Enploring the Behavior of Global Middle Leaders in Japanese Company ―A qualitative Research on Expatriates―

Abstract

甲南大学博士(経営学)令和6年度(2024年度)本研究は、日本企業の組織コンテキストに適切なグローバルミドルリーダーを明らかにすることを目的とした研究である。グローバル市場主義に適した、米国を中心とする既存のグローバルリーダー研究においては、グローバルリーダーの置かれるコンテキストを捨象し、唯一普遍的なグローバルリーダーが存在するかのように議論され、彼ら彼女らはいかなるコンピテンシーを持っているのかが中心的課題として検討されてきた。  しかし、日本企業においては国際経営が喫緊の経営課題でありながら課題を抱え続けている。とりわけ日本企業におけるグローバルミドルリーダーを考えた場合には、先行研究の知見を適用したとしても問題解決には至るとは言い難いようである。そこで日本企業の組織コンテキストを見ると、価値観や制度に加え、しきたりや不文律といった仕事の進め方にグローバル市場主義とは異なる様相が見られる。したがって、これら組織コンテキストを捨象すべきではないと考えられる。 本研究はこのような問題意識のもと、「日本企業の組織コンテキストに適切なグローバルミドルリーダーのリーダー行動を明らかにする」という研究課題を設定し、グローバルミドルリーダーに対してインタビュー調査を行った。 分析の結果、グローバルミドルリーダーは、不文律、制度、人間関係重視の価値観というコンテキストのもとで行動していることがわかった。さらに、グローバルミドルリーダーは、日本企業の組織コンテキストを海外拠点に移転する行動をとっていることが明らかになった。リーダー行動の結果、創発的な成果であるキーパーソンの成長がなされていることも明らかとなった。 グローバルミドルリーダーが組織コンテキストを海外拠点に移転し、規範的統合が行われる。このことから、日本企業においてはより競争力が高まることが期待できる。規範的統合がされたということは、本社から海外子会社に対して常にかつ詳細に監視や管理をする必要がなくなる。制度的統合とは異なり、ルールや手続きで海外拠点の行動に制約をかけることなく、柔軟性も確保できる。柔軟性がある中においては、海外拠点のモチベーションも高まり、海外拠点の主体的かつ創造的な活動が見込まれるからである。 愚直な取り組みと言える海外拠点への本社の組織コンテキストの移転のためのグローバルミドルリーダーのリーダー行動が、日本企業の強みと言えよう。つまり、日本企業の組織コンテキストの海外拠点への移転は、持続的な競争力を維持するために必要不可欠な要素なのである

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This paper was published in Konan University Repository.

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