8 research outputs found

    四年制大学におけるキャリアセルフエフィカシー尺度開発の試み : ダブルスクール現象に注目して

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    本研究では、四年制大学生を母集団としたキャリアセルフエフィカシー尺度の作成を目的とした。独自項目の収集には、近年の実学傾向を反映したダブルスクールに関連する項目を重視した。その結果、5因子22項目の「キャリアセルフエフィカシー尺度」が作成された(n=536)。5つの因子はそれぞれ「キャリア・ディシジョン・エフィカシー」、「キャリア・コーピング」、「キャリア・デザイン・エフィカシー」、「キャリア・リサーチ・アクション」、「キャリア・レディネス・エフィカシー」と命名された。今後の課題として、キャリアセリフエフィカシー尺度と臨床的変数との関連性の追究が望まれる

    高校生における居場所感と自己肯定感および無効化環境体験との関連性

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    子どもの権利研究において居場所感と自己肯定感の関連性が指摘されているが、これらを実証的に検討した研究は非常に乏しい。本研究では、子どもの権利における心理学的実証研究の一環として、全日制普通科高校生版居場所尺度の作成を試み、自己肯定感との関連性を検証した。その結果、信頼性と妥当性のある居場所尺度が作成された。研究2では、居場所感と無効化環境体験(Invalidating Environment)の関連性を検討した結果、両要因に負の相関関係が確認された

    小学校の生活場面における発達障がいの問題行動と対応に関する質的研究 : 特別支援教育コーディネーターの理解と対応を踏まえて

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    特別支援教育の導入により特別支援コーディネーターによる発達障がいの支援の在り方が議論されている.本研究では,小学校の特別支援教育コーディネーターに対して学校での課題場面と,その対応を検討した.その結果,特別支援教育コーディネーターが苦慮する課題は主に児童の衝動行動および多動性傾向であることが明らかにされた.特別支援教育コーディネーターの対応については「クールダウン」が強調される一方で,有効な手法であるソーシャルスキルトレーニングは単発的な実施にとどまっている可能性が示唆された.また,特別支援教育コーディネーターによりユニバーサル環境の視点から物理的な環境調整を行うことが独自の支援となることが指摘された.体系的なソーシャルスキルトレーニングの立案および発達障がいの物理的な環境調整の研修が特別支援コーディネーターの発展に望まれる

    小学校・家庭場面におけるADHDへの効果的な対応に関する半構造化面接 : 学校と家庭の共通理解モデル作成の試み

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    特別支援教育の中でADHDの特に衝動性と多動性が小学校内で「問題行動」と認識されやすいことが指摘されている(斎藤・小野・井手,2008).この結果は,家庭が行う支援構造と小学校での支援構造を比較検討することで,家庭と学校の支援への認識にずれがない「統合的な共通理解モデル」を作成する必要性を意味する.そこで本研究では家庭と小学校の調整役を担う臨床心理士に半構造化面接を試み,「家庭での支援モデル」と「小学校での支援モデル」を導いた.また両モデルの相異を踏まえ,時間軸の認識を書くとした協働的な「共通理解モデル」が提案された
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