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幼児教育の専門性を育む―幼児教育を深める幼稚園教諭・保育士育成の授業の考察-
平成30年度より幼稚園教育要領,幼保連携型認定こども園教育・保育要領,保育所保育指針の改正を受けて施行され,今年度で実践が2年目を迎えた。文部科学省は,幼稚園教育要領の改正を踏まえ,「幼児理解に基づいた評価」を刊行し,幼稚園の教師が一人一人の幼児を理解し,適切な評価に基づいて保育を改善していくための基本的な考え方や方法などについて解説している。その中で,幼児理解からの出発として,幼児期にふさわしい教育を行う際にまず必要なことは,一人一人の幼児に対する理解を深めることである。幼稚園における保育とは,本来,一人一人の幼児が教師や多くの幼児たちとの集団生活の中で,周囲の環境と関わり,発達に必要な経験を自ら得ていけるように援助する営みである。そのためには,教師は幼児と生活を共にしながら,その幼児が今,何に興味をもっているのか,何を実現しようとしているのか,何を感じているのかなどを捉え続けていかなければならない。幼児が発達に必要な経験を得るための環境の構成や教師の関わり方も幼児を理解することによって,初めて適切なものとなる。すなわち,幼児を理解することが保育の出発点となり,そこから,一人一人の幼児の発達を着実に促す保育が生み出されてくる。 この研究の主旨は,学生を対象にした授業の効果検証である