How long, for whom and in which way is maintenance therapy necessary?

Abstract

統合失調症の再発予防に抗精神病薬による維持療法が有効であるが,どのような患者にどれだけ長くどのような投与量と投与法で使用するのが最適かは不明確な点が多い。抗精神病薬にはリスクもあることを考えると,理想的には本当に必要な患者に限定して,必要最小限の用量による必要最短期間の使用が望ましい。最近では,維持療法中断,間駄投与法,低用量維持療法などできるだけ累積投与量を減じる試みが研究されている。それらから導かれる結論は,低用量よりも常用量,間駄的投与よりも持続投与,安定後の中断よりは継続,経口薬より持効性製剤が,再発予防のための安全策ということになる。しかしこれまでの研究は再発(陽性症状増悪)のみが指標とされがちであった。減量または中断による一時的増悪のリスクと引き換えに薬物継続の必要性の有無と必要最小用量が判明すれば,その後の長い診療には有益となるかもしれない。再発のみでなくリカバリーをも視野に入れた維持療法の長期的検討が必要となっている

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