基礎看護学臨地実習における初年次履修学生の学習の動機づけと学習行動:パイロットスタディ

Abstract

 本研究の目的は、基礎看護学臨地実習において、看護大学1年次生が自己認知するARCS動機づけモデルの4因子(注意、関連、自信、満足)が、学生の主体的授業態度や学習行動とどのように関連しているかを試験的に検証することである。A大学看護学科で基礎看護学臨地実習を履修した学生97名を対象に無記名自記式質問調査を行った。その結果、29名の学生から有効回答を得た(有効回答率29.9%)。検証した結果、臨地実習における「自信」と主体的授業態度(r=.395、p<.05)および学習行動(r=.494、p<.01)との間に有意な正の相関を認めた。他の3因子に関しては、有意な相関は見られなかった。学生の主体的授業態度や学習行動を高めるためには、学生が「自分は頑張った」と自らを認め、実習前に比べ「できる」自分を発見できるような教員の関わりが必要である。その関わりが、学生の成長や自己効力感を向上させ、主体的な授業態度および学習行動の誘発に繋がると考えられる

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