The traditional name and usage of plants in Okawachi area, Shiiba Village Ⅲ. Lianas and Bamboos.

宮崎県椎葉村大河内地区における植物の伝統的な利用法と方言を記載した。これまでに高木類と低木類について報告してきたが, 本報告ではつる植物32種とタケ類8種およびシュロについて複数の年長者からの聞き取り調査結果をまとめた。つる植物のおもな用途は縄, 器具材, 食材であり, タケ類のおもな用途は建築材, 器具材, 筍であった。つる植物で縄に用いられたのは5種あり, つるの物理的性質に応じて使い分けられていた。タケ類の中ではハチクとマダケが重要種で屋根材や生活用品の材料として重用された。他の多くのつる植物とタケ類は季節ごとに多様な食料として地域の生活を支えていた

宮崎県椎葉村大河内集落における植物の伝統的名称およびその利用法Ⅲ. つる, 竹

宮崎県椎葉村大河内地区における植物の伝統的な利用法と方言を記載した。これまでに高木類と低木類について報告してきたが, 本報告ではつる植物32種とタケ類8種およびシュロについて複数の年長者からの聞き取り調査結果をまとめた。つる植物のおもな用途は縄, 器具材, 食材であり, タケ類のおもな用途は建築材, 器具材, 筍であった。つる植物で縄に用いられたのは5種あり, つるの物理的性質に応じて使い分けられていた。タケ類の中ではハチクとマダケが重要種で屋根材や生活用品の材料として重用された。他の多くのつる植物とタケ類は季節ごとに多様な食料として地域の生活を支えていた

九州大学宮崎演習林におけるニホンジカ生息数推定方法間の比較

九州山地中央部に位置する九州大学宮崎演習林（2,915ha）の下層植生状態が異なる三方岳団地と津野岳団地において，４つの調査方法（スポットライトセンサス，糞粒調査，広域目撃調査，コース別目撃調査）による密度指標を比較した。それぞれの調査で変動が一致せず，方法によって団地間のシカ個体数の密度指標は大きく異なっていた。三方岳団地では調査方法によって経年変化の傾向が異なった。三方岳団地では５月に実施したスポットライトセンサスの調査方法のみが増加傾向を示し, その他の調査方法では減少傾向を示したが, 年度と有意な相関があったのは広域目撃調査のみであった。また, 津野岳団地でのシカ生息密度指標はいずれの方法でも観測当初の低い密度から，近年増加する傾向がみられたが,有意な傾向があったのは５月に実施したスポットライトセンサスのみであった。この増加傾向は，近年の津野岳団地での急激なスズタケの衰退の事実と一致する。 ５月に実施したスポットライトセンサスと糞粒調査，また11 月に実施したスポットライトセンサスと広域目撃調査，コース別目撃調査のそれぞれで有意な正の相関がみられた。精度の高い調査法がない現状では，複数の指標からシカの密度変化の動向を評価することが重要である。We compared four monitoring methods for deer population density (light census, pellet counts, wide-area sighting investigation, course sighting investigation) both in Tsunodake area and Sampodake area where the understory vegetation is different in the Shiiba　Research Forest, Kyushu University (2,915ha). The variance differed among different survey methods, and the estimated densities ofdeer populations were different greatly between the areas, depending on the methods. In the Sampodake area, the temporal trends was different depending on the survey methods. In addition, only the spotlight census conducted in May showed an significantly increasing trend, whereas other methods did not show a clear trend. The deer population at the Tsunodake area likey increased in recent years from the low initial density observed in any methods, although significant trend was found only by spotlight census in May. This increasing trend is consistent with the fact of sudden decline of Sasa borealis in Tsunodake area in recent years. Significant positive　correlation was observed between spotlight census in May and pellet counts and among spotlight census in November, with wide-area　sighting investigation, and course sighting investigation. In the absence of highly accurate survey methods, it is important to evaluate　the trend of deer density change from multiple indicators