EVALUATION OF THE CORONARY MICROCIRCULATION BY MAGNETIC RESONANCE IMAGING AND ITS CLINICAL APPLICATIONS
- Publication date
- Publisher
- 横浜市立大学医学会
Abstract
冠動脈疾患(coronary artery disease: CAD)は,冠動脈の狭窄だけでなく,冠動脈微小循環障害が非常に重要な病態を示すことが知られている.特に,冠動脈に狭窄が見られない患者でも,冠動脈微小循環障害が独立した予後規定因子として作用することが,心筋陽電子放出断層撮影(Positron emission tomography: PET)を用いた研究で明らかになっている.しかし,心筋PETは設備が限られた施設でしか利用できず,放射線被曝のリスクなど欠点もある.この研究では,これらの欠点を克服するため,心臓MRIの位相差シネMRIを用いて冠静脈洞の血流を測定し,冠動脈の微小循環障害(coronary flow reserve: CFR)を評価した.この方法は1.5テスラ以上のMRI装置があれば多くの施設で実施可能であり,汎用性が高く,放射線被曝の心配もない.我々は,CAD患者276例とCADが疑われる患者400例を対象に,MRIを用いてCFRの計測を行い,フォローアップした結果,両群でCFRの障害が有意な予後規定因子であることを示した.本総説では,心臓MRIを用いたCFR計測についての方法論とその臨床的有用性について述べる