Azuma, Chisato

Kataoka, Yoshiki

Kido, Takahiro

Miyatake, Hidetaka

Nakamura, Maki

Osaki, Takayuki

Ueki, Tomoyuki

Yokoyama, Tomohiro

Japanese

Tokushima University Institutional Repository

- 30 -     出前科学実験教室「やっToku,なっToku,Dai実験」 お金が消える！？摩訶不思議な貯金箱を作ろう！実施報告  常三島技術部門 情報システムグループ* 分析グループ** ものづくりグループ*** 地域協働グループ****  横山 智弘 (YOKOYAMA Tomohiro)* 木戸 崇博 (KIDO Takahiro)*  中村 真紀 (NAKAMURA Maki)** 大﨑 貴之 (OSAKI Takayuki)*** 片岡 由樹 (KATAOKA Yoshiki)* 宮武 秀考 (MIYATAKE Hidetaka)*  東 知里  (AZUMA Chisato)** 植木 智之 (UEKI Tomoyuki)****  １．はじめに  徳島大学大学院社会産業理工学研究部総合技術センターは，科学啓蒙・普及活動の一環として「やっToku，なっToku，Dai実験」を毎年開催している。本年度のテーマの一つとして，「お金が消える！？摩訶不思議な貯金箱を作ろう！」を実施したので報告する（図１）。   図１ 当日の様子  ２．開催日及び会場について 開催日：令和元年7月31日（水）13:30-15:00 場所：阿波市交流防災拠点施設 アエルワ 参加者：小学生30名  ３．実施内容  教室では，リンゴはなぜ赤く見えるのかから始まり，私たちが普段何気なく目にしている色は，光の反射・吸収・合成により見えていることについて生活に馴染みのある絵の具や太陽の光などを例に理解してもらい，本作品の要となる鏡の性質についても学んでもらった。講義後に，鏡を箱の中に斜めに設置することで正面に移る景色を錯覚させる貯金箱（図２）を作成してもらった。貯金箱完成後，実際にコインを入れてもらいコインが入った音はするものの入れたコインが見えない様を確認してもらい，最後になぜコインが見えないのかを解説して教室を締めくくった。   図２ 貯金箱の完成品  ４．実施結果 今回，理解をより一層深めるため，講義を退屈に感じないようにするために説明の間にクイズを組み込む試みを導入した。結果として，科学教室の最後に実施した理解度確認テストにおいて１問を除き高い正答率を得ることができた(表１)。設問２について著しく正答率が悪かった点について，講義にて太陽の光のように光を重ねることで色が変わる「加算混合」に関する説明よりも絵の具を使った「減算混合」に関する説明の方に重点を置いてしまったうえに，絵の具の方が参加者にと- 31 -     ってなじみが深く，そちらの印象が強かったために，太陽の光に関する説明があまり印象に残らなかったと考えられる。そのため，参加者の目の前でライトを使って光を合成し見せることで視覚的でわかりやすく，かつ印象的な手法を取り入れる必要があったという反省点が得られた。また，アンケートからクイズが楽しかったとの回答をもらったことから今後も参加者により理解しやすく楽しんでもらえる試みを続けてみようと思った。  表１ 理解度確認テストの内容と結果 Q1. りんごが赤く見えるのは，りんごが赤い光を跳ねかえし，赤以外の光を（？）いるから。  A．吸いこんで(正答率：83%) Q2. 紫，藍，青，緑，黄，橙，赤の光をあわせると何色に見えますか？  A．白色(正答率：21%) Q3. 紫，藍，青，緑，黄，橙，赤の絵の具を混ぜあわせると何色に見えますか？  A．黒色または黒っぽい茶色(正答率：100%)Q4. 暗い部屋で青色の光を赤いりんごにあてるとりんごは何色に見えますか？  A．黒色(正答率：86%) Q5. 消える貯金箱のトリックとして使っていたのは何でしたか？  A．鏡(正答率：97%)  また，参加者に同伴する保護者が多かったことから，参加者同様に保護者20名にもアンケートを依頼し，満足度とわかりやすさについての以下の結果（図３，４）が得られた。    図３ 満足度  図４ わかりやすさ  結果として，満足度については両者９割以上から「楽しかった」，わかりやすさについては両者９割近くから「わかりやすかった」との回答が得られた。両者から非常に高い評価をもらうことができた。また，教室の有料化についての賛否について，保護者全員から「納得できる」との回答が得られた（図５）。有料時の金額について，半数が「1000円以下」，さらに半数近くが「500円以下」でも問題ないことを示し（図６），今後有料化を視野に入れても問題ないことが分かった。  図５ 有料賛否   図６ 有料時の金額  ５．まとめ  クイズ形式を講義に組み込むことにより，楽しく理解度を上げることができたのではないだろうか。  謝辞  会場提供及び広報活動にご尽力いただきました阿波市交流防災拠点施設アエルワ，阿波市教育員会，阿波市生涯学習推進協議会の皆様に深くお礼申し上げます。 また，本教室実施に関しまして，日亜化学工業教育研究助成基金のご支援をいただきましたことに感謝申し上げます。 

出前科学実験教室「やっToku,なっToku,Dai実験」お金が消える！？摩訶不思議な貯金箱を作ろう！実施報告

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出前科学実験教室「やっToku,なっToku,Dai実験」お金が消える！？摩訶不思議な貯金箱を作ろう！実施報告

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