Origin and absence of giant negative thermal expansion in reduced and oxidized Ca2RuO4

負熱膨張は非常に興味深い物理現象である。本研究で対象とした層状構造を持つCa2RuO4は広い温度範囲で巨大負熱膨張を示し、基礎研究や産業への応用に魅力的な物質である。しかしながら幅広い温度範囲にわたる負熱膨張の出現や酸素量の依存した負熱膨張から正の熱膨張への変化の原因については明らかではない。本研究ではCa2RuO4の平均構造、局所構造、電子状態および軌道状態を電子線回折および放射光X線を用いた計測によって詳細に調べ、メカニズムを解明した