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    精神障害をもつ人のリカバリー概念に関する文献検討

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     本総説論文は、精神障害者を対象とするリカバリーに関する文献レビューを通して、リカバリー研究の課題を提示する。リカバリーが意味するもの・構成要素・促進要因と阻害要因・プロセス・精神障害当事者と専門職の関係性・促進プログラムの観点からレビューした。結果、リカバリーは臨床的リカバリーとパーソナル・リカバリーの2つの側面で整理されること、プロセスはらせん状に進むこと、パーソナル・リカバリーは個別性が強く現れること、促進・阻害要因の研究が進んでいること等が明らかになった。リカバリー研究の課題は、リカバリー研究を通して定義化できるようにすること、臨床的リカバリーは客観性のある評価尺度を用いた研究をさらに進めていくこと、当事者の主観性が強く現れるパーソナル・リカバリーの質的研究を積み重ねていくことやアウトカム研究を進めていくこと、阻害要因を促進要因に転換していく研究や当事者と専門職の関係性に関する研究等が必要であることを提示した

    慢性呼吸不全患者のQOL調査

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    呼吸理学療法施行中の慢性呼吸不全患者47例を対象に,QOLの現状とQOLと他の調査・評価項目との関係を検討する目的でQOLアンケートを行った.QOLアンケートの結果は,人間関係,身体的自立,知的活動・意欲,運動の項目で高得点者の割合が高く,仕事・家事労働,社会参加,レジャー・レクリェーションの項目では,低得点者の割合が高かった.また,QOLの得点はHugh-Jonesの息切れ分類,ADLスコア,酸素の使用期間,6分間歩行距離,入院期間の順で相関が高かった.今回の結果から,QOL評価の必要性が認識され,QOLの改善には息切れの軽減,ADLの向上が重要で,患者を取り巻く家庭や環境を具体的に考慮し社会参加を促すことが大切であると考えられた
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