20 research outputs found

    イタリア地域精神保健システムの視察報告 -ジェノヴァ、アレッツオ、ヴァルディキアーナの三都市の視察より-

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     日本は精神保健医療福祉の改革ビジョンを打ちたてて10年以上経過しているが,いまだ多くの課題が残っている.日本以外の先進国では精神医療はほぼ地域に移行している.中でもイタリアは公立の精神病院をすべて閉鎖し,精神医療保健福祉の地域化を実現している.このたび,精神医療の改革の手がかりを得るため,イタリアのジェノヴァ,アレッツオ,ヴァルディキアーナの3都市を視察した.その結果,イタリアの地域精神保健に携わる人々は治療やケアに対する思想をしっかりと持ち実践していた.そのことが精神病の偏見やイメージを変える実践の展開になり,社会を変革する実践が精神病院を解体するという結果につながっていた.具体的な実践としては,人間の生きることの下支えが精神保健サービスであると考え,地区の規模やニーズに沿って,地区ごとの精神保健サービスを創り出していた.また,利用者は精神保健サービスを利用して,自己を表現する方法を見出し,自己を表現することが治療につながっていると捉えることができた.日本での実践を考えるにあたり,地域包括ケアシステムの構築への精神保健の参画が,精神医療の地域化を推し進めるのではないかと考えられた

    Electron Microscopy Observation of Biomineralization within Wood Tissues of Kurogaki

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    Interactions between minerals and microorganisms play a crucial role in living wood tissues. However, living wood tissues have never been studied in the field. Fortunately, we found several kurogaki (black persimmon; Diospyros kaki) trees at Tawara in Kanazawa, Ishikawa, Japan. Here, we report the characterization of kurogaki based on scanning electron microscopy equipped with energy-dispersive spectroscopy (SEM-EDS) and transmission electron microscopy (TEM), associated with inductively coupled plasma-mass spectrometry (ICP-MS) analyses, X-ray fluorescence analyses (XRF) and X-ray powder diffraction (XRD) analyses. This study aims to illustrate the ability of various microorganisms associated with biominerals within wood tissues of kurogaki, as shown by SEM-EDS elemental content maps and TEM images. Kurogaki grows very slowly and has extremely hard wood, known for its striking black and beige coloration, referred to as a “peacock pattern”. However, the scientific data for kurogaki are very limited. The black “peacock pattern” of the wood mainly comprises cellulose and high levels of crystal cristobalite. As per the XRD results, the black taproot contains mineralized 7 Å clays (kaolinite), cellulose, apatite and cristobalite associated with many microorganisms. The chemical compositions of the black and beige portions of the black persimmon tree were obtained by ICP-MS analyses. Particular elements such as abundant Ca, Mg, K, P, Mn, Ba, S, Cl, Fe, Na, and Al were concentrated in the black region, associated with Pb and Sr elements. SEM-EDS semi-qualitative analyses of kurogaki indicated an abundance of P and Ca in microorganisms in the black region, associated with Pb, Sr, S, Mn, and Mg elements. On the other hand, XRF and XRD mineralogical data showed that fresh andesite, weathered andesite, and the soils around the roots of kurogaki correlate with biomineralization of the black region in kurogaki roots, showing clay minerals (kaolinite) and cristobalite formation. In conclusion, we describe how the biominerals in the black region in the cellulose within wood tissues grow chemically and biologically in the sap under the conditions associated with the beige portions of the taproot. This can explain why the crystals produce the “peacock pattern” in the kurogaki formed during the year. We conclude that kurogaki microbiota are from bacteria in the andesitic weathered soil environment, which produce silicification. In other words, the patterned portions of kurogaki consist of silicified wood

    A地域住民の食に関する意識と行動 -体験型栄養教育SATシステムの食事診断を用いて-

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     研究目的は,効果的な生活習慣病予防保健指導介入プログラムの作成に向けての基礎資料とするために,体験型栄養教育食育SATシステムで得られた食事診断結果との関連から,A地域住民の食に関する意識と行動の実態を明らかにすることである.A地域住民を対象に,無記名自記式質問紙調査および食育SATシステムによる食事診断を実施した.その結果,地域住民の食育への関心は高かったが,自分の適正な食事の目安量を知っている人は少なく,目安量を学ぶ機会も少なかった.食事を選択する時には,「おいしさ・好み・安全安心」を重視しており,目安量・適正量・食育への関心と食事のバランスや適正摂取量との関連がみられなかった.食事のバランス・摂取量の適正な選択は,エネルギー摂取量,脂質摂取量が適正に判断できることと関連があった.地域住民が自分の食事摂取量の目安を知り,適正な食事を選択できるようになるためには,住民のニーズに沿った,わかりやすくて実践・継続しやすい保健指導介入プログラムの開発が必要である.また,身近で気軽に専門家に相談できる継続的な機会の必要性が示唆された

    看護基礎教育にコミュニティ・オブ・プラクティスの考えを採り入れた「学びのグループゼミ」での学生の学び

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     看護基礎教育カリキュラムの中に,学生がコミュニティを育みながら,看護実践を学び合えるしかけ(授業「学びのグループゼミ」)を組み入れた.本研究の目的は,「学びのグループゼミ」において学生の学習がどのように促進されたか,そのプロセスを明らかにすることである.2016 年度に「学びのグループゼミ」を受講した学生178 人(2 年生86 人,1 年生92 人)のうち,研究参加に同意が得られた学生162 人のなかから,同意が得られた26 名にインタビューを実施し,質的に分析を行った. 本研究の結果,「学びのグループゼミ」で学生は,以下1.~ 3.を学んでいたことが明らかになった.1.2 年生コアメンバーは,グループメンバーが参加しやすい<場を創るために試行錯誤する>,<グループの変化をとらえる>,<グループの成長の役に立てたことを,自身の成長ととらえる>という学びをしていた.2.2 年生アクティブグループメンバーと周辺グループメンバーは,グループメンバーを<場に馴染ませ,相互交流を促進する>,<自らの実習経験を伝える>ことを通してグループの役に立てていることを認識し,自らの<実習経験を共有し,問い直す>という学びをしていた.3.1 年生コアメンバーとアクティブグループメンバー・周辺グループメンバーは,<学びのグループゼミへの戸惑いを感じつつ,参加のしかたを模索する><緊張と戸惑いを乗り越え,学びのグループゼミで安心感と充実感を得る>,< 2 年生と自身の体験を重ね合わせ,思考を広げる>,<教えられる対象としてだけではない,グループ内での自らの存在価値を見出す>という学びをしていた. 「学びのグループゼミ」において学生の学びを促進した重要な相互作用として,次の2 点が考察できた.1 点目は,場を創るために試行錯誤したり,グループメンバーを場に馴染ませたり,経験を伝えるなどすることを通して,安心できる場を創ることを学んでいたこと.2 点目は,実習経験を問い直したり,学びのグループにおける存在価値を自ら見出したりすることによって,グループやグループメンバーの役に立てていることを学んでいたことである.学生が共同参加することで学習が促進するようなしかけを看護基礎教育カリキュラムに設けることができれば,知識提供型の学習とは異なる学習が促進される可能性が示唆された

    高校生の食に関する認識と食育プログラム介入前後の変化 -体験型栄養教育SATシステムの食事診断を用いて-

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     生活習慣病予防保健指導介入プログラムの作成に向けての基礎資料とするために,高校生の食や健康に関する認識や関心および体験型栄養教育SATシステムと健康教育を組み合わせた食育プログラムの効果を明らかにすることを目的とする.研究方法は,A市内高校3年生10名を対象に食育プログラムの介入とグループでの話し合い,無記名自記式質問紙調査を実施した.その結果,高校生の食育への関心は高かったが,食に関する学ぶ機会はなかった.食事を選択する時には,「おいしさ・好み・安全安心・満足感」を重視しており,情報入手方法はテレビ・ラジオやインターネットのメディア情報で,内容に共感することを重視していた.食育プログラム介入により,栄養バランスやエネルギー等の総合評価があがり,エネルギー摂取量,総脂質摂取量,炭水化物摂取量,野菜摂取量が基準値に入った.高校生は食に関する認識や関心は高く,食育SATシステムと健康教育を組み合わせた食育プログラムは高校生にとっても理解しやすく,生活習慣病予防保健指導介入プログラムとして活用できることが示唆された

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