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    戦略的提携と独占禁止法─航空機産業の場合─

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     戦略的提携(アライアンス)が伝統的提携やM&Aなど資本の保有を含む統合に対し,戦略的に優位であることを独占禁止法や競争政策への適応で解説する。技術優位な産業として航空機産業を例にその適応性を解説する。 まず,戦略的提携の理論的根拠を主にリソース・ベースド・ビュー理論の観点から概説する。独占禁止または競争促進政策の国際的潮流とそれに伴う各国の制度採用,特にリニエンシー制度について言及し,世界的な独占禁止政策の強化を概観する。 さらに,航空機産業の特徴とその優位性・問題点を抽出し産業の特性を展望する。本稿では,すでに寡占1)状態の産業であることを強調する。特にM&A 等によるこれ以上の寡占は不可能な産業の典型である航空機産業での競争戦略としての戦略的提携を取り上げ,その提携スタイル上の優位性を提唱する。具体的には,主な航空機産業保有国のそれぞれの戦略的提携の在り方を取り上げ,その政策としての優位性と問題点を指摘する。 おわりに,一般的な競争戦略としての戦略的提携の優位性を提唱しながらも,その問題点を取り上げる。効率性を重視しなければならない産業での戦略的提携の競争戦略としての優位性は明白だが,一方で新規参入の難しさは依然として存在する

    ニチ ベイ キギョウ ノ ソフトウェア キョウドウ カイハツ ニ ヨル チシキ コミュニティ ノ ケイセイ ト ユラギ オ トオシタ ジコ ソシキカ プロセス

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    近年、企業を取り囲む経営環境の変化は、市場のグローバル化や生産技術の革新などによって、著しく変動している。また、現代の企業は、そのほとんどが、グローバルな企業間競争の波に巻き込まれている。戦略的提携は、1980年代後半になって、新しい経営戦略の手法として登場した。その手法は、いまや、グローバルに多数の企業によって採用され、その日常業務において実践されている。戦略的提携の適用によって、企業は、過去における様相を一変させた。この分野の研究者は、これまで、経営資源の相互補完性、あるいはリスクの分散を重視してきた。しかし、戦略的提携は、その内部に、複雑性やダイナミズムを内在している。このような戦略的提携の特性としては、(1)戦略性、(2)補完性、(3)対等性・自立性・互恵性、(4)縦やかな連結、(5)複合連結性、(6)組織間学習の発生、を指摘できる。これらの特性を吟味して、戦略的提携による企業経営の変革を解明するための理論的枠組みとして、有機体論的システム論を基礎にした「ゆらぎを通した自己組織化プロセス」に着目する。そこで、本論文においては、戦略的提携そのものを、一つのシステムと見なすことにする。そこでは、相互に提携をした組織体間には、新しく知識コミュニティが形成され、そこでの組織間学習を通して知識創造が行われ、そのことによって価値創造が生起する。これまで、著者は、企業間におけるソフトウェア共同開発事業を中心にした戦略的提携プロセスについて研究をしてきた。本論文では、日本企業NTTと米国企業IBMのソフトウェア共同開発事業という国際戦略的提携を事例として取り上げ、両社間に設立された合弁企業NI+Cという知識コミュニティを通した企業変革を取り上げる。そこでは、ソフトウェア共同開発の成長・発展プロセスを、知識コミュニティにおけるゆらぎを通した自己組織化プロセスとして捉え、検討する

    Strategic alliances and regional innovation networks

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    購買部門の戦略性と企業間連携

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    国内完成車メーカーの戦略的原価低減

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     トップマネジメントの戦略の下に方向性を統一した戦略思考を基軸とした原価低減は,完成車メーカーがコスト競争力を高めるうえで重要である.本稿では,国内完成車メーカーの戦略的視点からの原価低減に関し事例を考慮に入れて検討し明らかにしている.まず,技術・開発提携,技術供与・基幹部品調達提携,生産提携等,競争企業との提携関係構築を通じての原価低減について明らかにし,次に,生産再編・集約,完全子会社化,柔軟な生産体制構築,部品共通化・集中購買という視点からグループ戦略を基軸にした原価低減について明らかにし,さらに,コスト硬直性の低い生産構造改革,軽装備生産ラインとロボット化という設備投資戦略に基づく原価低減について国内完成車メーカーを中心に明らかにしている
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