Workplace trauma among Nurses : effectiveness of psychological intervention

Abstract

現在,看護職員は,患者からの身体的暴力,暴言,セクシュアル・ハラスメント等の行為によって深刻な心的外傷反応を呈している.暴力等出来事を契機として精神的不健康に陥り適切なケアや周りの理解も得られないままバーンアウト状態となり離職をしていく者が少なからず存在する.本邦においては,それら暴力程度についての報告や暴力等に対しての組織としての防止策や対応策についての報告は見られるが,暴力等発生後の職員の心のケアまでを含んだ具体的報告はほとんどない.今やこの暴力等後の心のケアは,看護職員において,また病院等組織にとって重要な課題といえる.今回は,積極的に暴力対策を行っている機関の視察を行い,そこから見いだされる本邦においてあるべき心のケア体制とその課題について考察した.暴力等行為が発生した後の心のケアとしては,適切な報告システムの充実,また暴力等を受けた当事者が気軽に相談できる窓口,また暴力等が起こった後の周囲の影響に対して組織としてどのように集団介入するか,といった点の検討が重要であることが明らかになった.また,心的外傷の程度が深刻な際には専門職のケアが必要となるが,同時に,同職種のピアサポートが重要であると考えられた

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