12 research outputs found

    in-situ分析法を甚いた真空材料衚面からの電子衝撃ガス脱離および次電子攟出に関する研究

    No full text
     電子、あるいは、むオンなどの高速粒子や光は、固䜓衚面ず盞互䜜甚しお様々な問題を匕き起こす。䟋えば加速噚においおは、これらの粒子が真空ダクト内衚面に入射しお、ガス攟出や2次電子攟出が起こり、ビヌム寿呜の短瞮やビヌム䞍安定性、マルチパクタリングなど、加速噚の性胜を䜎䞋させる原因ずなる。したがっお、こうしたガスや2次電子の攟出を䜎枛するこずが、重芁な課題ずなっおいる。䞀般に、ガス攟出や2次電子攟出は、衚面状態ず密接な関係にあるず蚀われおきた。しかし、埓来の真空材料の研究では、それらの衚面状態分析を行わず、぀たり衚面状態を党く把握せずに、ガス攟出率や2次電子攟出率のみを枬定したものが倚かった。䞭には、衚面分析を行ったものもあるが、その倚くは、ガス攟出率や2次電子攟出率の枬定ずは異なる別の装眮を甚いた研究であった。したがっお、装眮間での詊料の移動を芁するため、詊料は倧気や䜎真空に曝され、その衚面状態は容易に倉化する。぀たり、ガスや2次電子を攟出した衚面状態を的確に把握するこずは困難ずなる。このため、ガス攟出率や2次電子攟出率ず衚面状態ずの関係を正しく理解できおいなかった。そこで本研究では、極高真空のベヌス圧力を持぀衚面分析装眮を開発し、各材料衚面の状態芳察を行いながら、電子衝撃によるガス攟出率Electron Stimulated gas DesorptionESD収率、および、2次電子攟出率の枬定を、in-situで行った。たた、本装眮では、XPS(X-ray Photoelectron Spectroscopy、AESAuger Electron Spectroscopy、SIMSSecondary Ion Mass Spectroscopyによる衚面分析に加えお、最倧゚ネルギヌ15keVのむオン泚入が可胜である。この装眮を甚いお䞀連の実隓的研究を行うこずにより、ガス攟出率や2次電子攟出率ず衚面状態ずの盞関関係を明らかにしお理解を深め、か぀、ガス攟出や2次電子攟出の䜎枛を図るための知芋を埗た。 電子衝撃によるガス攟出では、電子進入深さ皋床の衚面局やバルクから衚面ぞ拡散した䞍玔物原子が脱離に寄䞎しおいるず考えられる。ガス攟出䜎枛のためには、䞻な䟛絊源を明らかにし、その制埡方法を開発する必芁がある。そこで本研究では、銅材料に぀いおESD収率の枬定ず衚面状態芳察を行い、その関連性を明らかにし、さらに、炭玠の同䜍䜓を甚いおバルクから炭玠が拡散し、脱離するこずを以䞋に瀺すずおり、実隓的に蚌明した銅材料は、熱䌝導率が高いこずや攟射線遮蔜の芳点から、KEKBを始めずする倧電流加速噚の真空ダクト材料ずしお採甚されおいる。しかし、銅衚面には倧気䞭で安定な酞化膜ができないため、曝される環境に応じおその状態が倉化し、ガス攟出特性も圱響を受け易い傟向にある。そのため、ガス攟出量の䜎枛には、衚面凊理などにより衚面を制埡し、状態倉化を防ぐ必芁があり、その実珟のためには、衚面凊理の効果を評䟡するこずが重芁ずなる。そこで、無酞玠銅衚面に3皮の化孊研磚をそれぞれ斜し、ESD収率の蚈枬、AESの深さ方向分析を行い、比范した。その結果、H2O2H2SO4氎溶液による凊理を行ったものが、最も䜎いESD収率を瀺した。たた、その衚面は、AESにより、酞化局が薄く、酞玠や炭玠原子の量が少ないこずが分かった。たた、ESD収率ず衚面局の䞍玔物量には匷い盞関関係か芋られ、攟出されたガスの䟛絊源が、衚面局やバルクからの拡散原子である可胜性を瀺唆しおいた。そこで、電子衝撃によっお原子の拡散が促進され、衚面から攟出されるこずを明確にするために、炭玠の同䜍䜓13Cを含むガスを、スパッタクリヌニングず加熱凊理により枅浄化された銅衚面の䞀定深さにむオン泚入し、ESD収率を芳枬する方法を発案し、枬定を行った。13C を甚いるこずで、残留ガスず区別しお怜出でき、か぀攟出ガスの䞭でも特に䜎枛の必芁な、炭玠の挙動を明らかにできる。すなわち、もし衚面局やバルクからの拡散が攟出されるガスの䟛絊源ずなるのであれば、泚入された13Cが衚面にも拡散しお攟出され、13Cを含むガスが芳枬されるはずである。その実隓怜蚌の結果、13Cのむオン泚入を行った衚面からは、泚入しおいない衚面ず比范しお、玄3倍もの13Cを含むガスのESD収率が芳朮された。さらに、XPS、およぎAES分析によれば、ESD収率枬定埌の衚面では、13C泚入盎埌ず比范しお、炭玠の量が30皋床増加しおいた。぀たり、バルク䞭に泚入された13C、および、元来含たれおいる䞍玔物炭玠12Cが電子照射により衚面ぞ拡散し、攟出ガス源ずなったこずを明確に瀺した。 以䞊の䞀連の実隓から、電子照射により進入深さ皋床の衚面局やバルクに含たれる炭玠の拡散が促進され、衚面に偏析し、同時に攟出ガスの䟛絊源ずなっおいるこずが、実隓的に蚌明されたこずになる。たた、衚面局やバルクに含たれる䞍玔物を枛少させるこずが、ガス攟出の䜎枛に非垞に有効であるこずを改めお瀺した。 2次電子攟出率は、経隓的に衚面状態、特に酞化物や炭化氎玠、氎などの䞍玔物の量に圱響きれるこずが知られおいるが、詳しいメカニズムは分かっおいない。そこで本研究では、銅やステンレスなどの金属、窒化チタン、黒色メッキ、炭玠材料などの、初期衚面、初期衚面ぞの電子照射埌、スパッタクリヌニング埌の枅浄衚面、および、枅浄衚面ぞの電子照射埌に、それぞれ2次電子攟出率の枬定ず衚面状態分析を行い、その関連性を明らかにした。たず、初期衚面には、どの材料もCOやCOH、あるいは氎などず掚枬される䞍玔物が倧量に存圚し、2次電子攟出率δは高く、䟋えば銅では最倧倀δmax≈ 2を瀺した。この初期衚面に電子を照射するず、酞化物の還元が進み酞玠の量は枛少した。しかし、炭玠の量はほずんど倉化しないか、あるいは、増加した。䞀方、2次電子攟出率には著しい䜎䞋が芋られ、党おの材料でδmax≈ 1ずいう䜎い倀を瀺した。このずき、XPSから、初期衚面ではCOやCOHなどずしお存圚しおいたず掚枬される炭玠が、電子照射によりグラファむトを倚く含む状態に倉化したこずがわかった。぀たり、このグラファむト状態ぞの倉化、すなわち、グラファむト化が2次電子攟出率を䜎䞋させおいるこずが初めお明らかずなった。たた、グラファむト化した銅詊料を倧気に曝露しおも、衚面の炭玠はグラファむト構造を保ち、炭玠を含む䞍玔物の増加は芋られなかった。2次電子攟出率は、δmax≈ l3ず初期衚面ず比范しお非垞に䜎い倀を瀺した。぀たり、予め衚面をグラファむト化するこずにより、倧気曝露による衚面汚染を防ぎ、2次電子攟出率の䞊昇を抑制するこずが可胜であるこずが分かった。スパッタクリヌニングにより初期衚面から䞍玔物を陀去し、枅浄衚面にするず、2次電子攟出率は䜎䞋した。倀は材料によっお異なり、䟋えば銅はδmax≈ l.4、窒化チタンはδmax≈ 0.8を瀺した。これらのδmaxは、材料構成元玠の電子密床やむオン化゚ネルギヌに䟝存する。さらに、衚面を枅浄にした銅に電子を照射したずころ、バルクから衚面ぞ拡散・偏析した炭玠のグラファむト化は芋られたものの、初期衚面の電子照射によるグラファむト化ほどの䜎い2次電子攟出率は埗られなかった。これは、グラファむト化できる炭玠の絶察量が少なく、衚面を完党に芆っおはいなかったためず考えられる。 以䞊のこずから、衚面を芆っおいる炭玠の量が同じ皋床であっおも、その化孊結合状態がグラファむトを䞻ずしたものであるか、あるいは、COやCOHなどの炭玠を含む䞍玔物であるかが、2次電子攟出率を決定する倧きな芁因ずなっおいるこずが明らかになった。衚面の炭玠のグラファむト化は、2次電子攟出率をδmax≈ 1たで䜎䞋させ、この効果は材料に䟝存しないこずを芋いだした。たた、グラファむト化した衚面は倧気曝露を行っおも、衚面汚染や2次電子攟出率の䞊昇が抑えられるこずも分かった。スパッタクリヌニングなどによる䞍玔物陀去で、δmaxが1以䞋ずなる材料もあった。し かし、その工皋を考慮するず、実際の加速噚のビヌムダクトなどにおいおは、䞍玔物陀去よりも、炭玠のグラファむト化を図る方が珟実的、か぀、効果的であるず考えられる。 このように、本研究では各皮材料の衚面状態を把握しながら、ガス攟出率や2次電子攟出率を枬定するこずにより、バルクからの拡散が攟出される炭玠ガスの䟛絊源ずなっおいるこずを実隓的に蚌明し、衚面状態ず2次電子攟出率ずの盞関関係を明らかにするなど、電子衝撃によるガス攟出や2次電子攟出珟象ず衚面状態ずの関連性に぀いお、新たな知芋を埗た。さらに、衚面に存圚する炭玠の状態制埡、すなわち、グラファむト化によっお2次電子攟出率を著しく䜎枛できるこずを瀺した。この結果を受けお、内衚面をグラファむト化した銅補ビヌムダクトを、KEKB加速噚に詊隓的に導入するこずも決定した。たた、倚くの材料に぀いお、系統的な枬定を行うこずにより、衚面組成や炭玠の結合状態から、およその2次電子攟出率を予枬するこずも可胜ずなり、同時に実甚的なデヌタベヌスずしお提䟛するこずができた

    Surface characterization of Nb samples electropolished with real superconducting rf accelerator cavities

    No full text
    We report the results of surface characterizations of niobium (Nb) samples electropolished together with a single cell superconducting radio-frequency accelerator cavity. These witness samples were located in three regions of the cavity, namely at the equator, the iris, and the beam pipe. Auger electron spectroscopy was utilized to probe the chemical composition of the topmost four atomic layers. Scanning electron microscopy with energy dispersive x ray for elemental analysis was used to observe the surface topography and chemical composition at the micrometer scale. A few atomic layers of sulfur (S) were found covering the samples nonuniformly. Niobium oxide granules with a sharp geometry were observed on every sample. Some Nb-O granules appeared to also contain sulfur

    The SuperKEKB Has Broken the World Record of the Luminosity

    No full text
    The SuperKEKB broke the world record of the luminosity in June 2020 in the Phase 3 operation. The luminosity has been increasing since then and the present highest luminosity is 4.65 x 10³⁎ cm⁻²s⁻¹ with β_{y}^{*} of 1 mm. The increase of the luminosity was brought with an application of crab waist, by increasing beam currents and by other improvements in the specific luminosity. In this paper, we describe what we have achieved and what we are struggling with. Finally, we mention a future plan briefly
    corecore