4 research outputs found

    大学を拠点とする多職種による子育て支援事業 “子育てコラボサロンどーなつ”の実践

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     地域における子どもとその養育者の多様な悩みや問題に対応するために、看護学科と社会福祉学科の教員がそれぞれの専門性を活かして協働する子育て支援事業として、"子育てコラボサロンどーなつ″ を2018年度に開設した。 本稿は2019年度に実施した保育士・幼稚園等専門職を対象とする講座および子育て中の保護者を対象とする講座の活動内容、参加者およびボランティアとして参加した学生のアンケート結果をまとめて報告する。 講座の参加者はいずれの回も少人数であったものの、子どもと保護者が安心して参加し、講義や参加者同士の交流を通して子育てに前向きになれるような働きかけができた。 また、本事業のコンセプトである「多職種の専門性を活かした協働」と「大学を拠点とした活動」の強みを活かして「子育て支援のコミュニティ形成」に向けて一歩を踏み出すことができた

    状態自尊感情尺度から見る女子大生への心理教育的アプローチの試み

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     本研究では、自尊心についての講義の後、「私ってやるやん」体験を書く、という心理教育的アプローチを行ない、その前後に状態自尊感情尺度を測定してその結果を分析した。結果、9つの質問すべての合計点及び各質問がプレに比較してポストの得点が優位に高くなった。また、「私ってやるやん」の内容についてのカテゴリー分析の結果、勝負・合格といった客観的な評価や他者からの肯定的メッセージよりも、日常の何でもない自分で自分を評価したくなる出来事の方を学生たちは多く書いていた。周囲からの受容・否定や他者との関係性だけではなく、自身の行動を自身の認知の方向性を変えて肯定的に見るという心理教育的アプローチによっても自尊心はプラスに変化することが分かった

    聴覚障害児を持つ保護者への早期支援に関する文献的研究

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     本研究は,聴覚障害児を持つ保護者への早期支援がどのように変遷してきたのか,保護者支援の中で保護者の障害認識がどのように重要視されるようになってきたのかを日本とアメリカの実践や研究論文をレビューし,その現状を明らかにして課題を考察した。早期教育の動向については,聴覚障害の早期発見と深く関係し,同時に補聴器の普及,人工内耳の登場ということが大きく影響していることがわかった。教育方法として早期教育における手話の活用も,早期発見,人工内耳といった時代の変化と連動していること,また超早期発見・超早期療育となり,人工内耳・手話の社会的拡がりといった変化の中で保護者支援のあり方が大きく変化したことがわかった。それまでの,指導者が保護者を指導し子どもの言語を育てるために訓練する,といった形から,保護者が障害認識を持ち、子どものコミュニケーションを育てること,保護者がコミュニケーションモードを選択することを支援するといった,保護者主体の支援をアウトリーチで進めていくことの重要性が強調されていることがわかった

    大学を拠点とする多職種による子育て支援事業開設に向けての取り組み

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     2018 年度より,看護学科教員と社会福祉学科教員の異なる専門性を持った大学教員が協働し,大学を拠点として,乳幼児の養育者のコミュニティ形成を促す子育て支援事業の開設に向けて準備を始めた. 様々な検討を重ね,2019 年9 月より子育て支援事業“子育てコラボサロンどーなつ”を立ち上げるに至った.立ち上げに至るプロセスは,1 )子育て支援のビジョンと内容の地固め期,2 )運営に向けての整備期,3 )各講座の実施と周知に向けての具体的準備期の大きく3 つの時期に分けることができ,それぞれの時期に「子育て支援事業の将来的ビジョンと目的の共有」「具体的な講座の内容」「子育て講座の名称とイラスト」「広報の方法やツール」「運営資金の獲得」など,検討と調整を行った. 各々の専門性や価値観から意見を出し合い,子育て支援事業の目的やビジョンのすり合わせに多くの時間を費やしたが,その考えを基として,お互いの専門性を活かし,協働した子育て支援事業に取り組むことができた. 養育者同士の養育力を高めることに重きを置き,大学を拠点とすることで様々なリソースを活用し,参加者同士のコミュニティ形成を促すために継続した活動を行っている
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