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    渓流沿い植物タニガワコンギク(キク科) の形態学的および解剖学的比較

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    渓流沿い植物であるタニガワコンギク(Aster microcephalus var. ripensis)( キク科) とその近縁の陸生種ノコンギク(A. microcephalus var. ovatus)を用いて形態学的および解剖学的比較を行った。形態学的解析の結果,タニガワコンギクはノコンギクよりも葉が細く,葉形指数は5.1 ± 1.9(タニガワコンギク)と2.3 ± 0.4(ノコンギク)であった。解剖学的解析の結果,タニガワコンギクの狭葉化は細胞の数と大きさの両方が減少していたことに起因していた。さらに,ノコンギクに対してタニガワコンギクは,孔辺細胞も小さく,単位面積あたりの気孔密度も有意に高かった。タニガワコンギクの葉形指数を各河川間で比較した結果,高知県の物部川水系は他の河川よりも有意に低い値となった。したがって,物部川水系では増水頻度などの選択圧が他の河川よりも低い可能性が示唆された
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