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    自閉症スペクトラム障害(ASD) 児・者に対する相互交渉スキル支援プログラムの実践と効果(その1):認知面への効果を中心に

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    報告Reports 本論は、自閉症スペクトラム障害(ASD) 児・者が対人葛藤場面に直面した時に、自分と相手の要求や視点を調整して話し合う(交渉する)ことで解決に導く「相互交渉スキル」を身につけるための支援プログラムに関する研究の第1報である。本研究では、支援プログラムを新たに開発・実践してその効果について検討した。プログラムの実施対象者はASD の診断を受けている小学4~6年生、中学生、高校生、大学生の計25 名であった。プログラムは「対人葛藤場面でのより良い解決についての説明」「自分も相手も納得できる解決案を考える」「話し合い(交渉)の仕方の手順を示した上でのロールプレイ」等から構成され、3セッション(1回2時間)行った。プログラムの前後に質問紙にて測定した対人交渉方略尺度の得点の変化をみたところ、プログラムの実施後、未熟な方略が減少し、より発達した方略が増加した。このことから本プログラムがASD 当事者の認知面に肯定的な変化をもたらす効果があることが明らかになった
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