Abstract

台湾の助産師教育は、1991年に休止に追い込まれた後に、1999年に新たに大学・大学院課程として再開された。そこで、新制度の助産師教育課程を修了した助産師が「優しい出産」を目指して活動する出産施設と、その対照として、一般的な医師主導の出産を行っている施設を調査し、台湾の「優しい出産」とはどのような出産かを明らかにし、助産師教育が、どのように女性の出産選択に影響するかを考察した。台湾の「優しい出産」は、女性が助産師と医師の共同ケアのもとに、医療介入を回避しつつ産み方を選択して行うお産である。助産師教育休止の際、助産師復興運動として女性が声をあげたことが契機となっている。病院で分娩介助のできなかった助産師にとって、新制度の教育再開による「優しい出産」への取り組みは、自律した助産師の育成につながり、女性の出産選択の一助となっている

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