115 research outputs found

    一地域の高齢者における味覚識別能と日常生活習慣

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    一地域の高齢者38名(男性24名、女性14名)を対象に、甘味、塩味、酸味、苦味の4基本味質につき滴下法を用いて味覚識別能を調査した。また、同時に歯科医師による口腔内の衛生状態や義歯の状況などと日常生活習慣や健康状態などのアンケートを行った。その結果、4味質とも味覚識別能検査値は女性が男性より低く、敏感に識別しており、特に塩味で差がみられた。また、4味質とも加齢により鈍化することが推察されたが、個人差が大きく、高齢でも敏感に識別している者もいた。味覚識別能は現在治療中の疾病の有無や自覚症状などより、食事(栄養)指導を受けた者、好ましい食生活習慣を持っている者が敏感に識別できることが推察された

    高齢者の味覚識別能と日常生活習慣

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    高齢者の味覚識別能を明らかにし、味覚と日常生活習慣との関連性を検討することを目的に調査した。対象は平野部に住む地域住民153名で「前期高齢期」、「後期高齢期」と「壮年期」に区分し、比較検討した。味覚識別能検査は滴下法を用いて、甘味・塩味・酸味・苦味の4基本味質を調査した。同時に、歯科医師による義歯や口腔内の状態の観察と生活習慣に関するアンケートを実施した。その結果、壮年期と前期高齢期、後期高齢期の比較で、女性の特に壮年期と後期高齢期に塩味と酸味に有意差を認めた。男性では、年代による有意差は認めなかった。口腔内の状況や生活習慣との関連では、喫煙および飲酒と1~2の味質との関連を認めたが、喫煙や飲酒頻度の高いグループが味覚識別能が鈍感とは言えなかった

    学生の自己評価と実習内容からみた保健婦教育における実習の現状と課題(1998-2000)

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    保健婦・士教育における実習について、実習目標に対する学生の自己評価と実習内容などを元に、本専攻の1998年の開設から2000年までの経緯を考察すると共に今後の課題について検討した。学生の自己評価が1998年度に低かったことから、目標の妥当性などについて検討し、1999年度は実習目標を修正した。その結果、1999年度・2000年度ともに7~8割の学生がすべての目標が学べたと自己評価していた。また、各目標の自己評価と実習内容から見た経験回数との関係は認められなかった。また、実習時期、実習形態、実習内容、指導方法など多くの課題があるが、今まで以上に学校と実習機関とが綿密な連絡により対応することで解決できると考えられた。今後は、専任教員が講義と実習に責任が持てる体制作りが必要である

    味覚識別能を活用した小学4年生における食育の効果

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    地域保健と学校保健の連携により「食」の大切さに取り組み、一小学校の4年生全員を対象に取り組む前の「未介入群」63名と4年間の取り組みの評価として「介入群」57名の味覚識別能を比較した。その結果、10段階濃度による判定で、甘味は3.1±1.3が2.8±0.9、塩味は2.4±1.7が2.0±0.9、酸味は3.6±1.4が3.3±1.1、苦味は2.8±1.0が2.6±1.1に変化し、「介入群」は「未介入群」に比し甘味・塩味・酸味は敏感に識別していた。肥満との関係が推察される甘味の味覚識別能が検査値3までに識別できた者をみると68.3%から82.5%に、高血圧との関係が注目される塩味は87.3%から93.0%に増加していた。また、この取り組みの中心となった養護教諭の関わりや思いの変化について整理した

    養成講座を通して受講生が考えた家庭教育サポーターの役割

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    出雲市と大学が協働して“家庭教育サポーター養成講座”を開催した。1回の講座は90分または180分で、講義形式5回と施設での体験学習3回を含め9回の講座とした。最後の講座で“家庭教育サポーターの役割”についてのラベルワークを行った。第9回講座の時に受講生が記述したラベルをデータとして用い、研究者が「受講生が考えた家庭教育サポーターの役割」をテーマにラベルワークをした。その結果、受講生が考える家庭教育サポーターの役割として、「サポートする具体的な内容」、「サポーターとしての成長」、「サポートするための環境整備」、実際にサポートするときに「活用するツール」を抽出した

    離島における糖尿病関連国民健康保険医療費の考察

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    わが国では地域によって糖尿病の深刻度が違っている。例えば同じ離島地区である島根県隠岐郡の海士町と隠岐の島町の二か所で比較したところ、国民健康保険( 国保) 医療費について、隠岐の島町では入院医療費が、逆に海士町では外来医療費がそれぞれ高かった。その原因としては、隠岐の島町では入院設備が整っていること、海士町では約30 年にわたる糖尿病検診などの予防に関しての地道な保健活動などにより、 糖尿病関連国保医療費のそれぞれの差になっていると考えられる。糖尿病治療は長期にわたって受ける必要があり、医療機関、保健師活動の違い、文化、土地柄、民度、住民の気質なども様々な因子が影響すると考えられる

    学生FDメンバーが考える「学生が求めるよい講義・演習とは」

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    学生FD(Faculty Development)が日々の活動から考えている「学生が求めるよい講義・演習」について明らかにし、今後の講義・演習の改善に向けて検討することを目的に質的分析を行った。その結果【学習環境の基本となるもの】【科目の展開】【教職学の交流】【将来の展望】の5つのカテゴリーに整理できた。今後の対策として、授業に集中できる環境作り、カリキュラムでの位置づけ、科目間の関連性、科目における方向性、細分化された毎回の授業の方向性を明確に示すことが必要である。学生が何をどのように学んでいくのか、どのように学習を深めていけば良いのか自ら考えることにつながることが示唆された

    海と山に恵まれた基礎自治体における保健活動の評価

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    保健活動「行政が担う市民の健康づくり」について住民からの評価を明らかにし、今後の保健活動について検討することを目的に、無記名自記式のアンケート調査を行った。対象は18歳以上80歳未満の市民から自治区毎に性・年代で層化し、無作為抽出した4、315名で、2、201名から回答を得た(回収率51.0%)。その結果、保健活動の評価6項目全てが有意(p<0.01)な正の相関関係にあり、年齢が高いほど有意(p<0.01)に良い評価をしていた。また、[情報の周知]と[事業提供](p<.001)、[健康サポート]と[協働活動](p<.05)は女性が男性より有意に良い評価をしていた。また、ソーシャル・キャピタルが醸成されていると思われる群がそうでない群より良い評価をしていると推察された

    島根県立看護短期大学・看護学科における1997年度の地域看護実習と今後の課題

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    平成9年度より改正された新カリキュラムに対応した地域看護実習を終了した本学第1期生について、現状と今後のよりよい実習のあり方を検討した。検討した内容は、学生の実習目標に対する自己評価、感想・考察、実習内容や教員評価などの関係である。その結果、地域看護実習の実習場所2カ所の教員評価は有意(P<0.01)な正の相関関係を示した。また、実習場所による自己評価には差があり、限られた実習期間や3年過程の看護教育における限界も感じられた。しかし、学生が自由記載で記述した内容をKJ法で分類してみると、多くの学び、気づきを示していた。多くの課題を残した実習ではあったが、担当した教員として確かな学びの手応えを感じている
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