2761 research outputs found
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On the Bi-conceptuality of “Civil Society<
市民社会概念には,基本的に,国家と同義語の市民社会を表す(アリストテレスから近代の自然法論等に及ぶ)伝統な準拠系と,経済領域としての市民社会を表すとされる(ヘーゲル,マルクス以来の)準拠系が存在する。しかし,これら2 系統の市民社会概念は,これまでの了解ほどに対立する概念であっただろうか。本稿は,ホッブズ,プーフェンドルフ,ロックらの社会契約説,ファーガソン,スミス,カントらの市民社会概念と,ヘーゲル,マルクスらの市民社会概念を検討し,前者にあっても国家=市民社会は,生産-所有の経済的次元と婚姻-家族等の社会的次元という再生産領域を包括する二重構造からなる国家社会の全体であり,たんなる政治体制を構成するだけのものではないこと,他方,後者は伝統的な国家=市民社会に対する批判をなしたとはいえ,市民社会の概念的理解において前者と本質的に異なるものではなかったこと,を示したものである
On the Formation of an Industrial Fundamentals of Chinese Car Industry under the Era of “Socialist Market Economy<
本稿は社会主義市場経済を打ち出した1990 年代中国における乗用車産業の産業基盤形成を取り扱う。先行研究では1994 年「自動車産業政策」は短期間で効力を失い,90 年代後半「自動車産業は低迷した」との評価が一般的であるが,本当にそうなのか。本稿では,乗用車生産体制の構築,「不足の経済」の解消,モータリゼーション(国内市場開拓)の実現,という3 つの視点に立って,その再検討を行った。結論は以下の3 点である。(1)外資系企業に依存した乗用車生産台数は増加し,97 年にはトラックと同規模,産業全体の3 分の1 を占める重要な構成要素となった。(2)生産量増大を背景に90 年代半ばから輸入減少と市場競争激化が進んだ。(3)乗用車の個人需要は90 年代半ばに20% にも達し,90 年代末の価格引き下げと所得上昇はこれを加速させた。折からアジア通貨危機後の投資先として中国の評価が高まるなか,90 年代の発展を基礎に,2000 年代の爆発的発展が準備された
On Prof.Masao Maruyama\u27s Hypothesis about the Japanese Thinking : in Relation to Product Brand and Value in Use
丸山眞男のおこなった日本人の思考における特徴の分析について,その記述を追跡し,それによって丸山仮説の検討を試みた。丸山の記述内容によって,筆者は日本人が外来の文化を取り入れる際に,丸山のいう日本的偏向が存在し,その理由に彼のいう「原型」(「執拗低音」,「古層」とも表現しているが)があるという仮説が説得的であると考える。丸山の指摘するこのような思考方法が,日本で流行するような特定の有名商品ブランドのもつなんらかの特徴の解明に結びつくのではないかという考えうる根拠を与えられたからである。しかし同時にこの仮説の根拠となっている「原型」があると想定できるとしても,その「原型」の根源はどこに求められるか,ということについての実証的研究が困難であるという課題が残されていることがあきらかとなった
Growth and Decline of the Japanese Bicycle Industry after the Second World War
日本自転車工業は,戦後復興,高度成長期を経て,国内完結型の生産構造を構築し,世界的にも隆盛を極めた。しかしながら1990 年代に入ると,台湾・中国などの台頭を受けて国際競争力を徐々に喪失させていき,2000 年代半ばには国内生産基盤も実質的に崩壊,現在に至っている。本稿では,戦後日本自転車工業の発展から衰退のプロセス,生産構造の変遷を踏まえながら,競争力喪失の要因について考察した
Limen of Humanity in Revenge Tragedies and Animal Entertainments in Early Modern England
I. Revenge Plays as a Spectacle of Abjection II. Abjection and Humanness in Entertainments in Early Modern England III. Aesthetical and istemological Effects of Entertainment of Abjection Conclusio
A Critical Review of Positive Organizational Behavior : The Meaning of “Positive<
ポジティブ研究がこれまで以上に盛んになる中,これまでの様々な文献が「ポジティブ」の定義を論じてきた。ポジティブ研究には,ポジティブ心理学,ポジティブ組織研究(POS),ポジティブ組織行動(POB)の3 つの潮流があるが,それら3 つの中でも特にPOB においては用語「ポジティブ」の定義が明らかにされていないように見受けられる。POS とPOB はポジティブ心理学の影響を受けながら,組織や職場への応用を重ねつつ,それぞれ別の流れとして発展してきた。一方で両者には共通する部分もあり,2 つの潮流の区別も曖昧さは否定できない。したがって本稿では,ポジティブ研究の諸相についてその概要を述べながら,POB を批判的に考察し,POB における「ポジティブ」の定義を推定する