外国にルーツを持つ子どもの教育課題 ―教員・児童生徒の視点から―

Abstract

グローバル化により、日本の公立学校に外国にルーツを持つ子どもが多く就学するようになり、多国籍化・多民族化が進んでいる。外国人児童生徒への教育の課題は日々蓄積しており、学校教育における多文化共生教育の確立及び具体的な支援策の必要性が叫ばれている。文部科学省も外国人児童の教育を喫緊の課題と位置付け、様々な対応を提案しているが、その支援内容は、日本語指導教員の加配や、担当教員の研修、学校用の受け入れ手引きや教師用マニュアル作成、及び外国人児童生徒の日本語能力指導法研修等、学校側の受け入れ、及び児童生徒の指導支援体制をサポートすることを目的としたものが多い。本研究では、外国人児童の教育施策や支援の現状と現存する課題を明らかにし、多文化共生時代の学校教育の在り方について検討することを目的とする。まず、先行研究の概観により現存する課題を整理し、次に教育提供者である教員、および受け手である外国人児童生徒の双方の聞き取りから、外国にルーツを持つ子どもの教育支援の現状と課題を、当事者目線で具体的に検討した。今後の教育支援の在り方として、日本語力や日本文化への適合を目的とし、日本のルールに縛り付けるかのような現在の支援から、多様な文化や学習の在り方を認める必要性を示唆する

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Last time updated on 28/08/2022

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