A市市民の健康習慣とはつらつ感の実態 2016年の調査から(第3報)

Abstract

 A市市民の健康習慣とはつらつ感の実態を明らかにするため,年齢階級別かつ性別で市民3000 人を無作為に抽出し,郵送による自記式質問紙調査を行った.その結果,1248 件(回収率41.6%)を回収し,性別,年齢,はつらつ感の記載のないものを除外し,1207 件を分析対象とした(有効回答率96.7%).はつらつ感は「毎日はつらつ」155 人(12.8%),「まあまあはつらつ」727 人(60.2%),「あまりはつらつとしていない」261人(21.6%),「はつらつとしていない」64 人(5.3%)であった.はつらつ群と非はつらつ群の2 群間で有意差がみられたのは,「心や精神の病気」,「主観的健康観」と,健康習慣では,「30 分以上の早歩き」「エスカレーター・エレベーターの使用」「運動不足の自覚」「運動する仲間」「主食・主菜・副菜のそろった食事」「家族や仲間との楽しい食事」「よく噛むことの心がけ」「食生活の問題意識」「地元の食材の利用」「定期的な体重測定」「自分のBMI の認識」「年1 回の健康診査の受診」「身近に相談できる人・環境」「睡眠による休養」「近所の人のお互いに助け合う気持ち」「近所の人との会話」等の30 項目であった. A市市民がはつらつと生活するためには,適切な運動や栄養バランスの良い食事等を啓蒙するとともに,健康管理では体重管理や健康診査の受診の勧奨が重要であり,また,はつらつ感は心の状態が反映されていることが推察され,近所の人との会話やつながり等ソーシャル・キャピタルの醸成や心の健康支援の取り組みの充実が示唆された

    Similar works