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顎反応時間におよぼす顎-頸協調運動の影響
健常成人16名(男性11名、女性5名、平均23.7歳)を対象に、開口時と閉口時の下顎運動と随伴する頭頸部運動の同時測定による反応時間(RT)について検討した。被験者全員が開口反応時に頭頸部後屈運動が、閉口反応時に頭部前屈運動が随伴した。開口RTと頭頸部後屈RTの平均値に有意差はなく、閉口RTは頭頸部前屈RTより有意に長かった。開口RTは閉口RTより、頭頸部後屈RTは頭頸部前屈RTより有意に長かった。開口RTと頭頸部後屈RTとの間、閉口RTと頭頸部前屈RTとの間に有意な正の相関を認めた。頭頸部固定時の開口RT、閉口RTとも頭頸部フリー時より有意に短縮したが、頭頸部固定時の開口RTと閉口RTとの間に有意差はなかった。頭頸部後屈が開口に先行する被験者ほど頭部固定により開口RTが短縮し、両者間で有意な正の相関を認め、頭頸部前屈が閉口に先行する被験者ほど頭部固定により閉口RTが短縮したが、両者間に有意差はなかった
反応時間法を使ったヒト顎運動の解析
健常成人22名(男性20名、女性2名、平均23.5歳)を対象に、音、光、皮膚電気刺激による示指屈筋と左側顎二腹筋前腹の筋活動(開口運動)の反応時間(RT)を調査した。3種類のRTの測定順序はランダムに各10回ずつ測定した。3種の感覚刺激による指屈曲RTは各々有意差を認め、音刺激によるRTが最も短かった。開口RTは3種の刺激による有意差はなく、音刺激によるRTが短い傾向であった。指屈曲RTでの変動係数(CV)は音:12.5、光:9.0、皮膚:14.0で、光刺激で有意に小さかった。開口RTでのCVは音:14.3、光:10.7、皮膚:12.9となり、音と光との間に有意差が認められた。指屈曲RTと開口RTの分布範囲は共に光刺激で最も狭く、開口RTより指屈曲RTが全ての刺激で狭かった。指屈曲RTと開口RTとの間に有意な正の相関が認められた(音:r=0.805、光:r=0.662、皮膚:r=0.477)。開口RTが22名の中央値より短い群では、3刺激による指屈曲RTと開口RTとの間に有意差はなく、中央値より長い群では、3刺激とも開口RTが有意に長かった
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