15 research outputs found

    6%加速化過酸化水素液による環境清拭方法の検証

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    報告Reports 患者の安全な療養環境を維持するために、医療従事者の手指消毒の遵守が求められる。標準予防策では、医療従事者が頻回に接触する高頻度接触箇所を中心とした清拭消毒が必要である。A病院では、療養環境整備を徹底するため、看護補助者向けに通常清掃とは異なる6%加速化過酸化水素液による環境清拭マニュアルを改訂した。マニュアルの改訂から1年を経過後に、清拭方法の適切性を検討することを目的にATP(Adenosine Triphosphate)試薬を用いて環境表面を測定した。測定箇所は6つの看護単位における病室のベッド柵、オーバーテーブルなど5ポイントとした。結果、測定値の値はオーバーテーブル以外において推奨清浄度に達していないことが判明した。清拭方法を考察することで、環境に配慮した製剤による療養環境整備に有効な方法を探索したので報告する

    看護師長のPM リーダーシップ行動の特徴

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    報告Reports 看護師長がリーダー役割を遂行するためには、組織内の円滑な関係を維持する必要がありコミュニケーションスキルが求められる。本研究では、看護師長のリーダー役割遂行を促進するための示唆を得るために、看護師長のリーダーシップ行動とコミュニケーションスキルの関係を明らかにするために質問紙による調査を行った。対象は553 名であり、対象者が所属する病院の病床数は60 床から1,000 床以上、設置母体は国公立、医療法人、企業などであった。対象者のリーダーシップタイプは理想的(PM)リーダー30.7%、目標重視(Pm)リーダー17.1%、スタッフ関係重視(pM)リーダー17.9%、現状維持(pm)リーダー34.1%であり、多くの看護師長が自分のリーダーシップ行動を肯定的に認識していなかった。4 つのリーダーシップタイプは属性による差は見られなかった。現状維持(pm)リーダーが他のリーダーシップ行動と比べコミュニケーションスキルが高いと認識していた

    「看護の将来を考える会」の活動報告

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    紀要委員会企画Special Articles 看護をとりまく環境の激的な変化に関する情報を得て、看護学部教員の有志が領域を超えて看護の将来について自由に語り合う場として、2017 年12 月から「看護の将来を考える会」の活動を開始した。毎月開催し、2018 年12 月で第11 回を数え、延べ115 人が参加した。活動実績と成果について「看護の将来考える会」の世話人として報告する

    臨地実習を修了した看護学生に対するシミュレーション教育の効果

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    報告Reports 本稿では、臨地実習を修了した看護学生に対するシミュレーション教育の効果について報告する。本学では8 セメスターに「統合演習」を開講している。この科目は3 フェーズのシミュレーション場面を設定し、状況に応じた情報収集、アセスメント、看護実践をグループで学習する。今回、「統合演習」を受講した4 年次生145 名を対象に、臨地実習修了後の看護技術到達度、各フェーズの学修目標到達度およびARCS 評価、授業前後のシミュレーション教育に関連する看護技術到達度(12 項目)を調査した。その結果、各フェーズで学修目標到達度は4 段階中3 以上、ARCS 評価は6 段階中4 以上と高くなっていた。シミュレーション教育に関連する看護技術到達度は12 項目中バイタルサイン測定を除く11 項目において授業前後で有意に上昇した。臨地実習後のシミュレーション教育は看護技術の習得に有用であることが示唆された

    浜松看護管理研究会における活動報告

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    紀要委員会企画Special Articles 浜松看護管理研究会(以下、本研究会)は、聖隷クリストファー大学大学院看護管理領域の修了生が発起人となり、2020 年5 月に発足した。日々看護管理に携わっている修了生らが、看護管理に関する様々な課題を取り上げ、より良い職場環境と療養環境の提供に寄与できることを目的として活動を行ってきた。 本研究会は、2019 年度以降の看護管理領域修了生をはじめ、聖隷クリストファー大学大学院看護管理学領域教員15 名で構成されている。本稿では、6 回にわたる本研究会の活動実績について報告する

    分割型実習で学生が看護過程を展開するための教育方略

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    その他Miscellaneous 看護学教育の基礎教育課程では、学生が看護を学問として初めて学修し、看護専門職者を目指すものとして知識、態度を育成することが求められる。看護過程を展開する技術は看護実践能力の基盤となる技術として位置づけられ、根拠のある看護実践の基本として修得すべき技術である。2017年度基礎看護学領域において、ディプロマポリシーを踏まえ科目概要を見直すこととなった。そこで、基礎看護学実習Ⅱでは、学生が対象を受け持ち、対象の療養生活を理解し、対象に必要な日常生活援助のための計画を立案することに目標を変更した。学生の学修目標達成のため、教育方略を検討し、実習施設との調整を経て教育方略を変更した経緯を報告する

    2017 年度臨地実習におけるルーブリックを用いた看護技術到達度の学生自己評価の報告

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    報告Reports 学生が卒業までに修得すべき看護技術について、技術内容の評価基準を明確化したルーブリックによる質的な評価表を作成した。学生がルーブリックによる自己評価を記録し教員と共有するICT システムを作成し、臨地実習にて学生の技術到達度の確認と指導に活用した。現状の教育内容の成果と課題を明確にするために、2017 年度秋セメスターから2018 年度春セメスターに行われた臨地実習期間に入力された自己評価データを集計し、学生の技術修得状況を確認した。結果からは、臨地実習や学内演習での繰り返しの実践によって高い到達度評価が得られている技術項目が存在する一方で、臨地実習での実践や経験の機会が限られる項目に関しては、評価のレベルが上がらない傾向がみられた。また臨地実習を進めながらの142 項目の技術評価は学生・教員とも負担が大きく、自己評価の更新頻度を向上させ学生の実態を客観的に把握するためには技術項目の精選による絞り込みが必要と考えられる

    聖隷クリストファー大学看護基礎教育における高機能患者シミュレーターを用いたシミュレーション教育の経緯と展望

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    報告Reports 本報告では、聖隷クリストファー大学看護基礎教育におけるシミュレーション教育チームの発足や試行に至る経緯および今後の課題や展望を概観することを目的とする。 本学は米国サミュエルメリット大学と2013 年に大学間交流協定を締結して以来、学生や教員が毎年、研修に赴きシミュレーション教育について学んできた。 2016 年に看護学部の教員有志によるワーキンググループを発足し、高機能患者シミュレーターを導入した。試行によって、シミュレーション教育は、看護実践能力を向上し、学生自身が主体的に学びを深めていくアクティブラーニングが遂行できる手法であることが分かった。 今後、シミュレーション教育を遂行する上で、以下の課題と展望がある。1.学生の看護実践能力のさらなる向上、2.教員のファシリテーション力の向上、3.教育環境の充実、4.地域の拠点としてのシミュレーション教育、5.活動のための運営資金の獲得、6.ワーキンググループであるシミュレーション教育チームの役割の明確化である

    看護実践力育成のための発展型データベース・シミュレーション教材「Web 聖隷タウン」の開発 : 第1報

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    報告Reports 本稿は、保健師助産師看護師学校養成所指定規則の一部改正(2022 年4月1日施行)に伴う、本学看護学部のカリキュラム改革推進の一環として、2021 年度より検討が開始された看護実践力育成のための発展型データベース・シミュレーション教材「Web 聖隷タウン」の開発に関する第一報である。本学シミュレーション教育委員会は、「Web 聖隷タウン」の実用に向けた開発として、(1)地域の中の看護視点を育てるためのプロットの開発、(2)Web 聖隷タウン制作の技術的課題解決に向けた実用可能な制作環境の試用および検討を行っている。本稿では、「Web 聖隷タウン」の開発経緯と開発推進のための資源確保について、本教材の持つ機能、これまでの活動経過および今後の課題について報告する
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