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Coordinate action of membrane-type matrix metalloproteinase-1 (MT1-MMP) and MMP-2 enhances pericellular proteolysis and invasion
Membrane-type matrix metalloproteinase-1 (MT1-MMP) mediates cleavage of not only MMP-2/gelatinase A for activation, but also a variety of substrates including type I collagen (reviewed in Cancer Sci 2005; 96: 212-7). MMP-2 activation involves tissue inhibitor of MMP (TIMP)-2 as a bridging molecule between MT1-MMP and pro-MMP-2. Thus, net activity of MT1-MMP and MMP-2 is regulated in a complex manner depending on TIMP-2 concentration. During invasive growth of tumor cells in type I collagen matrix, MT1-MMP initiates denaturation of collagen into gelatin, which is subsequently digested further by MMP-2 adjacent to MT1-MMP. Coordinate action of MT1-MMP and MMP-2 may facilitate pericellular proteolysis, and enhance not only tumor invasion/migration but also cell growth. Tetraspanins as binding proteins of MT1-MMP regulate MT1-MMP subcellular localization and compartmentalization, leading to efficient MMP-2 activation and proteolysis coupled with cellular function. © 2010 Japanese Cancer Association
がん浸潤における細胞運動とMMP発現の協調的制御機構の解析
金沢大学がん進展制御研究所FAKはファイブロネクチン刺激によりErkおよびJNKを活性化する。このMAPK活性化は細胞増殖、細胞分化、細胞運動の制御に必要である。最近同定されたMAPKのScaffold protein(JSAP1)はMAPK、MAPKK、MAPKKKと結合することでJNK活性化の足場として反応を促進する。一方でErk活性化に対しては抑制的に働きシグナル伝達の特異性を規定する因子であると考えられる。(結果)インテグリン/FAKを介した情報伝達系におけるJSAP1の役割を検討した。JSAP1はFAKのN-末端と結合し、FAK-Src複合体形成にともないFAKへの結合増大、チロシンリン酸化されることが分かった。このJSAP1のチロシンリン酸化はY397F-FAK変異体の発現やSrcの不活性化により減少し、細胞をファイブロネクチンで刺激することでも誘導された。また、JSAP1を発現させることによりファイブロネクチン上でのcell spreadingが亢進され、この作用にはJSAP1のチロシンリン酸化が必要であった。以上の結果、FAKがJSAP1を細胞接着斑にリクルートし、Srcがチロシンリン酸化し、cell spreadingを亢進するものと考えられた。FAKはJSAP1を介してより選択的にMAPKを制御し、細胞増殖、細胞分化、細胞運動を調節していると考えられる。(考察)ファイブロネクチンによる細胞刺激はインテグリンの集積とFAKの自己リン酸化を引き起こす。この自己リン酸化はSrcおよびPI-3 kimaseとの複合体形成だけでなく、p130casなどの多くの情報伝達分子のリン酸化、集積を誘導する。この結果MAPKおよびPI-3 kinaseの活性化を惹起し、cell spreadingや細胞運動を誘導すると考えられる。本研究でFAK/Src複合体とJSAP1の関与を証明できたことはFAKがJSAP1を細胞接着斑にリクルートすることでより選択的にMAPKを制御し、細胞増殖、分化、運動などの機能を調節している可能性を示唆している。JSAP1のファイブロネクチン上でのcell spreadingを亢進する作用がMAPKの活性化とどの様な関係にあるのか、またどの分子との会合がcell spreadingの亢進に必要なのか、細胞運動およびMMP活性発現に対する作用も検討する予定である。研究課題/領域番号:13216039, 研究期間(年度):2001出典:「がん浸潤における細胞運動とMMP発現の協調的制御機構の解析」研究成果報告書 課題番号13216039(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-13216039/)を加工して作
癌細胞浸潤における細胞運動とMT-MMPの協調的制御機構の解析
金沢大学がん進展制御研究所細胞外マトリックス分解と細胞運動が協調的に作用して癌の浸潤・転移が成立するが、その協調的制御機構については不明な点が多い。そこで本研究ではMT1-MMPの細胞運動における役割を解析した。HT1080細胞をI型コラーゲン上に接着させることでERK活性化、MMP-2活性化、MT1-MMP活性発現、細胞運動が誘導され、MT1-MMPの過剰発現は細胞運動およびERK活性化の亢進を誘導した。MMP阻害剤とMEK(MAPKK)阻害剤によりこの細胞運動とERK活性化は抑制され、活性型MEK発現により誘導される細胞運動とMMP-2の活性化はMMP阻害剤で抑制された。また、MT1-MMPのヘモペキシンドメインの過剰発現はI型コラーゲンによるERK活性化、MMP-2活性化、細胞運動を抑制した。これらの結果からI型コラーゲンによるERK活性化とMT1-MMP活性発現誘導間の正のフィードバック機構の存在が明らかとなった。また、本研究では4回膜貫通型分子CD63がMT1-MMPと結合し、MT1-MMPのリソゾームでの分解を促進することでMT1-MMP活性を負に制御すること、MT1-MMPが細胞膜接着分子Syndecan 1を切断することで細胞運動を制御していることも見出した。本研究ではインテグリン/FAK/p130^による細胞運動誘導情報伝達機構におけるアダプター分子Crkの役割も解析した。CrkIIは221番チロシンがリン酸化されるとSH2ドメインを介して分子内結合し、アダプター分子としての活性を失う。この221番リン酸化チロシンを脱リン酸化酵素の一つPTP1Bが脱リン酸化することが細胞運動亢進に重要であることを本研究で証明した。また、負の制御を受けないCrkIIのスプライシング変異体であるCrkIの発現が脳腫瘍組織で亢進しており、細胞におけるCrkI発現がP130^のリン酸化、Akt活性化を誘導することで細胞運動・浸潤能を増強させることも見出した。研究課題/領域番号:15024225, 研究期間(年度):2003出典:「癌細胞浸潤における細胞運動とMT-MMPの協調的制御機構の解析」研究成果報告書 課題番号15024225(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-15024225/)を加工して作
がん浸潤における細胞運動とMMP発現の協調的制御機構の解析
金沢大学がん研究所1.CrkIIは種々のシグナル分子と結合することで情報伝達を制御しているアダプター分子である。CrkIIは221番目のチロシンがリン酸化されることで不活性化される。CrkIIによる細胞運動制御機構の解明を目的として、CrkII変異体を用いてCrkIIチロシンリン酸化の細胞運動に対する影響を検討した。細胞に過剰発現されたCrkIIは約40%がチロシンリン酸化され、チロシン脱リン酸化酵素PTP1Bとの共発現によって脱リン酸化された。CrkIIのSH3変異体発現はファイブロネクチン(FN)上でのHT1080細胞運動を抑制した。リン酸化チロシン変異体CrkII-Y221F発現は細胞運動を誘導するのに対して、野生型CrkII発現では認められなかった。CrkII-Y221F発現による細胞運動誘導に一致してCrkII-Y221Fはp130cas、paxillinとの結合増大が認められた。また、CrkII-Y221Fにより誘導されるlamellipodia様構造形成および細胞運動はDN-Rac1発現により抑制された。CrkIIの221番目のチロシンリン酸化がFN上でのHT1080細胞運動を誘導するFAK/p130cas/CrkII経路を制御していることが明かとなった。2.MAPK Scaffold proteinとFAKFAKはFN刺激によりErkおよびJNKを活性化する。このMAPK活性化は細胞増殖、細胞分化、細胞運動の制御に必要である。最近同定されたMAPKのScaffold proteinはMAPK、MAPKK、MAPKKKと結合することでJNK活性化の足場として反応を促進する。一方でErk活性化に対しては抑制的に働きシグナル伝達の特異性を規定する因子であると考えられる。FAKを介したシグナル伝達の特異性にこのScaffold proteinが関与しているのではないかと仮定し、FAKを介した情報伝達系におけるScaffold proteinの役割を検討した。MAPK Scaffold proteinはFAKのN-末端と結合し、FAK-Src複合体形成にともないFAKへの結合増大、チロシンリン酸化されることが分かった。このScaffold proteinのチロシンリン酸化はY397F-FAK変異体の発現やSrcの不活性化により減少することから、FAKがScaffold proteinを細胞接着斑にリクルートし、Srcがチロシンリン酸化すると考えられた。FAKはMAPK Scaffold proteinを介してより選択的にMAPKを制御し、細胞増殖、細胞分化、細胞運動を調節していると考えられる。研究課題/領域番号:12215052, 研究期間(年度):2000出典:研究課題「がん浸潤における細胞運動とMMP発現の協調的制御機構の解析」課題番号12215052(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-12215052/)を加工して作
新しい膜型マトリックスメタロプロテナーゼ(MT-MMP)の遺伝子単離と機能の解析
取得学位 : 博士(医学), 学位授与番号 : 医博甲第1154号, 学位授与年月日:平成7年3月25日,学位授与年:199
膜型マトリックスメタロプロテアーゼによる細胞運動極性 制御機構
金沢大学がん進展制御研究所がん細胞浸潤は細胞外マトリックス(ECM)分解と方向性を持った細胞運動誘導が協調的に制御され、かつシグナルの連続性が維持されて初めて成立する。がん細胞はECM由来の細胞運動誘導シグナルの連続性を確保するため、ECM分解酵素を用いて細胞外環境を調節している。本研究では膜型マトリックスメタロプロテアーゼ(MT1-MMP)による細胞運動・浸潤時の極性形成と連続性維持への関与とその作用機序をインテグリン/FAK情報伝達経路を中心に解明し、がんの浸潤・転移機構の解明とその阻止に向けた標的分子の同定と薬剤開発を目標とする。MT1-MMPと細胞運動および浸潤極性イヌ腎上皮MDCK細胞やヒト乳癌MCF-7細胞のコラーゲンゲル培養において、MT1-MMPを発現させることによりFAKとERKのリン酸化が亢進することを明らかにした。このリン酸化の亢進は、MMP阻害剤処理や腫瘍細胞のMT1-MMPをsiRNAを用いてknockdownすることにより抑制された。また、MT1-MMP阻害はインテグリンαvβ3を介したc-Srcの活性化も抑制することも見出した。事実、Src阻害剤処理やsiRNAを用いたc-Srcのknockdownは、MT1-MMP活性に影響を与えずにFAKやERKのリン酸化を抑制した。c-Srcのエフェクター分子を検索したところ、コラーゲンゲル内においてPaxillinのknockdownがERK活性化と細胞増殖を抑制することが判明した。MT1-MMPとPaxillinの共発現はコラーゲンゲル内でのERK活性化を誘導した。MT1-MMPを発現している癌細胞の3次元コラーゲンゲル内増殖にはMT1-MMP活性に加えて、c-Srcの基質であるパキシリンが重要であることが判明した。MT1-MMPによる細胞増殖シグナル活性化の足場としてパキシリンが働いていることが期待される。研究課題/領域番号:20013017, 研究期間(年度):2008 – 200
JNK結合分子による細胞運動極性制御機構の解析
FAK活性はJSAP1とp130casの共発現により増強され、その結果JSAP1とp130casのリン酸化を亢進した。JSAP1をグリオーマ細胞株U87MG細胞に遺伝子導入するとJNKのリン酸化が誘導され、fibronectin(FN)上での細胞運動が亢進された。しかし、JNK結合部位を欠質したJSAP1変異体発現では細胞運動の亢進は認められなかった。JSAP1を遺伝子導入した細胞の運動先端部にJNKとJSAP1の集積が認められ、細胞運動はJNK阻害剤により抑制された。また、脳腫瘍組織を用いてMAPK足場蛋白(JIP-1,-2,JSAP1)のmRNA発現を検討した結果、JSAP1の発現と悪性度に正の相関が認められた。JSAP1は運動細胞の先端部にJNKを誘導し、FAKを介したJNK活性化経路を亢進することにより細胞運動を調節していると考えられた。 また、HT1080細胞のI型コラーゲンおよびFN上での細胞運動はMMP阻害剤BB94により抑制され、ECM分解の減少、細胞接着斑の過形成と運動極性の喪失が認められた。一方MT1-MMPの過剰発現はECM分解、細胞運動と細胞接着斑のturnoverの亢進を誘導し、dominant-negative体の発現でその抑制が認められた。HT1080細胞のBB94処理は細胞接着により誘導されるERK活性化を抑制する一方で、FAKの自己リン酸化(チロシン397番)を亢進していた。以上の結果からMT1-MMPは細胞接着により誘導されるERK活性化、FAKの自己リン酸化を調節することにより細胞接着斑、細胞運動を制御していることが示唆された。 細胞運動時の極性形成・維持機序は方向性を持った細胞運動およびその延長線上にあるがん浸潤・転移の機構を解明する上で重要である。JNK結合分子は細胞接着斑におけるJNKの局在と活性化部位を誘導することで細胞運動時の極性形成・維持を制御していると予想される。また、MT1-MMPによるECMの分解・再編をともなった微小環境の整備が細胞極性形成・維持に密接に関与していると推測される。ECMにおける極性を有した細胞運動とMT1-MMP活性発現の協調的な制御機構を解明することは、がんの浸潤・転移阻止の標的分子の同定、薬剤開発に貢献できるものと思われる。JNK/SAPK-associated protein 1(JSAP1) mediated an association between focal adhesion kinase (FAK) and JNK, which was induced by either co-expression of Src or attachment of cells to fibronectin (FN). Complex formation of FAK with JSAP1 and p130 Crk-associated substrate (p130^) resulted in augmentation of FAK activity and phosphorylation of both JSAP1 and p130^, which required p130^ hyperphosphorylation and was abolished by inhibition of Src. JNK activation by FN was enhanced by JSAP1, which was suppressed by disrupting the FAK/p130^ pathway by expression of a dominant-negative form of p130^ or by inhibiting Src. JSAP1 was co-localized with JNK and phosphorylated FAK at the leading edge and stimulated of cell migration, which depended on its JNK binding domain and was suppressed by inhibition of JNK. The level of JSAP1 mRNA correlated with advanced malignancy in brain tumors, unlike other JIPs. We propose that the JSAP1/FAK complex functions cooperatively as a sc affold for the JNK signaling pathway and regulator of cell migration on FN, and we suggest that JSAP1 is also associated with malignancy in brain tumors.MT1-MMP expression promoted FN-induced cell migration, which was accompanied by FN degradation and reduction of stable focal adhesions, which function as anchors for actin-stress fibers, and attenuated integrin clustering. The attenuation of integrin clustering was abrogated by MT1-MMP inhibition. When cultured on fibronectin, HT1080 cells, which endogenously express MT1-MMP, showed so-called motile morphology with well-organized focal adhesion formation, well-oriented actin-stress fiber formation and the lysis of FN through trails of cell migration. Inhibition of endogenous MT1-MMP resulted in the suppression of FN lysis and cell migration and promotion of stable focal adhesion formation concomitant with enhanced phosphorylation of tyrosine 397 of FAK and reduced ERK activation. These results suggest that lysis of the extracellular matrix by MT1-MMP promotes focal adhesion turnover and subsequent ERK activation, which in turn stimulates cell migration.研究課題/領域番号:16590241, 研究期間(年度):2004–2005出典:「JNK結合分子による細胞運動極性制御機構の解析」研究成果報告書 課題番号16590241 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) 本文データは著者版報告書より作
癌浸潤における細胞運動とMT-MMPの協調的制御機構の解析
金沢大学がん進展制御研究所Focal adhesion kinase(FAK)によるmitogen-activated protein kinase(MAPK)活性化は細胞増殖、細胞分化、細胞運動の制御に必須であることが知られている。我々はインテグリン-FAKを介したシグナル伝達系におけるMAPKのScaffold proteinであるJun N-terminal protein kinase(JNK)/stress-activated protein kinase-associated protein 1(JSAP1)の役割を検討した。その結果、JSAP1はFAKのN-末端と結合し、FAK-Src複合体のSrcによりチロシンリン酸化された。このJSAP1のチロシンリン酸化は細胞をファイブロネクチン上に接着させることでも誘導され、JSAP1発現細胞はファイブロネクチン上でのcell spreadingが亢進した。JSAP1によるcell spreadingの亢進にはJSAP1のチロシンリン酸化とFAKとの結合が必要であった。FAKはJSAP1を細胞接着斑にリクルートすることでより選択的にMAPKを制御し、細胞増殖・運動などの機能を調節している可能性が示された。細胞外マトリックスで誘導されるJNKの活性化に深く関与するアダプター分子CrkIおよびCrkIIのグリオーマにおける発現と細胞運動・浸潤に対する役割を検討した。crkIのmRNA発現はグリオーマ組織の非腫瘍部位、腫瘍部位で発現していたのに対し、そのスプライシングバリアントであるcrkI mRNAは腫瘍部位特異的に発現していた。CrkI遺伝子導入細胞は高い細胞運動能、浸潤能を示した。グリオーマにおけるcrkI mRNA発現は細胞運動能の亢進、細胞間接着の減弱、N-カドヘリン非依存的Akt活性化を誘導することで悪性度と深く関連していると考えられた。MT1-MMPががん抑制遺伝子KiSS-1 protein/Metastinを切断すること、4回膜貫通型蛋白CD63がMT1-MMPの活性を制御することも報告した。研究課題/領域番号:14028025, 研究期間(年度):2002出典:「癌浸潤における細胞運動とMT-MMPの協調的制御機構の解析」研究成果報告書 課題番号14028025(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-14028025/)を加工して作
Roles of membrane-type matrix metalloproteinase-1 in tumor invasion and metastasis
Degradation of extracellular matrix (ECM) is one of the first steps in tumor invasion and metastasis. Matrix metalloproteinases (MMP) have been strongly implicated in this step. Membrane-type MMP-1 (MT1-MMP) was first identified as an activator of proMMP-2 expressed on the surface of tumor cells and later, not only ECM macromolecules but also various biologically important molecules, were shown to serve as substrates for MT1-MMP. Accumulated lines of evidence have demonstrated that MT1-MMP expression level is closely associated with invasiveness and malignancy of tumors, suggesting that MT1-MMP is one of the most critical factors for tumor invasion and metastasis. Despite enthusiasm for MMP inhibitors, phase III trials have not yet demonstrated significance in overall survival and side-effects remain an issue. An understanding of the functions of MT1-MMP could supply clues for developing novel therapeutic strategies targeting MT1-MMP. © Japanese Cancer Association
癌細胞運動とマトリックスメタロプロテアーゼ活性発現調節機構の解明
金沢大学がん進展制御研究所癌抑制遺伝子PTEN(phosphaatase aand tensin homologue deleted on chromosome10)は悪性腫瘍の悪制度と相関して変異・欠質が認められる。PTENの活性は細胞膜への移行およびPTENタンパクの安定性により制御されていると考えられる。このPTEN活性の制御にはそのカルボキシル末端が重要な役割を担っており、PTEN活性の制御機構を解明するためにPTENのカルボキシル末端をバイトにしてYeast Two-Hybrid法にてスクリーニングを行った。(結果)既知の4回膜貫通型分子とアクチン結合分子が同定された。培養細胞を用いた過剰発現系にて4回膜貫通型分子、アクチン結合分子とPTENの結合が免疫沈降法により確認された。この4回膜貫通型分子はC-末端の細胞内ドメインを介してPTENと結合することがわかった。また、アクチン結合分子はアクチン結合部位とは異なる部位でPTENと結合することがわかった。PTENのPI3-K/Akt経路抑制作用に対する4回膜貫通型分子ととアクチン結合分子の効果を抗リン酸化Akt抗体によるウエスタンプロッティングにて検討した。その結果、PTENによるAktのリン酸化抑制は4回膜貫通型分子と共発現することで増強された。(考察)インテグリン/FAK経路は細胞増殖、細胞分化、細胞運動を制御していおり、癌細胞浸潤機構解明の鍵であると考えられる。PTENはこのFAKの397番目チロシンを直接脱リン酸化することでFAKの活性を抑制し、PIP3を脱リン酸化することでも細胞運動を抑制する。最近、PTENのカルボキシル末端は膜への移行と安定性を制御していることが明らかになり、PTENのカルボキシル末端結合タンパクがPTENの活性を制御していると考えられる。今回PTEN結合分子として同定された4回膜貫通型分子はインテグリンと結合し細胞運動を制御していること、アクチン結合分子は細胞骨格形成に関与していることが報告されている。これらの経路にPTENがどの様に関与しているのか、FAKのリン酸化、MMPの活性発現に関与しているのかを今後検討する予定である。研究課題/領域番号:12770071, 研究期間(年度):2000-2001出典:「癌細胞運動とマトリックスメタロプロテアーゼ活性発現調節機構の解明」研究成果報告書 課題番号 12770071(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-12770071/)を加工して作
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