カンキョウケイエイ ト ジョウホウギジュツ ノ ソウゴサヨウ ニヨル シンカ ノ ケンキュウ

Abstract

本稿は、企業における環境問題について、経営と情報技術を対象にしている。まず、「企業を取り巻く環境問題はどのように変化を遂げてきたか」を踏まえて、先行研究の環境経営の概念(コンセプト)を整理した上で「環境経営がどのような歴史的変遷と進化を辿り、進化の要因は何か、またその中で経営戦略の重要性がどのように高まってきたか」について検討を加える。続いて、環境問題と科学技術の関わりを述べた上で、「情報技術が他の技術に比べてどのような特質があり、それが環境経営にどのような影響を与えたか」、「情報技術の環境経営への先進活用にはどのような事例があるか」を論究する。そして、環境経営と情報技術がどのように影響を相互に与えて進化をしてきたのかを明らかにする。分析及び考察にあたっては、環境経営が進化する上で、経営上のニーズが情報技術の活用を必要とし(環境経営→技術(情報技術))、シーズとしての情報技術がそれにどのように応えてきたか(情報技術→環境経営)について焦点を当てた。そして、環境経営と情報技術の相互作用による浸透が環境経営の進化をもたらしていることを明らかにし、併せて情報技術を環境負荷の減少に使うか増大に使うかは、使うものの知恵に大きく依存していることを示す

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