A Study on Income Statement by Customer Segment in Making Decision Based on Customer Profitability Analysis

Abstract

近年の電子商取引の拡大にともない,取引における顧客セグメント管理は,より一層重要になっている.管理会計・原価計算研究において,顧客セグメント管理へ有用な会計情報を提供する手法の一つとして,顧客別収益性分析が検討されてきた.わが国において,このような研究が取り組まれるきっかけとなったのは,フォスターの先行研究といえる.フォスターの研究の貢献は,顧客別収益性分析と原価階層の概念とを統合したところにある.その一方で,フォスターの研究の課題は,共通費の配賦に見られる.顧客別収益性分析では,その活用の一つとして,「取引を廃止するか,継続するか」という意思決定がある.そのような意思決定に対して,業績評価を主目的とした顧客セグメント別損益計算書を適用するためには,キャパシティ・コストの管理可能性に加えて回避可能性も考慮することになる.そこで,フォスターが示した利益の多段階計算の枠組みを適用することによって,回避可能性の概念を考慮した顧客セグメント別損益計算書の計算構造を見いだすことができる.研究論

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