Abstract

本研究の目的は、看護技術チェックリストを用いて成人看護学実習における看護技術の経験状況を明らかにし、成人看護学における臨地実習での教育・指導内容について検討することである。成人看護学実習Ⅰ(急性期実習)・Ⅱ(慢性期実習)を履修した学生に対し、看護技術チェックリスト90項目を用いて実習中の看護技術経験を調査した結果、急性期実習、慢性期実習ともに80%以上経験できた看護技術は、「快適な病床環境を作る」、「食事摂取状況のアセスメント」、「栄養状態のアセスメント」、「バイタルサイン測定」、「一般状態の変化」、「系統的な症状の観察」、「測定値・症状等からのアセスメント」、「スタンダード・プリコーションに基づく手洗い」、「防護用具の装着」、「療養病床を安全に整える」、「転倒・転落・外傷予防」の11項目であった。未経験が50%以上の項目は急性期実習で51項目、慢性期実習で64項目であった。臨地実習において学生が看護技術の経験を増やすことに限界はあるが、少ない経験からでも最大限の学びが得られるよう関わることや、看護技術の経験の機会を逃さない関わりが教員には必要であると示唆された

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