憩室あるいは, 拡張尿道は極めて稀である.これまでに, 尿管瘤に伴って, 憩室様の変化を示した症例は数例報告されているが, その大多数が, 尿道内に開口する拡張した尿管を誤って憩室と判定したものであり, 他は, 尿管瘤のpoor backingのためのcvcrsionや, Gartner's cystとの交通によるものである.今回われわれは, 3カ月の女児で, 特に右側尿道の著明な拡張を示し, この憩室様の拡張が尿管瘤内に翻転を示す症例を経験したので報告した, 本症例は内視鏡的にも手術時の所見からも, 尿管瘤は膀胱頸部以下には認められず, 発生学上右側後部尿道の形成不全が関与したものと考えられた.A rare case of wide urethra in a female infant mimicking as a urethral diverticulum in association with ectopic ureterocele is reported. The ureterocele terminated just below the bladder neck, but the diverticulum-like structure everted from the wide urethra, protruding towards the ureterocele. Weakness of the urethral wall, distal to the actual ureterocele may produce such an abnormal radiologic finding. The pertinent literature is reviewed

    尿管憩室の1例

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    先天性(真性)尿管憩室は極めて稀に接する泌尿器科的先天異常のひとつであつて, 現在のところ外国文献より32例, 本邦文献より8例(本症例を含む)を集計しうるにすぎない.我々の症例は腎盂腎炎にもとつくと思われる血尿を主訴とせる27才の女子患者に於て, 逆行性ピエログラムを行い, 偶然にも尿管カテーテルが尿管憩室内に入り, 発見し得たもので, 手術により, 腸骨動脈交叉部直上より分岐して本来の尿管の外側をこれと平行して上向する重複尿管盲管型の尿管憩室を摘除した.標本は長さ10.Ocm, 太さは正常尿管大で, 全長に亘つて管腔を有し, 組織学的にも完全な内縦, 中輪, 外縦の筋層構造と移行上皮を有し軽度の憩室炎を伴なつていた.本邦報告例中, 長さに於て高橋土屋の15cmに次ぐ2番目のものであり, 重複尿管盲管型尿管憩室に対するものとしては最初の憩室摘除報告例である.Congenital diverticulum of the ureter is one of the rarest urological anomalies, and a review of literatures collects only 32 cases from foreign and 7 from Japanese literatures. Here reported is a case we recently experienced

    Primary Retroperitoneal Seminoma

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    気腫性膀胱炎の1例

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    Emphysematous cystitis is characterized by gas collection within the bladder wall and lumen. A case of emphysematous cystitis in a 74-year-old diabetic male is reported. Radiogram demonstrated an enlarged bladder with intraluminal gas

    悪性度の高い組織像を示したポリープ様尿管腫瘍の1例

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    A case of a lobulated polypoid tumor of the ureter showing histologically high grade malignancy is reported. Such a tumor is rare in the bladder, and to date none have been documented in the ureter. This tumor is probably the most malignant urothelial tumor of the inverted type in the urinary tract, including inverted papilloma

    原発巣(膀胱癌)の診断に先行し発見された転移性精索腫瘍の1例

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    An unusual case of a metastatic tumor of the spermatic cord, which waS the first manifestation of bladder cancer, is reported

    Xanthogranuloma of the Spermatic Cord

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