8 research outputs found

    看護学生の入学動機と自己教育力との関連

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    本研究では,看護学生の入学動機と自己教育力の関連を明らかにするために,自己教育力測定尺度を使用し,無記名による質問紙調査を行った.回答を得た中の375名(有効回答率95.4%)を分析した結果,短期大学への入学動機が本人の「希望であった」ものは279名(74.4%),「希望でなかった」ものは30名(8.0%),「どちらともいえない」ものは66名(17.6%)であった.入学動機の違いにより,自己教育力尺度「I成長・発展への志向」の側面及び「自己教育力総合得点」について有意差がみられた.質問項目では7項目に有意差がみられ,入学動機が「希望でなかった」学生は,「35私は,今の自分に満足している」等では特に低い傾向がみられた.また,看護職への志望がない学生が37名(10.6%)いる現状が明らかとなり,以上のことから,入学初期より学生に対する精神的ケアやサポートを行いながら,看護職や将来への動機づけを行う必要性が示唆された

    臨地実習中の看護学生への支援内容の検討 : 実習中の学習と指導の調査から

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    教員の臨地実習指導方法を検討するために,A短期大学看護科3年生94名に対して自作の無記名による自記式質問用紙(アンケート形式)を用いて臨地実習中の学生の学習状況と,指導者からの指導の受け止め方に関して実習終了時に調査した.その結果,75名(80%)が臨地実習後に看護への意欲を感じていたが,実習中に学習不足を感じている学生が35名おり,実習中の学習支援の必要性が明らかとなった.また,指導者の指導において「よかった」と感じた指導内容や状況は,【わからないことや困っていることに関する指導や助言】【その日の看護実践への指導】など7カテゴリーであった.よくなかった指導方法や状況は,【一方的な指導者としての態度】など3カテゴリーであった.以上のことから,教員は実習中,学習が不十分である学生への支援と,指導がうまく受けられていない学生の状況等を確認しながら,看護師との連携,調整を進めていく必要性が示唆された

    看護学生の認知症高齢者との関係 : 印象に残っている場面での気持ちに焦点をあてて

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    老年看護学実習において,認知症高齢者とのコミュニケーションや関係で印象に残っている場面で,看護学生が感じた気持ちの特徴をみた.その結果,《認知症と患者・家族を理解した》《うれしかった》《患者のために現状を何とかしたい》など肯定的な気持ちが7カテゴリー,《困った》《驚いた》《辛かった》など否定的な気持ちが6カテゴリー,その他の気持ちが4カテゴリーであり,計17カテゴリーとなった.約半数の看護学生は肯定的な気持ちを感じており,その内には《患者のために現状を何とかしたい》と答えた学生もいた.しかし,認知症高齢者との関係で《困った》学生が最も多かった.このことから,今後,認知症の症状や具体的な対応の仕方をイメージできるように実習前に演習を行う.また,臨地実習では学生が困難に感じた場面で,具体的な状況,高齢者の気持ち,対処方法などを考えさせるよう指導し,看護学生にコミュニケーション技術の習得を促す

    老年看護学実習での高齢者とのコミュニケーションにおける教育課題

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    本研究では,看護学生の実習中における高齢者とのコミュニケーションに焦点をあてて,全領域の臨地実習終了後の調査をまとめた.その結果,看護学生が高齢者とのコミュニケーションにおいて工夫した内容で最も多かったのは[接し方]であり,『患者の目線で語す』『挨拶をきちんとする』等,基本的コミュニケーション技術を使いながら高齢者とかかわっていた.実習指導者や教員に指導を希望する内容としては,「自虐的な言葉や『死にたい』などといわれた時,どうすればよいか」等の具体的な対処方法や,「信頼関係の築き方」「敬語の使い方」「間の取り方」が多かった.以上の事から,今後は看護学生に対して,個別に患者とのかかわり方についての継続的支援を行いながら,基本的コミュニケーション方法の具体的指導を強化する課題を得た
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