Ge-73 NMR分光法による有機ゲルマニウム化合物の構造の研究

Abstract

竹内研究室では,高配位有機ゲルマニウム化合物の合成と構造に関する研究を行っている。ゲルマニウム原子が高配位状態(すなわち4価以上の原子価を持つ状態)になると,化学シフトおよび線幅が,4価ゲルマニウムとは著しく異なる値を示す。しかし,Ge-73核はNMRの観測がもっとも困難な核であり,高配位化合物の全てでスペクトルの観測が可能なわけではない。我々はスペクトルの観測が可能な構造を保持しながら高配位状態を取りうるような化合物を設計し,合成し,測定を行なった。その結果の一部はSynthesis, Solid-state and Solution Structures of Tris[(2-methoxymethyl)phenyl] germanes with a Substituent on Germanium Y. Sugiyama, T. Matsumoto, H. Yamamoto, M. Nishikawa, M. Kinoshita, T. Takei, W. Mori and Y. Takeuchi, Tetrahedron, 59, 8689-8696 (2003).に発表した。その部分を以下に示す

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