16 research outputs found

    A practical approach to motivate the students to study science

    Get PDF
    本研究では,児童生徒が「理科における学びの愉しさ」を実感するために,さまざまな授業方略を取り入れた授業開発および授業実践を行った。小学校の実践では,「ものの重さ」を取り上げ,誤反応を起こしやすい概念を含んだ課題を意図的に提示することで,児童自身が間違った理解をしていることに気づかせ,修正する授業展開を試みた。中学校の実践では,都市の夕立の学習を通して,都市気候と人間生活との関わりを考察させる授業を行った。生徒は,協同的な学びを通して,ゲリラ豪雨のような異常気象は,人間の生活環境の変化に深い関わりがあることを認識することができた。高等学校の実践では,多酸塩基の緩衝作用の原理について考えさせた。中和滴定の進行に伴って緩衝作用がみられる部分について,その原理を粒子モデルや反応式を使って説明する探究活動を行った。 いずれの授業実践も,実験結果の予想や分析,表現,身近な現象と人間生活との関わりなどについて,児童生徒自らが問いを内発し,疑問を認識し,現象を科学的に説明することを要求する取り組みを行うことで,理科を学ぶことの有用性や意義を実感でき,「学びの愉しさ」を得ることができた

    A study of science teaching to develop student's creative skills

    Get PDF
    本研究では, 児童・生徒が創造性を育むことのできる理科学習の実現を目指して, 2008年度より教材開発と教育実践を行っている。今年度, 小学校の実践では, 「ヒトの体のしくみ」を取り上げ, 児童同士の相互作用の場を組織化することで科学的な概念の形成をはかる授業を展開した。中学校の実践では, 新学習指導要領において再び取り扱うことになった「電力・電力量」と新設された最終項目「自然環境の保全と科学技術の利用」を結びつけ探究活動を設定した。テーマに対する主張を作成するために必要となる論拠を得るための活動を行った。高等学校の実践では「酸化と還元」を取り上げ, 既習知識を活用し, 仮説を設定し実験によって確かめるといった探究的な活動を展開した。中学校及び高等学校の実践には「協同学習」の手法を取り入れた。いずれの実践においても, 観察・実験方法の計画, 結果の予測, 結果の分析や解釈, 表現など, 授業の様々な場面に「他者との差異の認識」, 「差異の表現」, 「差異の理解」を行う活動を取り入れ, 「言語活動」が活発に行われたことによって, 児童・生徒の思考が深まり, 「創造的である」と判断できる事例を得ることができた

    A Study of Science Teaching to Develop Student's Creative Skills

    Get PDF
    本研究では, 児童・生徒が創造性を育むことのできる理科学習の実現を目指して, 昨年度より, 教材開発と教育実践を行っている。今年度, 小学校の実践では, 新学習指導要領において, 科学の基本的な見方や概念の柱の一つである「エネルギー」に視点を当て, 「流れる水のはたらき」を題材に, 「水」を科学的なエネルギーの視点から捉えさせる授業を展開した。中学校の実践では, 新学習指導要領に追加された内容である「無脊椎動物の仲間と進化」を取り上げ, 「協同学習」を通して, ミミズ(環形動物)のからだのつくりに関する課題を解決するための新しい観察・実験の方法を確立させる探究活動を展開した。高等学校の実践では, 「酸と塩基」の発展的内容である「電導度滴定」をテーマとして, 「協調学習」の手法を取り入れた探究活動を展開した。いずれの実践も, 観察・実験方法の計画, 結果の分析や解釈, 表現など, 授業の様々な場面に「他者との差異を認識させる」活動を取り入れ, 「言語活動」が活発に行わせることで, 児童・生徒の思考を触発することができた。その結果, それぞれにおいて「創造的である」と判断できる事例を得ることができた

    A Study of Science Teaching to Develop Student's Creative Skills

    Get PDF
    理科教育における創造性の育成については, 従来からその重要性が指摘されているが, どのようにすれば学習者の創造性を育むことができるのかといった, 学習指導における具体的な内容についての検討はほとんど進められていない。そこで, 本研究では, 生徒が創造性を育むことのできる理科学習の実現を目指して, 教材開発と教育実践を行った。小学校では「振り子」を題材に, 条件制御に力点を置いた授業実践を行った。どのような条件をどのように制御するのか, グループ内での他者との差異を互いに話し合う場面を取り入れた実践になった。中学校では「中和反応」を取り上げ, 「中和とはどのような反応が起こっているのだろう」という課題に対し, 「共同的な学び」を通じてグループで意見交換しながら, イオンモデルを用いて酸とアルカリが互いに性質を打ち消しあう反応を説明することができた。高等学校では, 身近な「音」がテーマであったため, 普段よりも一人ひとりが積極的に自分自身の考えを表現できたことで, 他者の意見を聞く機会が増えた。つまり, 他者の別の意見を認識できる実践になった
    corecore