16 research outputs found

    Active Learning Models in Science Classes

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    研究の第1年次に当たる本年は,理科におけるアクティブラーニング型授業の構造化に向けて,内化と外化の往還を取り入れた授業デザインとその実践に取り組み,具体的実践の蓄積を行った。小学校,中学校,高等学校それぞれで実践を行ったところ,1)学習内容の定着が図られる,2)発展的な内容や未習内容を生徒が主体的に理解することが可能である,3)協働的な学びの場面を加えることで理解の深化が図られる,4)どのような課題に取り組ませるのかといった課題の設定がカギである,5)アクティブラーニングであるか否かを判断するための要素を明らかにする必要がある,などの一定の成果と課題が明らかになった。The purpose of this study is to create active learning models in science classes. As the first-year research, the authors designed the classes which would include a round trip between externalization and internalization, and put them into practice. The designed models were adopted in elementary, junior high and senior high school classes. What have become clear are as the following; 1) Students’ acquisition of the learning contents can be promoted, 2) Students can understand advanced contents proactively, 3) Students’ learning can be deepened by adding collaborative activities, 4) The success or failure to active learning may depend on the quality of the tasks which students work on, 5) It is necessary to clarify the factors to determine active learning

    The role of science education toward the knowledge-based society : Information utilization of children and students in research activities

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    知識基盤社会における小学校から高等学校における理科の役割は,観察実験等によって得られた情報を活用し,科学的に思考し判断,表現する能力を高めることである。本研究では,小学校,中学校,高等学校の理科において,探究活動における児童・生徒の情報活用をより積極的に促すために言語活動をどのように取り入れればよいか,各校種において授業を計画・実施・評価し,それらを比べて検討した。その結果,教師は観察実験等で得られた事実(情報)を他の何かと関連付けて言語化・数値化・図示させることで情報に意味付けを行わせ,問題解決や課題解決にっなげさせる指導を意図的に行っていた。また,その際,指導上の工夫として,事実(情報)を確実に認識させること,関連付ける事項を明確にすること,それらを相互に関連付ける視点を明確にすることの3点を児童・生徒に意識させる手立てを講じていた。このようにして,児童・生徒に「何」と「何」を「どのように」関連付けるのかを明確にする指導が,探究活動における児童・生徒の情報活用をより積極的に促すものと考えられる。This study examines methods of conducting language activities to promote information utilization by children and students in science research activities in elementary, junior high, and high school. The research primarily performs observation of classes at each school level. Those classes are planned, conducted, evaluated, and are finally compared. The results indicated that teachers intentionally gave instructions that stimulated problem solving or task solving by making information meaningful, and they encourage their students to relate the experimental results observed to other information, and finally the teachers help students verbalize, quantify, and illustrate those results. In addition, the study revealed three points constituting ingenuity in classroom instruction: 1. letting children and students recognize facts through observation experiments 2. helping them clarify other information relating to the results 3. giving them viewpoints for relating the results to other informatio

    A study of science teaching to develop student's creative skills

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    本研究では, 児童・生徒が創造性を育むことのできる理科学習の実現を目指して, 2008年度より教材開発と教育実践を行っている。今年度, 小学校の実践では, 「ヒトの体のしくみ」を取り上げ, 児童同士の相互作用の場を組織化することで科学的な概念の形成をはかる授業を展開した。中学校の実践では, 新学習指導要領において再び取り扱うことになった「電力・電力量」と新設された最終項目「自然環境の保全と科学技術の利用」を結びつけ探究活動を設定した。テーマに対する主張を作成するために必要となる論拠を得るための活動を行った。高等学校の実践では「酸化と還元」を取り上げ, 既習知識を活用し, 仮説を設定し実験によって確かめるといった探究的な活動を展開した。中学校及び高等学校の実践には「協同学習」の手法を取り入れた。いずれの実践においても, 観察・実験方法の計画, 結果の予測, 結果の分析や解釈, 表現など, 授業の様々な場面に「他者との差異の認識」, 「差異の表現」, 「差異の理解」を行う活動を取り入れ, 「言語活動」が活発に行われたことによって, 児童・生徒の思考が深まり, 「創造的である」と判断できる事例を得ることができた

    A practical approach to motivate the students to study science

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    本研究では,児童生徒が「理科における学びの愉しさ」を実感するために,さまざまな授業方略を取り入れた授業開発および授業実践を行った。小学校の実践では,「ものの重さ」を取り上げ,誤反応を起こしやすい概念を含んだ課題を意図的に提示することで,児童自身が間違った理解をしていることに気づかせ,修正する授業展開を試みた。中学校の実践では,都市の夕立の学習を通して,都市気候と人間生活との関わりを考察させる授業を行った。生徒は,協同的な学びを通して,ゲリラ豪雨のような異常気象は,人間の生活環境の変化に深い関わりがあることを認識することができた。高等学校の実践では,多酸塩基の緩衝作用の原理について考えさせた。中和滴定の進行に伴って緩衝作用がみられる部分について,その原理を粒子モデルや反応式を使って説明する探究活動を行った。 いずれの授業実践も,実験結果の予想や分析,表現,身近な現象と人間生活との関わりなどについて,児童生徒自らが問いを内発し,疑問を認識し,現象を科学的に説明することを要求する取り組みを行うことで,理科を学ぶことの有用性や意義を実感でき,「学びの愉しさ」を得ることができた

    A Study of Science Teaching to Develop Student's Creative Skills

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    本研究では, 児童・生徒が創造性を育むことのできる理科学習の実現を目指して, 昨年度より, 教材開発と教育実践を行っている。今年度, 小学校の実践では, 新学習指導要領において, 科学の基本的な見方や概念の柱の一つである「エネルギー」に視点を当て, 「流れる水のはたらき」を題材に, 「水」を科学的なエネルギーの視点から捉えさせる授業を展開した。中学校の実践では, 新学習指導要領に追加された内容である「無脊椎動物の仲間と進化」を取り上げ, 「協同学習」を通して, ミミズ(環形動物)のからだのつくりに関する課題を解決するための新しい観察・実験の方法を確立させる探究活動を展開した。高等学校の実践では, 「酸と塩基」の発展的内容である「電導度滴定」をテーマとして, 「協調学習」の手法を取り入れた探究活動を展開した。いずれの実践も, 観察・実験方法の計画, 結果の分析や解釈, 表現など, 授業の様々な場面に「他者との差異を認識させる」活動を取り入れ, 「言語活動」が活発に行わせることで, 児童・生徒の思考を触発することができた。その結果, それぞれにおいて「創造的である」と判断できる事例を得ることができた

    A Study of Science Teaching to Develop Student's Creative Skills

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    理科教育における創造性の育成については, 従来からその重要性が指摘されているが, どのようにすれば学習者の創造性を育むことができるのかといった, 学習指導における具体的な内容についての検討はほとんど進められていない。そこで, 本研究では, 生徒が創造性を育むことのできる理科学習の実現を目指して, 教材開発と教育実践を行った。小学校では「振り子」を題材に, 条件制御に力点を置いた授業実践を行った。どのような条件をどのように制御するのか, グループ内での他者との差異を互いに話し合う場面を取り入れた実践になった。中学校では「中和反応」を取り上げ, 「中和とはどのような反応が起こっているのだろう」という課題に対し, 「共同的な学び」を通じてグループで意見交換しながら, イオンモデルを用いて酸とアルカリが互いに性質を打ち消しあう反応を説明することができた。高等学校では, 身近な「音」がテーマであったため, 普段よりも一人ひとりが積極的に自分自身の考えを表現できたことで, 他者の意見を聞く機会が増えた。つまり, 他者の別の意見を認識できる実践になった

    New science curriculum development based on the "Nature of Science" : Reconstruction of a coherent science curriculum from elementary through upper-secondary school

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    本研究は,新しい科学観を取り入れた理科カリキュラムを開発することを目的としている。 初年度である本年度は,新しい科学観である「科学の本質」について検討し,それがどのようなものか,日本の理科学習に取り組むことが可能であるかについて考え,中学校での2つの特徴的な授業実践を試行するとともに,カリキュラム構想を示した。 ESD(持続可能な開発のための教育)と関連させたり,SSI(科学や技術が関連する社会的諸問題)を取り入れて日常知と学校知の連携を図ったりする実践の試行を通して,中学校理科の中で「科学の本質」を学習内容として取り組むことが可能であることがわかった。また,「科学の本質」を学習する際には授業の流れと学習形態が重要であること,具体的には,グループ活動や生徒間の議論,科学的証拠に基づく論証活動を取り入れていくことが必要となる点が明らかになった。This study develops a new science curriculum that includes the concept of the "Nature of Science" from elementary through upper-secondary school. In the first year, we explored what the Nature of Science is and how we can design a new curriculum that includes it. We performed two trial research practices in lower-secondary science classes. One of two lessons related to "Education for Sustainable Development" (ESD) and the other one was based on socio-scientific issues. Through discussions and the two practices, we discovered that it is possible to include the Nature of Science among the teaching contents for lower-secondary school science, and we suggest that science teachers need to consider what kind of teaching strategy to employ and how students' activities, such as small group discussion and argument based on scientific evidence, should be conducted during teaching of the Nature of Science
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