54 research outputs found

    女子の体型と被服構成に関する研究(第3報) : 体幹についての研究

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    "被服構成における作図寸法の基準化を計るための資料を得たいと考え,体幹各位置の周径,幅径,厚径,長径,角度,体重の相関関係について1,142項目の検定を行なった。その結果1%の危険率で高度に有意であったのは388項目であり,5%の危険率で有意であった112項目と合わせて500項目となり,全体の44%に相関関係が認められた。1.相関関係 1)周径,幅径,厚径,長径についての相関関係 (1) 体幹各位置の周径相互の関係について107項目の検定を行なった結果71項目に有意差が認められた。なかでも頚付根点,乳頭点,細腰腋点,腹部前突点,殿部後突点など被服構成上最も重要な位置の周径がそれぞれ高度な相関係数を示し,本研究を進める上に好ましい結果を得ることができた。幅径の相関関係については128項目の検定中75項目が有意であり,厚径については33項目の検定中29項目が有意であった。また長径の場合は129項目の検定中82項目に有意差が認められ,周径の場合と同様に被服構成上重要要素である長径が高度に有意差を示したことは好ましいことである。以上周径は周径どおしというように同一項目間の相関関係は1部を除いてはほとんど高度に有意の傾向が認められた。(2) 周径と幅径との相関関係は56項目の検定中51項目に有意差が認められ,周径と厚径との相関関係は56項目の検定中47項目が有意であり,幅径の場合と同様に高度な相関関係がみられ,例えば人体写真における幅径によって周径を算出し得る妥当性(シルエッターによる体型計測)を裏づけるものと思われる。(3) 長径と周径との場合は63項目の検定中22項目が有意であり,長径と幅径と場合は32項目の検定中9項目のみが有意であった。特に被服との関係において重要な乳頭,細腰,殿部等の周径,および幅径と長径との相関関係はみられなかった。しかし肩先点,第7頚椎点は有意の傾向がみられた。長径と厚径との場合は32項目の検定中,有意であったのは1項目のみであり,ほとんど相関関係は認められなかった。幅径と厚径との場合は56項目の検定中,25項目が有意であった。以上体幹各位置,各項目の相関関係は,周径と幅径および厚径との場合は高度に有意差がみられたが,周径と長径との相関度は低い傾向であった。このことは体型分類および被服寸法の基準化を困難にするものと考えられる。1)体重と角度に関する相関関係 体重と長径,幅径,厚径との相関関係はほとんど全項目が有意であったが,長径との場合は,10項目中4項目のみが有意であり,また角度との場合は2項目にやや有意差がみられたにすぎなかった。2.体型分類 体型分類にあたっては先に述べたように周径と長径との相関度が低いために総合的に分類することは困難であるから各項目別に分類を試み,更にその位置別の分類記号を組み合わせて体型分類を行なった。1)周径による体型分類 体幹を上体,下体に分けて分類を行なったが,上体では肩先,乳頭,細腰腋の3つの位置,下体では細腰腋,腹部前突,殿部後突の各位置の組み合わせとした。上体では1分類に含まれる人数が2名を越えるものでは8種類となり,更に1名のみという特色を持つ体型はその他の中に含めて7種類となった。下体では4種類となり上体に比べて好ましい結果が得られた。2)幅径による体型分類 周径の場合と同じ組み合わせによって行なったが,体幹上体では8種類となり,その他は2種類であった。また体幹下体では7種類と4種類にわけられた。3)厚径による体型分類 体節上幹の厚径については周径の場合の肩先点に変えて肩甲骨点を加えたが,5種類とその他が7種類に分けられた。また体幹下体の場合は8種類に分けられ,上体の場合より下体の方が複雑な分類となった。4)長径による体型分類 長径による分類は頭頂~頚椎点,体幹,股下高の3つの長径の組み合わせとしたが,9種類とその他が10種類に分類され,また身体の上半身と下半身の2つの長径の組み合わせでは5種類に分類された。以上のように体型分類を試みた結果,女子の体型がいかに複雑であるかを知ることができたが,この後これらの資料をもとにして,体型分類の方法については更に研究を進めたいと考えている。終りに本研究に被験者として協力された服飾専攻の学生に感謝の意を表する。

    Genomic DNA Pooling Strategy for Next-Generation Sequencing-Based Rare Variant Discovery in Abdominal Aortic Aneurysm Regions of Interest—Challenges and Limitations

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    The costs and efforts for sample preparation of hundreds of individuals, their genomic enrichment for regions of interest, and sufficient deep sequencing bring a significant burden to next-generation sequencing-based experiments. We investigated whether pooling of samples at the level of genomic DNA would be a more versatile strategy for lowering the costs and efforts for common disease-associated rare variant detection in candidate genes or associated loci in a substantial patient cohort. We performed a pilot experiment using five pools of 20 abdominal aortic aneurysm (AAA) patients that were enriched on separate microarrays for the reported 9p21.3 associated locus and 42 additional AAA candidate genes, and sequenced on the SOLiD platform. Here, we discuss challenges and limitations connected to this approach and show that the high number of novel variants detected per pool and allele frequency deviations to the usually highly false positive cut-off region for variant detection in non-pooled samples can be limiting factors for successful variant prioritization and confirmation. We conclude that barcode indexing of individual samples before pooling followed by a multiplexed enrichment strategy should be preferred for detection of rare genetic variants in larger sample sets rather than a genomic DNA pooling strategy

    Endothelial and Smooth Muscle Cells from Abdominal Aortic Aneurysm Have Increased Oxidative Stress and Telomere Attrition

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    Background: Abdominal aortic aneurysm (AAA) is a complex multi-factorial disease with life-threatening complications. AAA is typically asymptomatic and its rupture is associated with high mortality rate. Both environmental and genetic risk factors are involved in AAA pathogenesis. Aim of this study was to investigate telomere length (TL) and oxidative DNA damage in paired blood lymphocytes, aortic endothelial cells (EC), vascular smooth muscle cells (VSMC), and epidermal cells from patients with AAA in comparison with matched controls. Methods: TL was assessed using a modification of quantitative (Q)-FISH in combination with immunofluorescence for CD31 or α-smooth muscle actin to detect EC and VSMC, respectively. Oxidative DNA damage was investigated by immunofluorescence staining for 7, 8-dihydro-8-oxo-2′-deoxyguanosine (8-oxo-dG). Results and Conclusions: Telomeres were found to be significantly shortened in EC, VSMC, keratinocytes and blood lymphocytes from AAA patients compared to matched controls. 8-oxo-dG immunoreactivity, indicative of oxidative DNA damage, was detected at higher levels in all of the above cell types from AAA patients compared to matched controls. Increased DNA double strand breaks were detected in AAA patients vs controls by nuclear staining for γ-H2AX histone. There was statistically significant inverse correlation between TL and accumulation of oxidative DNA damage in blood lymphocytes from AAA patients. This study shows for the first time that EC and VSMC from AAA have shortened telomeres and oxidative DNA damage. Similar findings were obtained with circulating lymphocytes and keratinocytes, indicating the systemic nature of the disease. Potential translational implications of these findings are discussed. © 2012 Cafueri et al

    Computation of cyclic parts of Steinhaus problem for power 5

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    東南アジアにおける民族服の研究(第1報) : タイ国山地民族の生活と衣裳

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    "1.インドシナ半島のうちでタイ国は,永く他の民族の支配を受ける事なく,独立国家としての立場を守ってきた唯一の国であり,日本とも古くから深い関係を持ってきた.また,この国は複合国家としても広く知られているが,その中でチェンマイ,チェンライなどを中心とする西北部山地に住む諸民族は,独自の生活習慣を持ち,特有の民族服を身につけている.これについて私たちは,文献と国立民族学博物館および名古屋女子大学生活科学研究所の資料をもとに研究を行った. 2.上記の資料によると,現在タイ国にはメオ族・ヤオ族をはじめ約14の山地民族が住んでおり,これらは主として西北部の山地に分布している. 3.彼らの生活の特色を解析すると,次の様な諸点が上げられる. (1)各種族のほとんどが原始宗教を信仰しており,精霊に豚や鶏のいけにえを供える習慣がある. (2)一部の種族(メオ族・ヤオ族)には,漢字の読み書きができる者がいるが,多くは文字を使用しない. (3)彼らの多くは,焼畑農耕を営み,綿を栽培し,自ら機を織り,染色をするなど自給自足の生活を行っている.また,規模の大小はあるがたいていはケシの栽培を行い収入の道を計っている. (4)衣裳は特別の場合を除き,日常着・仕事着・晴れ着などの区別はなく,常に同じものを着用している. (5)ある種族(メオ族・ヤオ族)は,犬を彼らの祖先として崇める習慣があるが,他の種族(アカ族)では,これを好物として食用にするものもある. 4. 各種族の最も顕著な特色は,民族衣裳である.それは各種族ごとに特有の染め,織り,デザイン,アクセサリーをしており,他の種族と一見して容易に区別ができる.服装は男性の場合さほど目立たないが,女性において特に目立つ. 5.これら山地民族の生活や衣裳も,時代の変遷に伴い少しずつ変化が現われてきている.即ち平地民との交流により,彼らの生活にも永年母から子へと根気よく歳月をかけて伝承されてきたものも,金ですぐ買える安易なものに変わり,また便利さと引き換えに伝統の技術が失われていく可能性もそう遠くはないのではなかろうか.今後さらに現地調査を行い,その実態を明らかにしたいと思うが,現時点においてこれらの記録を残しておくことは有意義なことと思われる.最後に本研究に当り,その機会を与えて下さった名古屋女子大学生活科学研究所長広正義博士,また終始懇切な御指導を賜った岐阜大学教授中野刀子先生に深く感謝の意を表すると共に,親切な御助言を賜った名古屋女子大学教授栃原きみえ先生,資料を提供下さり懇切な御助言を頂いた名古屋女子大学教授佐藤正孝,平野年秋の両先生,および国立民族学博物館助教授大丸弘先生に対し厚く御礼申し上げる次第である.なおこの研究は,本学生活科学研究所の助成によって行ったものである.

    東南アジアにおける民族服の研究(第2報) : タイ国アカ族の民族服飾

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    "東南アジアのうち,中国南部および西南部からインドシナに至る広範囲の地域には,民族学の宝庫と言われるほど多種多様な民族が住んでいる.この中でタイ国北部,ビルマ,ラオスの国境附近の山岳地帯に住むアカ族は,特殊な習俗を持つ.特に女性の民族服飾に特色を持つため,それについて実物と文献により研究を行った.彼らの生活習俗を詳細に調べると次の様な特徴がみられる. 1.食生活は焼畑農耕により得られる陸稲,雑穀などを主体とするが,豚,犬,鶏などの家畜,家禽も飼育し食用とする. 2.信仰はアニミズムを深く信じているが,中でも祖霊""ネ""を中心に神々を崇め,村の入口には悪霊の侵入を防ぐ門が作られたり,信仰の違う人々をよそ者として警戒する慣習がある. 3.衣裳について (1)この種族は女性の衣裳を重視し,男性は伝統の服装を身につけない女性には求婚しないし,その様な人の作った料理は食べないという厳しい慣習がある. (2)男性の衣服は他の種族とあまり変わらないが,女性の衣服は華麗で手が込んでいる. (3)装飾には,ボタン,コイン,貝,植物の実,高価な飾り鋲などを用い,帽子には装飾過剰と言われる程の飾りをつけ,サルの毛の束や犬のしっぽなども装飾用として用いる. (4)衣服の生地は綿や麻から紡ぎ,藍で染めた厚手の布を用いる.以上アカ族の生活習俗について述べたが,アカ族など山地民族も平地民族との文化交流が近年急速に進み,彼らの生活パターンが変化しつつあり,今日堅持されている女性特有の服飾にも次第に変貌が見られる様になった.そこで伝統ある民族服が現存する間に記録に留めたいと考え,近い日に現地を訪ね実際に見,確かめて調査研究を進める予定である.最後に本研究をまとめるにあたり,終始懇切な御指導を下さった岐阜大学教授中野刀子先生,親切な御助言を頂いた名古屋大学教授栃原きみえ先生,貴重な資料の提供と御助言を頂いた名古屋女子大学教授佐藤正孝先生および国立民族学博物館助教授大丸弘先生に厚く御礼申し上げる次第である.

    東南アジアにおける民族服の研究(第3報) : タイ国メオ族の民族服飾

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    "東南アジアの大陸部には伝統文化を異にする幾種類もの少数民族が入り交って分布しているが,これらのうちケシ栽培で知られ,少数民族の中でも多数の人口を占めるメオ族の,タイ国における生活と民族服について調査研究を行い,彼らの生活習俗において次の諸点を把握することが出来た.1.タイ国でのメオ族は,チェンマイ,チェンライ,ターク,カンぺンぺト,ロエイ,ぺチャブーンの北部を中心に分布している.その由来については,「メオ」とはタイ人がつけた呼び名である.彼らは本来は水田耕作を行う種族で「苗」つまり「ミャオ」と呼ばれていたが,それがなまってメオとなり,支配者に不服従な野蛮人という意味に解されるようになった.しかし,彼ら自身は「自由な人」という意味の「フモン」あるいば「モン」といっている.2.彼らの衣生活は,夏冬,日常着,外出着,儀式用といった区別が基本的にはない.現在タイ国には青メオ族が約58%,白メオ族が約42の割合で住んでいるが,これは主に衣服の色の違いによって区別されたものであり,青メオ族の女性は,ろうけつ染めのプリーツ・スカート,白メオ族は白のプリーツ・スカートにその特色が見られる.3.食生活は米と野菜が主食であるが,正月には精霊に豚や鶏のいけにえをささげ,それを食する.しかし,この間野菜は食べない.4.部落の構成は小村集落であり,20軒位が平均的部落の規模である.又,一戸当たりの住人は6~7入が標準となっている.家屋は平土間式であるが,貯蔵庫は湿気とねずみの浸入を防ぐため高床式となっている.5.メオ族は宗教としてアニミズムを信仰し,種祖神は「槃瓠(ばんこ)」と称する霊犬であり,聖霊には豚や鶏のいけにえをささげる習慣がある.6.メオ族の結婚は,男女の結びつき以前に霊の結合という思想が強く,徹底した同姓不婚である.7.民族服は彼らの仲間意識を強調するものであり,特に女子の衣服や装身具には種族固有の色彩感覚や,デザイン思想が山地民族の生活と調和して着用されている.しかし,衣服本来 の機能との関係については今後の課題であると考えられる.8.近年ではタイ政府の政策により,小学校の建設,政府指導の産業の奨励などにより,山地民族特有の生活も平地化されてしまう日もそう遠くはないのではないかと思われる.最後に本研究を行うに当たり,終始懇切な御指導を賜わった岐阜大学教授中野刀子先生,御助言及び御校閲をいただいた名古屋女子大学教授栃原きみえ先生,又,資料の提供を下さった国立民族学博物館並びに現地調査に当たり格別の御協力をいただいた鈴木自動車工業株式会社社長鈴木修氏をはじめ,タイ鈴木モーター株式会社のチャチャイ,カネーの両氏に対し深く感謝の意を表する次第である.
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