30 research outputs found

    食品工場廃液の処理と利用に関する研究 : 余剰活性汚泥について(自然科学)

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    廃水処理にActivated Sludge Processを採用している食品工場の余剰スラッジが,主に生物体から成ることに着目し,その利用価値をみ出すため,余剰スラツジの一般分析および成分の季節的変動などを調べた。1)一般分析の結果,乾物中にタンパク質は29~61%,リン酸2~9%,灰分7~26%(しょうゆ工場のスラッジは47%),粗脂肪1%前後が含まれていた。2)余剰スラッジ成分の季節的変動を調べたが変動はほとんどみられなかった。3)余剰スラッジの成分を,肥料として用いられる魚粉や大豆のそれと比較した結果,それらの窒素,リン酸含量と同程度あるいはそれ以上の含量を示す余剰スラッジのあることがわかった。4)廃水中のC/N比は,工場の種類によって大きな差があるにもかかわらず,余剰スラッジの成分組成にはそれほど差異はなかった。本研究の一部は日本農芸化学会中部支部第72回例会において発表した

    フェノール資化性酵母に関する研究(自然科学)

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    フェノール資化性酵母Candida tropicalis 6263株,X-12株N-13株,S-IV-1株のフェノール類縁物質(フェノール,カテコール,レゾルシン,ヒドロキノン,p-クレゾール)の酸化活性を検討した結果,培地組成については,X-12株とS-IV-1株はYM培地でもYMフェノール培地でも酸化活性にあまり差異がなかったが,C.tropicalis 6263株とN-13株ではYM培地で培養したものの方が酸化活性が高かった。フェノール資化性酵母S-IV-1株のジヒドロキシフェノールの酸化活性を検討した結果,80分時以後は,ヒドロキノン,カテコール,レゾルシン,フェノールの順に酸化されやすいことがわかった。S-IV-1株について36種類のフェノール類縁物質の資化性を検討した結果,本菌はジヒドロキシフェノール,ハロゲンフェノールを除くフェノール類縁物質については,m-およびp-異性体を資化しやすく,o-異性体は資化しにくい傾向があった。このことは伊藤らによるTrichosporon cutaneumについての報告と一致した

    フェノール資化性酵母に関する研究 : フェノール定量法の検討(自然科学)

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    フェノール資化性酵母の研究を進展させるにあたり,フェノールの定量法について検討した。フェノール資化性酵母や細菌に関連する報告で用いられた従来からのフェノール定量法には,問題点が多いので,フェノールのみを迅速に定量可能な方法として高速液体クロマトグラフィーの適用を考え,フェノールのみを迅速に定量することが可能となった

    酵母による菌体外アミラーゼ生産(澱粉資化性酵母に関する研究,自然科学)

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    自然界より澱粉資化性酵母の分離検索を行い,澱粉工場周辺の土壌より72株の酵母菌を得た。これらの中には23株の赤色酵母が含まれていた。分離した赤色酵母から紫外線照射による変異株を誘起し,菌体外アミラーゼ生産の向上を検討したところ,野生株J株の第二代UV変異株J-5Bは,親株の10倍に相当する41IU/mlのアミラーゼを菌体外に生産した。さらに,培養条件を種々検討し,菌体外アミラーゼ生産の向上をはかったところ,米糠の添加が特に有効であることが分り,培地に小麦ふすまと米糠を組合せることにより,最高154IU/mlまで菌体外アミラーゼ生産を向上させることができた

    澱粉資化性酵母の諸性質と同定(澱粉資化性酵母に関する研究,自然科学)

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    野生株J株の形態学的,生理学的諸性質を検討し,同定を試みた結果Rhodosporidium sp.に属することが明らかとなった。この属には,生理学的諸性質において本菌が該当する種がなく,本菌はRhodosporidium属の新種と考えるのが妥当と思われた。紫外線照射によって得たRhodosporidium J-5B株の生産するアミラーゼについて検討し,グルコアミラーゼであることが判明した

    Rhodosporidium sp. J-5B株溶菌酵素生産菌の検索(澱粉資化性酵母に関する研究,自然科学)

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    澱粉資化性酵母Rhodosporidium sp. J-5B株の遺伝学的改良,育種の手段としてプロトプラスト融合法を考え,本菌を溶菌する溶菌酵素生産菌の検索を試みた結果,放線菌の一菌株にすぐれた溶菌酵素生産が認められた。本酵素は,Hansenula anomala, Saccharomyces diastaticusに対しても溶菌力を示した

    エタノール資化性酵母の検索とその培養条件(エタノール資化性酵母に関する研究(第1報),自然科学編)

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    同定株112株,未同定分離株105株合計217株の酵母を供試菌とし,エタノールを炭素源とする合成培地を用いてエタノール資化性酵母の検索を行なった。エタノール資化性の高い菌株として,Pichia membranaefaciens No.304, Pichia sake form. αNo.101, Pocjoa farinosa No.115, Pichia farinosa No.121, Candida rugosa LKB6111, Yeast No.62-72の6菌株を選択した。これら6菌株の酵母増殖におよぼす窒素源,天然栄養源などの影響を検討した。天然栄養源としては、一般にCorn steep liquorがよく,Candida rugosa, Yeast No.62-72では肉エキスの添加効果もすぐれていた。Corn steep liquorの添加適量は菌株によって異なり0.1%~0.2%であった。エタノール濃度は2~6%でよく増殖したが,8%では生育が阻害され,10%ではほとんど生育は認められなかった。尿素・硫酸アンモニウム混合窒素源を用いてエタノール培地で培養を行なった結果,P. sake form.αは硫酸アンモニウム5%混用で,また,P.membranaefaciens, Candida rugosaおよびYeast No.62-72は硫酸アンモニウム10%混用でpHの上昇が抑制され,雑菌の汚染防止に役立つと考えられた。しかし,Yeast No.67-72以外の酵母菌株では硫酸アンモニウムの混用により,酵母の増殖を低下させる傾向があった。エタノールに対する酵母菌体収率は,エタノール1%培地ではPichia membrancefaciensが73.8%で最も高く,エタノール2%および4%培地ではYeast No.62-72がそれぞれ69.5%, 63.3%,またエタノール6%培地ではPichia farinosa No.115が56.4%で,いずれも良好な結果をえた。Six yeast strains, Pichia membranaefaciens No.304, Pichia sake form. α No.101, Pichia farinosa No.115, Pichia farinosa No.121, Candida rugosa LKB 6111 and yeast No.62-72, utilizing ethanol as a carbon source were selected from 217 strains of yeast (identified 112 strains, unidentified 105 strains). These selected strains showed a good growth on the medium containing 2~6 per cent ethanol, 0.1~0.2 per cent urea and 0.1 per cent corn steep liquor. The growth, however, decreased at a concentration of 8 per cent, and was inhibited at a concentration of 10 per cent of added ethanol. The growth characteristics of the selected six ethanol-assimilating yeast strains were investigated in shaking culture on the ethanol medium containing urea and ammonium sulphate at various proportions. By the addition of 5~20 per cent ammonium sulphate to urea as nitrogen, the growth of these yeasts, except yeast No.62-72 strain, decreased with the increase of ammonium sulphate concentration. However, the rise of pH was decreased during cultivation and it is shown that the depression of pH protects the culture from bacterial contamination. Optimal concentration of corn steep liquor as a natural nutrient for yeast growth was between 0.1~0.2 per cent, differing among the strain. Cell yield from ethanol supplied to the medium reached 73.8 per cent on 1 per cent ethanol medium for Pichia membranaefaciens No.304
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