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    C型肝炎ウイルスが持続感染した培養リンパ球細胞株の樹立

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    金沢大学医学部附属病院1.末梢血リンパ球におけるC型肝炎ウイルス(HCV)存在の有無に関する検討.C型慢性肝炎患者10例,C型肝硬変5例の血清および末梢血リンパ球からSimple GIT法でRNAを抽出し,HCVの5\u27NC領域をprimerとするRT-PCRにてHCVの有無を検討した結果,血清では12/15例(80%),リンパ球では15/15例(100%)にHCVRNAが検出された.また,インターフェロン療法後のC型慢性肝炎3例の血清中および末梢血リンパ球のHCVRNAを経時的に測定し,血清中では検出感度以下となった症例においても末梢血リンパ球を材料とすることによりHCVRNAは検出可能であることが示された.2.培養リンパ球における検討.C型慢性肝炎2例から分離したHCVRNA陽性の末梢血リンパ球を各種mitogen刺激下に培養を行い経時的に4週間HCVRNAの有無を検討した.IL-2+Con-AおよびIL-2+PHA刺激下では培養7,14,21,28日後のいずれにおいてもHCVRNAが検出され,また,PWM刺激下では7,14,21日後までHCVRNAが検出されたことにより,HCVRNAはTおよびB細胞の双方に検出されること,さらに,長期間の培養後もHCVはリンパ球とともに存在可能であることが示された.今後,antisense primerを使用するRT-PCR法にて(-)鎖HCVRNAの有無を検討するとともに,IL-2存在下にHCV陽性リンパ球培養細胞株の樹立を行う予定である.研究課題/領域番号:04670420, 研究期間(年度):1992出典:研究課題「C型肝炎ウイルスが持続感染した培養リンパ球細胞株の樹立」課題番号04670420(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-04670420/)を加工して作

    共焦点レーザー顕微鏡によるC型肝炎ウイルスの細胞内局在と動態の研究

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    金沢大学医学部附属病院肝組織および肝外のC型肝炎ウイルスHCVの感染ならびに増殖部位として疑われる末梢血単核球を対象としてHCV関連抗原の検出を蛍光抗体法にて、また、HCVRNAをFISH(fluorescent in situ hybridization)法にて検出し、共焦点レーザー走査顕微鏡を用いて、陽性細胞の同定ならびに細胞内局在の検討を行った。しかし、組織におけるRNAの保存状態が不安定なため、安定した検出は困難であった。そこで、検出感度の改善を目的として、polymerase chain reaction(PCR)法を組織におけるin situ hybridization(ISH)法に応用したISPCR法を試みた。しかし、この手法でも組織上でHCVRNAの増幅と検出は一部の組織において可能であったが、再現性よく検出することは困難であった。HCVRNAを組織上で再現性よく検出するためにはISPCR法による増幅は必須と考えたが、現時点では、陽性対照が得られていない。そこで、肝生検組織での標的核酸の増幅の程度を評価するために、DNAウイルスであるB型肝炎ウイルス(HBV)を対象として、安定した手技の開発を行った。HBVはヒト肝臓に感染するDNAウイルスであり、その感染ウイルス量はHCVの約1000倍と報告されている。さらにDNAウイルスであるため増幅の際のreverse taranscriptionの段階を必要とせず、DNA以降の段階における手法を検討することができる。そこで、HBV及びその変異株に対するprobeならびにprimerを作成し、組織上にて、ISH法ならびにPrimerによるone step検出法であるprimed in situ labelling(PRINS)法による検出を行い共焦点レーザー走査顕微鏡にて観察した。この手法を確立することはRNAウイルスであり、かつ感染量が少ないHCVの組織上での検出方法の開発のうえで重要と考えられる。研究課題/領域番号:06670529, 研究期間(年度):1994 – 1996出典:研究課題「共焦点レーザー顕微鏡によるC型肝炎ウイルスの細胞内局在と動態の研究」課題番号06670529(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-06670529/)を加工して作

    肝細胞発癌性機序における癌遺伝子および細胞増殖因子膜レセプターの関与について

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    金沢大学医学部附属病院第一内科肝癌における癌遺伝子および増殖因子レセプターの存在様式を検討した. ヒト肝癌培養細胞株PLC/PRF/5およびHep G2を用いて, ^Iで標識したEGF(epdlermal growth factor),insulin,IGF-I(insulin-growth factor-I)によるラジオレセプダーアッセイを行った. その結果, 両細胞株ともEGFは高い結合率を, insulinは低い結合率を示した. IGF-IはPLC/PRE/5細胞においてHep G2細胞より有意に高い結合率を示した. 次にこの両細胞を用いてdot blot法によりDNAおよびmRNAをントロセルローズ膜に固着させ, ^Pで標識した12種類の癌遺伝子プローブとハイブリダイゼイションを行った. その結果, 両細胞株とも12種類の癌遺伝子が全て発現しており, そのうちablとfesのmRNAが比較的増加していたが, 肝癌細胞に持異的ではなかった. 培養液中にEGFを添加したところ, 肝癌細胞のDNA合成は促進されたが, 癌遺伝子発現に変化はなかった. タンパクレベルの検討では, 上記2種類のヒト肝癌細胞株と肝癌手術材料を用いて癌遺伝子産物と増殖因子関連蛋白の免疫組織化学的検討を行った. その結果, 肝癌10列中4列でEGFレセプターが細胞膜に染色され, 癌部で陽性の列では非癌部でも陽性であったが, 染色度は癌部の方が非癌部に比し強い傾向にあった. 培養細胞株でも膜型に弱陽性であった. myc産物は肝癌10列中2列で核に陽性であり, 培養細胞でも同様であった. ras産物は培養細胞でのみ細胞質に陽性であった. EGF,TGFのが陽性の列はみられなかった. 以上より肝癌に特異的に発見される癌遺伝子はなく多種類の癌遺伝子が多段階発癌過程に関与している可能性が示唆され, また増殖因子については自己分泌の可能性は否定し得ないが, 今回の成績からは考えにくかった. EGFレセプターが癌化に伴い変化する可能性が考えられた.Oncogenes and growth factor receptors were analyzed in hepatomas. Radioreceptor assays using I- labeled ligand revealed the high binding capacity of epidermal growth factor ( EGF ) and the low binding of insulin in PLC/ORF/5 and Hep G2 human hepatoma-derived cell lines. The binding of insulin-like growth factor-I ( IGF-I ) in PLC/PRF/5 cells was significantly higher than that in Hep G2 cells. Dot blot analyses of DNA and mRNA of the two cell lines showed expressions of all 12 oncogenes tested. There was no oncogene specifically expressed in hepatoma cells. EGF did enhanced the DNA synthesis of the hepatoma cells, but the oncogene expression did not change. We examined the oncogene products and growth factor-related proteins in surgically resected hepatoma tissues and the two hepatoma cell lines using an immunohistochemical method. EGF receptor was stained in the cell membrane of 4 out of 10 hepatoma tissues and the two hepatoma cell lines. The staining intensity was stronger in the cancerous portion than in the non-cancerous portion. The myc product was positive in the nuclei of 2 out of 10 hepatomas and in the two cell lines. The ras product was positive in the cytoplasm of the two cell lines, not in the hepatoma tissues. Neither EGF nor TGF was positive. From these, many oncogenes may be involved in the multistep hepatocarcinogenesis.研究課題/領域番号:61570333, 研究期間(年度):1986 – 1987出典:研究課題「肝細胞発癌性機序における癌遺伝子および細胞増殖因子膜レセプターの関与について」課題番号61570333(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/report/KAKENHI-PROJECT-61570333/615703331987kenkyu_seika_hokoku_gaiyo/)を加工して作

    B型肝炎ウィルス持続感染者の HBs 抗体産生抑制機構について

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    金沢大学医学部研究課題/領域番号60770518, 研究期間(年度):1985出典:研究課題「B型肝炎ウィルス持続感染者の HBs 抗体産生抑制機構について」課題番号60770518(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-60770518/)を加工して作

    肝細胞癌の発生様式ー単中心性か多中心性かーに関する研究

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    金沢大学医学部附属病院ウッドチャックWC117のサザンブロッティングの結果ではEco RI消化の4.5kbpバンドがT2,T3,M4,M6で、Eco RI消化の4.0kbpのバンドがM4とM6で共通であった。T3,T4,M6は近接した位置関係にありかつサザンブロッティングで一部共通のバンドを有していたことより、同一の起源とその後の個別な増殖を示唆するものと思われた。WHVキャリア-状態にあるウッドチャックCW577には径10mm以上の肝癌Tが2個(T1とT2)、同時に径10mm未満の肝癌Mが10個(M1ーM10)認められた。terminalな状態であったこと及びT1を中心に播種されたような位置関係に小腫瘍Mが散在していたことより肝内転移が強く疑われた。癌部の組織像では核胞体比の増大、索状構造の不規則化が認められ、エドモンドソンの2に相当すると思われ他の癌部との著しい差は認められなかった。CW577のサザンブロッティングの結果では、Eco RI消化の4.5kbpバンドがT1,M1,M3,M4,M5,M6,M7,M8,M9で共通に認められ、Hind III消化の4.5kbpバンドがT2,M1,M2,M3,M4,M5,M6,M7,M8,M9で共通に認められた。肝内転移と思われた10個の小腫瘍のうちM4,M5,M7の3個のみが組み込みパタ-ン自体が同一であった。以上の結果は多発性発癌が多起源的すなわちmulti-originな発癌及びそれぞれの門脈播種であることを支持するものである。しかしCW577の様に一見して肝内移転と思われる播種された小腫瘍においてさえも、同一な組み込みパタ-ンを示すものが少なかった事実からはDNAの組み込みパタ-ンの異なりから直接的に、それぞれが多起源的発癌と考えて良いのか否かが問題として残った。即ち明らかに肝内転移と思われるごく近傍の小さな腫瘍でさえもDNAの組み込みにおいてこれだけの再編成をおこしうるという視点からは、遠く離れた腫瘍もunicentricな腫瘍のmulti-stepな発育である可能性も考えられる。近年の小肝細胞癌の病理学的検討成績などより多発性肝癌は一つの腫瘍の多段階的発育と、各段階での肝内転移とする考えについて、今後さらに検討を要するものと思われた。The clonal origins of 20 multi-focal hepatocellular carcinomas (HCCs) in 4 woodchucks were analyzed by the Southern blot hybridization technique. The woodchucks were divided into two groups according to the morphological classification of the multi-focal tumors: (1) Three woodchucks had multi-focal tumors, widely separated and similar in size, which suggested a multi-clonal origin of the tumors, (2) one woodchuck had 10 small multi-focal tumors, surrounding two large main tumors, which indicated intrahepatic metastasis from an original tumor. Results of the former group demonstrated that the number of integrated woodchuck hepatitis virus (WHV) DNAs was different from tumor to tumor, and none of the bands were the same in size. In the latter group, eight of the ten small tumors surrounding the two large tumors snowed the same pattern of WHV DNA integration, one of them demonstrated an additional band as well as sharing the same bands with the other tumors, and one small tumor had a different pattern of integration from those of the others. It was concluded that clone dissimilarity demonstrated by hybridization patterns dose not necessarily mean that HCCs originate independently from different clone, because genetic changes may occur after or at the time of metastasis.研究課題/領域番号:63440032, 研究期間(年度):1988 – 1989出典:研究課題「肝細胞癌の発生様式ー単中心性か多中心性かーに関する研究」課題番号63440032(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/report/KAKENHI-PROJECT-63440032/634400321989kenkyu_seika_hokoku_gaiyo/)を加工して作

    Involvement of Peribiliary Glands in Primary Sclerosing Cholangitis: A Histopathologic Study

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    金沢大学医薬保健研究域医学系We examined the histological changes of the peribiliary glands (PBGs), a hitherto pooly recognized anatomical element around the biliary tree, in 7 cases of primary sclerosing cholangitis (PSC). These glands showed proliferation, and nonspecific inflammation with lymphoplasmacy ticinfiltration, fibrosis. and destruction. In addition, there were cystic lesions around the bile ducts, and they were considered to reflect dilatation of the PBGs. These changes were found around the intrahepatic and extrahepatic bile ducts in the cases examined. It is of interest that changes in the PBGs tended to correlate with the inflammatory changes of the bile duct wall itself, though 2 cases showed changes in the duct walls and PBGs unrelated to their distribution along the biliary tree. These findings suggest that the PBGs are also a target structure in addition to the bile ducts themselves in PSC
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