27 research outputs found

    NPO法人育児グループにおけるコミュニティ・エンパワメントの影響要因

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    目的 NPO 法人育児グループの中心的役割を担う方々が捉えたコミュニティ・エンパワメントの特徴とその影響要因を明らかにし,育児グループがコミュニティ・エンパワメントを推進する支援の示唆を得る.方法 KJ 法を用いた質的因子探索研究であり,半構造化面接を実施した.結果 NPO 育児グループ代表者6 名の個別分析後,総合分析した.育児グループにおけるコミュニティ・エンパワメントの影響要因として,【活動の広がりに繋がる支援者の存在と行政や地域の評価】【活動の経営安定の重要性と活動のための資金確保を工夫】が,コミュニティ・エンパワメントとして,【母親同士の居場所づくりや繋ぐ活動】【活動の創出による組織の成長・発展】【連携して実施する今後の活動】が抽出された.考察 育児グループがコミュニティ・エンパワメントを推進するためには,組織運営の視点を持ち,支援者や行政と連携した活動の拡大を図るとともに,活動資金・場所の確保を行う必要があると考える

    コミュニティ・エンパワメントの概念分析

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    コミュニティ・エンパワメントの概念がもつ構成要素を明らかにし、概念の定義を再構築することを目的に、医学中央雑誌Web版、およびCiNii(国立情報科学研究所)webを用いて検索を行い、得られた33件に、コミュニティ・エンパワメントに関する記述がみられる書籍2冊を加えた35件を対象に分析した。その結果、コミュニティ・エンパワメントは、「誰もが安心して暮らせる健康な地域を目指して、組織や地域の人々が、対等な立場で互いに話し合い、合意の形成を行う中で、緩やかな絆でつながり、支えあう関係を形成し、共通の課題解決に向かうプロセスである」と定義できた。保健師等の支援者がコミュニティ・エンパワメントへの支援を行う際には、活動に共感するパートナーという意識を常にもち、グループの発展の段階に応じて住民組織と関わっていくことが必要であると考えられた

    行政で働く新任保健師の困難に関する文献検討

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     行政で働く新任保健師は,どのような困難を持ちながら働いているのかを明らかにするため,文献検討を行った.6 件の文献を分析対象として,新任保健師の困難についての記載を抽出し,類似したものをまとめてカテゴリ化した結果,『その場に応じたアセスメントや対応が難しい』『業務を実施する際の知識や技術不足を感じる』『個別支援の難しさがある』『地区把握をどのようにしたらよいか分からない』『様々な住民への対応に困惑する』『自分ができないと思い自信が持てない』『初めて経験することへの戸惑いがある』『思っていることと実際やることの違いに悩む』『先輩からの期待がつらく感じる』『仕事量が想像以上に多く負担になっている』の10 サブカテゴリが抽出され,【効果的な支援方法がわからない】【担当地域が把握できない】【既習のあるべき姿を実現できない自分に気づき自信を失う】【仕事量が多く負担になっている】の4 カテゴリが抽出された.これらの困難を軽減するためには,保健師基礎教育においては実習市町村の地域診断を行うこと,現任教育としては実践的な地域アセスメントを継続して行うこと,また,On the Job Training(OJT)を実施し,就業部署での支援体制を強化する必要があることが示唆された

    行政で働く新人保健師の新任期現任教育におけるプリセプターによる取り組みの現状

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    行政で働く新人保健師の新任期現任教育におけるプリセプターによる取り組みの現状を明らかにすることを目的に、A県の行政機関で働く過去5年以内にプリセプターを経験した保健師を対象に質問紙調査を行い、75名より有効回答を得た。その結果、プリセプターを担っている保健師の多くは経験年数11年目以上の主任レベル以上で、半数以上は研修の受講、事前打ち合わせ、サポートがなく、64%が困った経験を有していた。また、研修責任者、教育担当者との事前打ち合わせは新人保健師の理解と、教育担当者との事前打ち合わせは新人保健師との良好な関係と、それぞれ有意な関連が認められた

    A市市民の健康習慣とはつらつ感の実態 2016年の調査から(第3報)

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     A市市民の健康習慣とはつらつ感の実態を明らかにするため,年齢階級別かつ性別で市民3000 人を無作為に抽出し,郵送による自記式質問紙調査を行った.その結果,1248 件(回収率41.6%)を回収し,性別,年齢,はつらつ感の記載のないものを除外し,1207 件を分析対象とした(有効回答率96.7%).はつらつ感は「毎日はつらつ」155 人(12.8%),「まあまあはつらつ」727 人(60.2%),「あまりはつらつとしていない」261人(21.6%),「はつらつとしていない」64 人(5.3%)であった.はつらつ群と非はつらつ群の2 群間で有意差がみられたのは,「心や精神の病気」,「主観的健康観」と,健康習慣では,「30 分以上の早歩き」「エスカレーター・エレベーターの使用」「運動不足の自覚」「運動する仲間」「主食・主菜・副菜のそろった食事」「家族や仲間との楽しい食事」「よく噛むことの心がけ」「食生活の問題意識」「地元の食材の利用」「定期的な体重測定」「自分のBMI の認識」「年1 回の健康診査の受診」「身近に相談できる人・環境」「睡眠による休養」「近所の人のお互いに助け合う気持ち」「近所の人との会話」等の30 項目であった. A市市民がはつらつと生活するためには,適切な運動や栄養バランスの良い食事等を啓蒙するとともに,健康管理では体重管理や健康診査の受診の勧奨が重要であり,また,はつらつ感は心の状態が反映されていることが推察され,近所の人との会話やつながり等ソーシャル・キャピタルの醸成や心の健康支援の取り組みの充実が示唆された
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