4 research outputs found

    A compendium of comparison function results

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    変換係数とControl Lyapunov Functionを用いた非線形システムの準最適適応制御則及びL2ゲイン保証ロバスト制御則設計法

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    システムの安定性と最適性を考慮した制御系設計,すなわち最適制御問題が制御理論において重要な問題として広く取り扱われている.安定性については,Lyapunov の安定論が,その中心的役割を果たし,Lyapunov 関数の存在を示すことで,システムの安定性が保証される.一部の非線形システムについては,厳密な線形化やBackstepping を用いることでLyapunov 関数の設計が可能である.最適性については,ダイナミックプログラミングにより得られるHamilton-Jacobi-Bellman (HJB) 方程式の解である値関数を求めることに帰着される.値関数と最適制御が求められれば,得られる閉ループシステムは,低感度特性に優れ,かつゲイン余裕や位相余裕に優れたロバストなシステムとなることが知られている.しかしながら,HJB 方程式の一般的な解法は明らかにされていないため,値関数と最適制御を見つけることは容易ではない.Freeman とKokotovic は,HJB 方程式を直接解くことなく,何らかの意味のある評価関数を最小化する逆最適制御問題を提唱し,逆最適制御問題が可解,すなわちあるControl Lyapunov Function (CLF) を見つけることができたならば,そのCLF をPointwise Min-Norm (PMN) 制御に用いることで,前述の優れた特性を有する制御系設計が可能であることを示した.しかしながら,最小化された評価関数は,必ずしも望まれたものとは限らず,得られる軌道も望ましいものでは無い場合もある.このような問題を改善するため,CLF が値関数と同じLevel 集合を持つならば,PMN 制御則が望まれた評価関数を最小にするという事実を応用し,数値計算を用いて,局所的に値関数と同じLevel集合となるように,CLF をRiccati 方程式の解に近似させる方法やフィードバック線形化可能なシステムに対し,大域的な逆最適性を損なわずに,局所的にLQ 性能を保証するCLF の変換法が提案されている.逆最適制御は,適応制御やロバスト制御への拡張も行われており,Sontag 型制御則や,PMN 制御則をより一般化した制御則なども提案されている.また,様々な値関数の近似方法についても提案されているが,その殆どが数値計算に基づいており,その計算速度の改善や近似精度の向上に焦点を当てている.実システムへの応用を考える場合,安定性や最適性の他に,システムのモデル化誤差や外乱を考慮したロバストな制御系設計が重要な問題として取り扱われる.もし,Input-to-State Stability Control Lyapunov Function (ISS-CLF)やL2 ゲイン性能を保証する制御系が存在することを示すことができれば,モデル化誤差や外乱が存在する場合も,システムは安定となる.線形システムを扱う場合,H∞ 制御理論の発展により, L2 ゲイン性能を保証する制御系の設計が可能となり,モデル化誤差や外乱を定量的に扱う制御系設計手法が確立され,実システムへの線形ロバスト制御系設計の応用も報告されている.しかし,非線形システムを扱う場合は,一部のシステムのみISS-CLF の設計法が確立されており,非常に複雑な手順を必要とする.またL2 ゲイン性能を保証する制御系設計は,Hamilton-Jacobi-Isaacs (HJI) 方程式の解を求める問題に帰着される.HJB 方程式同様,HJI 方程式の一般的な解法が明らかにされていないため, L2 ゲイン性能を保証する制御系設計は難しく,実システムへの非線形ロバスト制御系設計の応用は進んでいない.逆最適制御手法の適用により,Input-to-State Stability (ISS) との関連が示され,ISS-CLF を得ることができれば,何らかの意味のあるHJI 方程式の解を得ることができる.また同時に,システムがL2 ゲイン性能を有することが示されている.しかしながら,得られるHJI 方程式が必ずしも望まれるものではないという問題が残されている.本論文の目的は新たなCLF の変換方法を提案することである.まず最初に,新しい概念である変換係数法を示し,偏微分方程式を満たす関数の設計法を与える.次に最適制御問題を扱い,変換係数法をHJB 方程式に適用し,何らかの意味のある評価関数では無く,設計者の意図した評価関数を考慮した非線形準最適制御則の設計法を提案し,望ましい制御性能を達成する制御系を構成する.具体的には,ある変換係数を導入することによって,HJB 方程式を大域的に満足する解,および非線形準最適制御則をCLF に基づいて構成する.また制御則が連続となる条件を明確にする.また,Adaptive Control Lyapunov Function (ACLF) と変換係数法を用いて非線形準最適適応制御系設計に拡張する.次いで,変換係数法を非線形H∞ 制御問題で得られるHJI 方程式に適用し,HJI 方程式を大域的に満足するISS-CLF とL2 ゲイン,および非線形ロバスト制御則をCLF に基づいて構成する.最後に数値例により提案手法を検証する.電気通信大学201
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