25 research outputs found

    中高齢者の動的バランス能について (ファンクショナル・リーチテストの検討)

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    目的:中高齢者の姿勢保持能力低下と転倒の要因を探るため、開眼・閉眼片足立ち、重心動揺の測定、ファンクショナル・リーチテスト(FR)を行い、FRの信頼性と精度を検証するとともに、体力要素や運動能力との関連について検討した。方法:60~87歳の男女68名(男性27名、女性41名)を対象に、体力診断バッテリーテスト(開眼・閉眼片足立ち、座位ステッピング、長座位体前屈、垂直跳び、握力、シャトルスタミナウォークテスト)、重心動揺計による測定、FRおよびFR両手法を行った。結果:片足立ちテストとFRの成績は、体力要素と同様に加齢に応じて有意に減少するが、女性における年齢群間差は認められなかった。FR両手法の成績は、女性の年齢群間のみに有意差がみられた。重心動揺の成績については、加齢による変化はみられなかった。FRとFR両手法において、男性はFR両手法のステッピングを除くすべての体力要素に有意な相関を認め、女性はFRと握力との間に有意な相関を認めただけで、他の体力要素との関連はなかった。FRとFR両手法の間には有意な相関を認め(男性r=0.622、女性r=0.522)、年齢で制御しても有意な相関を認めた(男性r=0.602、女性r=0.486)。FRと平衡機能の指標において、男性では開眼片足立ち、A-C%、C-P%、A-P%との間に、女性では開眼での重心動揺軌跡長、C-P%、A-P%との間に有意な相関を示し、最も高い相関を示したのは、男性のA-P%で、r=0.704を認め、女性でもr=0.394であったが、FR両手法においては、男性では有意な相関を示さず、女性では重心動揺軌跡長、C-P%、A-P%との間に有意な相関を示した。結論:FRの信頼性と精度については、FRによる測定は動的な平衡性の要素が大きいことが考えられ、FR両手法は筋力の低い女性や虚弱な高齢者に応用できる容易で簡便な方法となる可能性がある

    中高齢女性の下肢筋力と平衡性との関連

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    目的:転倒予防策を体力面から探るため、中高齢女性におけるバランス調整力を含む体力要素と下肢筋力である膝関節の伸展力(膝伸展力)、足関節の底屈力と背屈力(足底屈力、足背屈力)との相互関連を検討した。方法:40~89歳の女性285名を対象に、片足立ちテストと重心動揺計による平衡能の測定、下肢筋力(膝伸展力、足底屈力、足背屈力)の測定および体力診断バッテリーテスト(開眼・閉眼片足立ち、座位ステッピング、長座位体前屈、垂直跳び、握力、シャトルスタミナウォークテスト)の測定を行った。結果:被験者の体力値および片足立ちテストの成績は加齢による有意な低下を示した。重心動揺計による成績は重心位置の割合(G%)を除いた全ての項目において有意な加齢変化が認められた。膝伸展力、足底屈力は直線的な加齢低下を示し、50歳群より有意な差を認めたが、足背屈力は40歳群から60歳群まで加齢変化を認めず、70歳以降から有意に低下し始めた。下肢筋力と体力診断バッテリーテストとの間には有意な関連が認められ、特に垂直跳びは膝伸展力、足底屈力との間に0.6以上の高い相関を示した。片足立ちテストと重心動揺の各パラメータは下肢筋力、特に膝伸展力と足底屈力との間では全て有意な相関を示し、特に開眼片足立ちでは0.419~0.515、次いで最大前傾位と最大後傾位での重心位置の間隔(A-P%)では0.356~0.393の有意な相関が認められた。結論:転倒予防には、平衡能を確保する上で、筋力、特に下肢筋力の維持あるいは向上が極めて重要であることが示唆された

    中高齢者のバランス調整能の評価手法の開発 (ファンクショナル・リーチテストの課題)

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    目的:中高齢者の体力要素や運動能力のひとつである姿勢保持能力の低下や転倒の要因を探る手掛かりを得るため、これまで著者らが実施してきた開眼・閉眼片足立ちや重心動揺の測定と同時に3種類のファンクショナル・リーチ(FR)テストを行い、特に動的バランス調整能の指標としての3種類のFRテストの信頼性と有効性について検討した。方法:60~89歳の男女242名(男性72名,女性170名)を対象に、体格、体力診断バッテリーテスト(開眼・閉眼片足立ち、座位ステッピング、長座位体前屈、箱押し体前屈、垂直跳び、握力、シャトルスタミナウォークテスト、チェアスタンド)、3種類のFRテスト(片手FR・両手FR・重心移動FR)の測定及び重心動揺計による重心位置の前方向への移動(A-C%)、重心位置の後方への移動(C-P%)を測定し、A-C%とC-P%の合計値、すなわち身体の支持基盤の大きさ(A-P%)を算出した。結果:A-P%と重心移動FRテストとの間には、男性r=0.603、女性r=0.628の高い相関が認められた。片手FRテストと両手FRテストの問にも、男性r=0.786、女性r=0.757の高い相関が認められた。開眼片足立ちと片手FRテストとの相関係数は、男性のA-P%や重心移動FRテストと女性の重心移動FRテストの値より高く、両手FRテストとの相関係数は、男女共にA-P%や重心移動FRテストの値より高かった。結論:片手及び両手FRテストは下肢筋力の影響を反影する測定であり、中高齢者においては重心移動FRテストよりも実施上の問題が少なく、汎用性の高い有用な方法となる可能性がある

    運動負荷モデルラットの必須微量元素FeおよびZnの体内変動

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    目的:体内必須微量元素FeとZnが習慣化した激しい運動によってどの程度変動するのか、また、その体内分布について研究した報告はほとんどない。本研究では雄ラットをトレッドミルで強度が異なる運動をさせた時に、生体内のバイオパラメータはどのように変動するのか、FeとZnが体内でどのような挙動を示すのか、運動強度による体内存在量に違いが生じるのかについて検証を行った。方法:6週齢Wistar系雄ラットを非運動群(n=4)、低強度運動群(n=4)、高強度運動群(n=4)に分類し、1日1回、週5日の頻度で運動させた。飼育12週間後、解剖を行い、血液、臓器を採取し、血球成分、FeおよびZn量などを測定した。結果:赤血球(RBC)、ヘモグロビン(HGB)、ヘマトクリット(HCT)は運動強度に応じて減少し、平均赤血球容積(MCV)、平均赤血球ヘモグロビン量(MCH)は運動強度に応じて増加する傾向が見られた。Fe濃度は脾臓が最も高く、Zn濃度は骨が最も高かった。結論:高強度運動群は貧血を発症していることが考えられ、激しい運動を行う男性スポーツ選手の貧血によるパフォーマンス低下を軽減させるため、今後、FeおよびZnの体内分布を詳細に検討し、データを蓄積する必要がある

    A Patient with Anorexia Nervosa who Accidentally Swallowed a Spoon:A Case Report

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    女子学生の身体活動量と栄養摂取状況 ―平成15年度看護系大学入学生における調査結果―

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     若年女性の身体活動量,生活時間および栄養摂取状況を明らかにすることを目的に,2003年4月下旬,看護系大学に入学した女子学生65名を対象に調査を行った。対象者は適正体重を維持し,適度な活動量を得ている者が多いが,栄養摂取状況においては問題が多いことが明らかになった
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