センゴク モジ センゴクシ ケンキュウ ノ シンテンカイ イン シュウ キンブン シュウセイ シュウテイ ゾウホボン ノ シュッパン ト シャンハイ ハクブツカン ショゾウ セイドウ ヘイキ ノ チョウサ オ フマエテ

Abstract

筆者は2008 年8月26 日に上海博物館所蔵青銅兵器の調査を実施した。上海博物館は銘文を持つ戦国時代(紀元前5世紀半ばから紀元前221 年)製造の青銅器を多数所蔵する。 今回、総合的な金文著録である『殷周金文集成』(全18 冊、中華書局、1984 年~ 1994 年)に収録されている15 件の有銘青銅兵器について調査を実施した。本稿はその調査報告である。この15 件は戦国七雄の中でも中原に位置した戦国三晋諸国(韓・魏・趙)において製造された青銅兵器(以下、三晋兵器と略称)である。 2007 年4月、『殷周金文集成(修訂増補本)』(全8冊)が刊行された。本書は『集成』の修訂増補版であるが、とりわけ戦国青銅兵器部分について面目を一新する内容となっている。本調査は新版の性格と出版の意義を改めて示すことになった。本稿では実見した15 件の青銅兵器銘文の分析を基礎に、『集成』収録の三晋兵器全体(141 件)について旧版との移動を確認した。 検討の結果、新版では60% を超える新模本の作成が見られ、近20 年の戦国青銅兵器研究の成果をふまえた時期区分の精密化や新しい研究の積極的な採用など見られることを指摘した。本書は今後の戦国文字・戦国史研究の展開にかかせない必備の金文著録といえる。This article describes our investigation report which was carried out on bronze weapons at the Shanghai Museum, on 2008/08/26. The Shanghai Museum has a collection of numerous bronze weapons (of the San Jin 三晋), created during the Warring States Period in China. With the provision of scientifi c research expenses and also of support from all concerned, we were able to gain access to collections normally inaccessible. As a result of our investigation, we succeeded in confi rming the erroneous/missing world and phrases in Shiwen 釈文(The Chinese University of Hong Kong Institute of Chinese Studies,2001),which is supposed to contain the same contents as Yinzhou Jinwen Jicheng (Zhong Hua Book Co.1983 ~ 1994).The result of our investigation reveals the characteristic features of Yinzhou Jinwen Jicheng (revised and expanded edition)(Zhong Hua Book Co,2007), and also the signifi cance of its publication.調査報告(Report

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