66 research outputs found

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    食用油(5種類)および市販ポテトチップの油に対する空気中酸素の影響と各食用油から試作したポテトチップの油に品質を室内暗所に保存した場合の酸価および過酸化物価について検討した。また市販油菓子の品質について調査し次の結果を得た。1.食用油の酸価に対する空気中酸素の影響は少なかったが。,過酸化物価ではナタネ油において著しい影響を示し,脱酸素剤封入保存が自動酸化防止上非常に有効であることを認めた。2.試作ポテトチップの油の酸価の変化は少なかった。過酸化物価はナタネ油からの試作ポテトチップの油で最も増加を示したが,含空気保存したナタネ油そのものの過酸化物価に比べるとその増加は少なかった。3.市販ポテトチップの油の酸価および過酸化物価への空気中酸素の影響は少なかった。これをコメ油からの試作ポテトチップの油の酸価および過酸化物価の変化と比べると市販品の油の増加の方が少なかった。これは市販品が揚げ油として安定性の良いパーム油をコメ油と併用しているためと思われる。4.市販油菓子の品質は23点中2点を除き非常に良好で,油菓子の製造および流通過程での品質の管理がよくなされていることを示していた。本研究を行うにあたり,実験設備その他にご援助いただいた本学理事長神谷一三先生ならびに学長神谷みゑ子先生に対し,また赤外吸収スペクトル測定に際しご指導とご便宣をいただいた岐阜大学農学部農芸化学科教授上野良光先生と同研究室各位に対し,ならびに本研究にご指導,ご校閲をいただいた本学教授北原増雄先生に対し深甚なる感謝の意を表します

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    化学教育文献の索引語の問題点として次の3点が明らかになった。 (1)教育関係の索引語の中の2,3の用語についてはさらに細分化する必要がある。(2)学問分野を表わす索引語の中の物理化学領域から無機化学を別用語として設定し,学術用語は教科書の「小見出し語」までを索引語とするのが望ましい。(3)論文内容を適確に表わす索引語は,かなり包括的な用語に集約する必要がある。本研究においては,これらの観点から化学教育のシソーラス案を作成した。なお,今後このシソーラスを広範囲にわたって有効に利用するためには,化学を専門としない教師による検索も容易なものにすることも重要な一課題である

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    従来のペクチン定量法は,メトキシル基含量別の分画が不良,分析時間が長いなど若干の問題点がある。そこで,0.OlM塩酸溶液(pH2.0)に続き酢酸ナトリウム緩衝液(pH4.0),次にヘキサメタ燐酸ナトリウム溶液(pH4.0)を抽出溶媒^5)に使用し,短瞬間でメトキシル基含量の異なるペクチン質を分別定量する簡易法について検討した。(1)超音波による振とう攪拌を塩酸溶液および酢酸ナトリウム緩衝液で10時間の抽出中2時間毎に,ヘキサメタ燐酸ナトリウム溶液で2時間の抽出中30分毎に,各々2分間行った結果,溶出した糖量は振とう攪拌を行なかった場合に比し顕著に増加した。(2)抽出を18,25および35℃の3種の温度で行った結果,糖の溶出量は処理温度が高いほど多く,特に塩酸溶液および酢酸ナトリウム緩衝液による抽出ではこの傾向が顕著であった。(3)抽出温度35℃および超音波による振とう攪拌を一定間隔で2分間付加した場合,糖溶出に要する抽出時間は,塩酸溶液および酢酸ナトリウム緩衝液で10時間,ヘキサメタ燐酸ナトリウム溶液で4時間であった

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    ゆでめんに適量の過酸化水素を吸収させるための実験とゆでめん中に残存する過酸化水素の調理時における減少について検討し,さらに市販ゆでめん中の過酸化水素残存量を調査して次の結果を得た。1.ゆでめんの過酸化水素吸収量は浸漬液の過酸化水素濃度,浸漬時間およびゆでめんの形質により影響を受けるが,一般に行われる浸漬液の過酸化水素濃度にて適量の過酸化水素を吸収させるには10秒以内の浸漬にて十分である。2.ゆでめん中の過酸化水素のゆで直しによる溶出量は,ゆで液量の多いほど,またゆで時間の長いほど多くなるが,ゆで時間1~3分の場合溶出量はおよそ41~55%の範囲であった。しょう油やみそを用いる煮込みうどんの調理法では当初ゆでめんに含まれていた過酸化水素のおよそ50%が分解される。しょう油やみそに過酸化水素分解効果があるのはこれらに含まれるアミノ酸によるものであって,特に含硫アミノ酸であるシスティン,シスチンおよびメチオニンに著しい分解効果のあることを確かめた。3.市販ゆでめんの過酸化水素残存量は調査した4店のうち3店のものは1か年間にわたってすべて許容量であったが,残り1店のものは購入月により著しいばらつきがあり,中には基準量を上回るものもあった。本研究を行うにあたり,実験設備その他にご援助いただきました本学理事長神谷一三先生ならびに学長神谷みゑ子先生に対し深く謝意を表します

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    食用油6種類につき日光照射,紫外線照射,加熱ならびに室内保存による品質の変化を調べ次の結果を得た。1.日光照射により油の酸価はゆるやかに,過酸化物価は急激に増加した。ケン化価とヨウ素価に対する日光照射の影響は少なかった。2.紫外線照射により油の酸価はゆるやかに,過酸化物価はやや急速に増加した。3.油を180℃で1日30分間ずつ加熱することを続けたところ,回数のふえるにしたがい酸価はゆるやかに増加したが,過酸化物価は油の種類により一様でなく,増加の傾向も多くなかった。当初高い過酸化物価を持つ油は加熱により急速にその値が低下して,過酸化物が加熱に不安定なことを示した。4.常温にて室内に1か年間保存した油の酸価はわずかな増加にとどまり,ゴマ油とナタネ油以外は0.5以内であった。過酸化物価はナタネ油を除いて各油とも保存日数とともに徐々に増加した。本研究を行うにあたり,実験設備その他にご援助いただきました本学理事長神谷一三先生ならびに学長神谷みゑ子先生に対し深く謝意を表します

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    過酸化水素処理をしためん類に残存する過酸化水素含量の経時的変化を調べ,さらに市販めん類中の過酸化水素含量を調査してつぎの結果を得た。1.めん類に残存する過酸化水素含量は時のたつにしたがい減少するが,保存温度により著しい影響を受け,温度の低いほど長く残留することを認めた。2.市販ゆでめんの過酸化水素含量は製造所により著しい相違があり,調査した33点の平均値は83.5ppmを示し,そのうち12点は基準量を上回っていた。3.市販焼そばの過酸化水素含量は調査した13点中2点が基準量を上回り,6点は過酸化水素を含まなかった。13点の平均値は12.2ppmとなりゆでめん類にくらべて著しく少ないことを認めた。また過酸化水素処理に関する問題点につき既往の文献を中心として考察を加えた。本研究を行うにあたり実験設備その他にご援助いただいた本学理事長神谷一三先生ならびに学長神谷みゑ子先生に対し深甚なる感謝の意を表する次第である
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