9 research outputs found

    看護学生のグループでの患者指導パンフレット作成行動について自己採点および満足度からの検討

    Get PDF
    本研究の目的は、A大学看護学部生に対して行ったグループでの糖尿病患者へのパンフレット作成体験を通して、学生の自己採点と満足度から、学生の認識するパンフレット作成に必要とする行動を明らかにし、今後の患者指導に関わる学内教育への示唆を得るものである。研究対象は成人看護対象論を受講した2年生で同意の得られた77名である。結果は、パンフレットの自己採点と満足度はかなり関連があると認められ、グループワークにおける学生の行動とパンフレットの自己採点および満足度ではやや関連が認められた。これにより、パンフレットの成果に結びつき学生の満足度につながる作成行動には①対象を理解する、②資料やデータを集める、③パンフレットの構成を整える、④パンフレットとして絵、図の作成や配置をする、⑤発表原稿を作成する、⑥発表をする、があり、学内教育ではパンフレット作成に加えて発表体験が必要と示唆された

    看護系大学生が行う看護研究の動向分析

    Get PDF
    本研究の目的は、本学看護学部の学生が行った看護研究について経年の傾向および内容を明らかにすることにより、今後の教育への示唆を得ることである。研究対象は看護研究集録に集録されている1-期生の研究計画書339編であり、研究テーマ、教員研究領域、研究計画書における研究背景の論述文字数、引用文献の種類および文献数を抽出し、分析した。その結果、学生の研究分野は全21分野と多岐に渡り、いずれの年度も「地域看護・公衆衛生看護」「母性看護・助産」「慢性看護」が多く、「高齢者看護」「小児看護」「がん看護」が続いた。研究分野ごとに研究対象には特徴がみられ、対象者への関わりやケアに対する「影響」や「効果」についての研究目的はいずれの研究分野でも共通していた。研究計画書は、研究背景の論述文字数が経年で増加傾向にあった。一方、引用文献やキーワードに関する記載不備は経年で増加傾向にあり、適切な研究計画書の作成への指導が必要である

    臨床施設管理者の意識調査からみる看護基礎教育における課題 : 看護と介護のより良い連携に向けて

    Get PDF
    超高齢社会の今、日常生活ケアに直接関わる看護と介護のよりよい連携は質の高いケア提供のための必須課題であり、基礎教育の段階から連携のための教育が必要とされる。今回、看護基礎教育における連携のための教育課題についての示唆を得ることを目的に、看護職と介護職が協働する臨床施設の管理者を対象に所属施設(部署)における連携状況および連携のために看護学生に卒業時に身につける能力として期待することについて調査を行った。その結果、①連携を妨げる要因として教育背景の違いが最も多く、学生時代より協働することを通し、相互に学び合いお互いの価値観や役割を理解する場が重要となる、②卒業時に身つける能力として期待することでは倫理的側面に関する優先順位が高く基礎教育ではまず対人職としての倫理的姿の涵養が基本となる、③看護職ではチーム医療のキーパーソンとしての意識づけを基礎教育の段階か行っていく必要がある、という3点について示唆を得た

    成人看護学実習における看護技術経験の実態

    Get PDF
    本研究の目的は、看護技術チェックリストを用いて成人看護学実習における看護技術の経験状況を明らかにし、成人看護学における臨地実習での教育・指導内容について検討することである。成人看護学実習Ⅰ(急性期実習)・Ⅱ(慢性期実習)を履修した学生に対し、看護技術チェックリスト90項目を用いて実習中の看護技術経験を調査した結果、急性期実習、慢性期実習ともに80%以上経験できた看護技術は、「快適な病床環境を作る」、「食事摂取状況のアセスメント」、「栄養状態のアセスメント」、「バイタルサイン測定」、「一般状態の変化」、「系統的な症状の観察」、「測定値・症状等からのアセスメント」、「スタンダード・プリコーションに基づく手洗い」、「防護用具の装着」、「療養病床を安全に整える」、「転倒・転落・外傷予防」の11項目であった。未経験が50%以上の項目は急性期実習で51項目、慢性期実習で64項目であった。臨地実習において学生が看護技術の経験を増やすことに限界はあるが、少ない経験からでも最大限の学びが得られるよう関わることや、看護技術の経験の機会を逃さない関わりが教員には必要であると示唆された
    corecore