歯科用コーンビームCTにて診断し得た上顎洞内遊離骨片の1例

Abstract

上顎洞内遊離骨片は無症状に経過するため,レントゲン撮影もしくは上顎洞内手術で偶然発見される場合がほとんどである.今回われわれは右側鼻翼部の違和感を主訴に来院した患者に対し,パノラマX線および歯科用コーンビームCT撮影を行い右側上顎洞内遊離骨片と診断し得た症例を認めたので報告する.症例は25歳の女性.右側鼻翼部の違和感を主訴に来院した.パノラマX線写真より右側上顎洞内に不透過性病変を認め,歯科用小型X線CTを撮影したところ,孤立性の骨様組織を2片認めた.右側上顎洞内遊離骨片と診断し,全身麻酔下にて摘出術を行った.病理組織学的にも遊離骨片に矛盾しない結果であった.術後は右側鼻翼基部に認められた違和感も消失し,経過良好である

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