4 research outputs found

    レムデシビル、デキサメタゾンを投与し改善したCOVID-19の3例

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    京都府立医科大学附属北部医療センター 総合診療科Department of General medicine, North Medical Center, Kyoto Prefectural University of Medicine今回我々は中等症I、II及び重症COVID-19肺炎の3例を経験した。いずれの症例も生活習慣病や喫煙などの重症化リスク因子を複数持っており肺炎症状が増悪したが、レムデシビルとデキサメタゾンを投与し軽快退院に至った。COVID-19はウイルス性呼吸器感染症と宿主免疫の過剰反応が関与して重症肺炎に至る2つの側面を持っている。COVID-19の臨床的改善を得るには、病期を理解しそれぞれの病態に対して適した薬剤投与を行うことが重要である。(著者抄録

    末梢神経障害の残存する好酸球性多発血管炎性肉芽腫症に対して免疫グロブリン大量療法が奏功した一例

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    京都府立医科大学附属北部医療センター 総合診療科Department of General internal medicine , North Medical Center , Kyoto Prefectural University of Medicine好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)は1951年にChurgとStraussによって報告された疾患で、以前はChurg-Strauss症候群やアレルギー性肉芽腫性血管炎と呼ばれていた。EGPAは、好酸球の組織浸潤、小型から中型血管の壊死性血管炎によって特徴付けられる稀な全身性疾患である。EGPAの臨床症状としては、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、好酸球の組織浸潤(心臓、消化管、皮膚、腎臓)、末梢神経障害などの血管炎症状である。EGPAの予後を改善させる上で、早期診断と早期治療は極めて重要であり、末梢神経障害による運動麻痺が出現すればQOLは著しく低下する可能性がある。しかし、その一方でEGPAの診断には難渋することが多く、その理由としては慢性好酸球性肺炎、好酸球増多症候群、他の一次性全身性血管炎などと臨床的特徴が類似または重複するためと考えられる。今回、我々は顔面浮腫と関節痛を初発症状とし、末梢血好酸球増多の鑑別をしている際に末梢神経障害を発症し、EGPAの診断に至った症例を経験した。Prednisolone(PSL)による寛解導入後も末梢神経障害は残存していたため、早期に免疫グロブリン大量療法(IVIg)を施行したところ、末梢神経障害の著明な改善を得た。EGPAの早期診断と末梢神経障害に対するIVIgの有効性に関して、文献を踏まえた考察を行い、報告する。(著者抄録
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