54 research outputs found

    イリョウジン キソリョク ノ カンヨウ ニ ムケタ トリクミ

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    高齢者の痛みと対応

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    高齢者には加齢による筋・骨格系からの痛みの発生が多い。これらは慢性の経過をたどることが多く、次第に日常生活の制約につながってくる。このような痛みに対して、早期からの対処が移動動作を維持することにつながり、介護予防に効果があると考えた。そのため高齢者の痛みに着目し、介護保険制度の下での痛みへの対応がどのようになっているかを知るために調査を行なった。その結果、調査総数1,050件のうち痛みの記載がある者の割合は53.4%、561件にのぼった。しかし、それら痛みへの対処数は少なく、そのうちの29.2%、164件にみられたのみであった。しかも、それらの半数が鎮痛剤と湿布の処方であり、薬物療法にとどまっていた。今後は介護保険制度において痛みの評価を取り入れることが重要であり、医療者側は高齢者の痛みへの積極的な対応を系統立ててやっていく必要がある

    細胞の三次元様増殖を指標とした温熱療法の最適条件に関する研究

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    本研究の目的は、三次元様増殖に温熱刺激が効果的に働く最適量と最小量を示すことであった。C3H10T1/2マウス線維芽細胞とハイドロキシアパタイトを混合し、設定温度が40℃・41.5℃・43℃・44℃・45℃、処理時間は2分間・10分間・15分間・20分間・30分間・45分間・60分間・90分間・180分間・360分間の温熱刺激を与えて10週間培養することにより三次元様増殖形成に必要な最小と最適な温熱量を調べた。その結果、三次元様増殖形成に必要な最小の温熱量は43℃2分間、また最適な温熱量は43℃10分間であった。43℃2分間は非処理対照の1.7倍、43℃10分間では3.7倍と非常に高い形成率となり、それぞれ有意差がみられた(p<0.05)。また、40℃で90分間・180分間と41.5℃15分間および44℃10分間も対照群に比べ高い形成率であった。43℃10分間の温熱処理では1週間後に約80%がアポトーシスになっていた。ウエスタンブロット分析により43℃10分間の温熱処理によってp38 MAPK の活性化が明らかであった。これらの結果から、温熱刺激による三次元様増殖はp38 MAPK の経路を介していることが判明した。本研究結果は最適な温熱量を提示するものとして温熱療法の基礎となり、温熱療法の効果を細胞生物学的に示すための重要な知見になると考えられる

    実習前後の学生のストレスコーピングと今後の課題

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    本研究の目的は、実習前後における学生のストレスコーピング(コーピング)の違いについて調査し、学内指導の一助にすることにある。対象は作業療法学科の学生とした。方法は、3年次の実習前後にラザルス式ストレスコーピングイベントリーによりストレス評価を行った。その結果、実習前より実習中で、認知的ストラテジーで有意にコーピングが行なわれていたが、情動的ストラテジーでは有意差はなかった。対処型では6つの対処型において、実習中でコーピングが有意に行なわれていた。これらから、(1)実習中は情動的ストラテジーが低い、(2)日々の課題に追われ情動的ストラテジーまで及ばない、(3)実習では学生が本来持ちあわせる対処型を十分に使うことが出来ていない、の3点が示唆された。以上から学内指導として、(1)小集団による臨床場面の体験時間の大幅な増加、(2)問題解決型課題の実施、が考えられた
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