15 research outputs found

    保育者の共感性向上のためのカリキュラム開発 : 絵本を教材とした共感意欲向上カリキュラムを中心に

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    保育者には,「共感性」が求められている.しかし,その養成課程や研修等で共感性そのものを高めることを第一の目的にしたものは少ない.そこで,本研究は保育者の共感性を高めるカリキュラムを開発し,実践した.このカリキュラムは,対象である子どもと実際にコミュニケーションをとることで「共感性」を高めていくのではなく,より身近に,一般的な教室等でも行えることを目的としている.しかし,本来「共感性」とは対象との関係性の中で育まれていくものである.そこで,実際に対象との関係性を育んでいくためにも,共感しようとする意欲,すなわち「共感意欲」を提案する.本研究では「共感意欲」を向上するためのカリキュラムについて,教材として「絵本」を活用したグループワークを行った.このカリキュラムを実施した上で,学習者からの感想をもとに「共感意欲」を分析した.そして,共感対象への拡張意欲と,共感的理解の深化意欲,これら2つの「共感意欲」を向上させるという当初の目的を達成することができた

    オペレッタ授業における学習者自身による自己評価 : 客観的視点を養う評価シートの作成

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    本研究は,オペレッタ授業を通して学生同士が学びと気づきを共有し,客観的に自らの作品発表を顧みる方法を模索することを目的とし,PPPチェックリストの様式を採用した自己評価シートを作成し,その内容について分析・考察した.自己評価するためのチェック項目を自分で作成することにより,学生が授業において感じていた思いや関心を浮き彫りにすることができた.また,教員がチェック項目を作成するためのカテゴリを提示したことで,学生は,授業の目的とねらい,達成目標を意識して確認することができた.他人に表現して観せる為には,創る側と観る側の2つの視点が必要であるが,観る視点を意識した指導をさらに強化することが今後の課題である

    総合表現(オペレッタ)における自己評価チェック項目の選定

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    本研究の目的は,総合表現(オペレッタ)において,自らの作品発表を客観的に振り返るための自己評価チェック項目を選定することである. 過去3年間の自己評価チェックシートの分析の結果,学生は第三者にどのように見えているかという「観る側の視点」まで十分に到達できずに,自らのイメージを具体的にどう表現するかという段階(創る側の視点)に留まっていること,教員提示のカテゴリが「創る側の視点」に偏っていることが明らかとなり,両者を改善する必要性が示唆された. 以上のことを踏まえ,4カテゴリ12チェック項目「コミュニケーション(双方向の話し合い・情報共有・他者理解)」「備品・施設の使用(正しい使用・決まりごとの順守・利用時の他者への配慮)」「制作上の工夫(効果的な指導の取り入れ・テーマの表現・表現分野の工夫)」「省察(既有知識の活用・客観的視点の保持・自己表現)」を自己評価チェック項目として選定した

    医療保育科におけるオペレッタ授業の実践報告

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    K医療短期大学医療保育科は2005年に医療・福祉の基礎知識を有した保育者を養成するために設立され,3年課程の特色をもっている.資格としては,保育士資格と幼稚園教諭二種免許状が取得できる.将来保育者となるには保育所保育指針や幼稚園教育要領の内容理解が必須になる.これらには,表現領域の内容目標として「感じたことや考えたことを自分なりに表現することを通して,豊かな感性や表現する力を養い,創造性を豊かにする」と掲げている.そこでオペレッタ制作をすることにより保育者に必要な資質としての「表現力」をより向上させ,さらに制作過程で経験する協調性・共通理解などを通してコミュニケーション能力の育成をはかる目的でオペレッタを制作し,実演する授業を行なった.本研究では制作したオペレッタの発表後に学生が気づいたことや学んだことを記述したものが,「共同制作」「自己実現」「作品」「人間関係」の4つのカテゴリーに分類できた.学生が作品の発表会をすることで努力してやりとげる事の楽しさや達成感を学んだことを報告する
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